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[MLB短評] Ken's back

2009-02-19 23:31:34 | MLB
Griffey headed back to Mariners(MLB.com)
Griffey's decision the ultimate walkoff homer(Seattle Times)
Griffey to Atlanta? Nevermind(Atlanta Journal Constitution)
Improved Braves look awfully dangerous(FOXSports.com)


ケン・グリフィJrがマリナーズに在籍していた頃、シアトル近郊にあるグリフィ邸を見に行ったことがあります。
お隣は当時のチームメイトのジェイ・ビューナーでした。いわゆる本宅ではないため、びっくりするほどに
大きい家ではなく、また見に行ったときはマリナーズが遠征中だったため、グリフィに会うことはありませんでした。
マリナーズ時代のグリフィ邸は、シアトルから車で30分かそこらぐらい行ったところのベルビューという町に
ありました。

大砲を欲しがっていたアトランタ・ブレーブスがグリフィに対してアピールした点もそれに近いものでした。
フロリダにある自宅からブレーブスのキャンプ地まで車で約20分。家族から離れることなくキャンプに
打ち込むことができるのです。グリフィがマリナーズからレッズへ移籍した理由も家族と関係あるものでした。
父シニアが大活躍したレッズで自分も活躍をしたかったのです。

グリフィがシアトルを離れてから10年以上経過し、グリフィが再び自らが育ったシアトルへ戻ってきました。
つい2-3日前には、「グリフィはブレーブスに入りたいと友人に話した」というニュースが流れましたが、
あれは一体何だったのでしょう?(このニュースを伝えたアトランタの地元紙は、グリフィが「ブレーブスと
契約すると友人に話をした」という報道をしていないと、ここに来て話しています)。多くのメジャーリーガーは、
引退が近づくと自らが育ったチームへ戻ることが多いですが、殿堂入りが確実なグリフィもその例に従った、
そういえるかもしれません。この決定には、ウィリー・メイズの助言があったともされています。

しかし、グリフィがマリナーズに復帰したからといって、それがマリナーズの戦力アップになるかというと、
疑問符は残ります。世界一の金持ちニートとも言えるマニー・ラミネスは別として、経済不況のために、
大物選手がいまだに契約先を見つけることができずにいます。グリフィもそのひとりとされていましたが、
一方では、もうすでに峠を過ぎたグリフィはこのまま引退となってもおかしくないという声もありました。
昨年の夏にレッズからホワイトソックスへトレードされましたが、シカゴではほとんど活躍することが
ありませんでした。

シアトル市民が、グリフィをわが子のように愛し、それはレッズへ移籍した後でも変わらなかったことは、
昨年レッズ時代のグリフィがシアトルに来たときに証明されました。今回39歳の「ジュニア」が完全に
「シニア」となってシアトルに帰ってきたことは、ファンにとってはうれしいニュースだと言えます。ただし、
それはイチローと並んでスーパースター選手が一緒にプレイする(といってもグリフィはあくまでもDH要因)、
そのことにより客入りは増えるかもしれませんが(そしてチーム内から批判を受ける大のグリフィファン、
イチローは喜ぶでしょうが)多少の選手流出があったとはいえ、エンジェルズが強いアメリカンリーグの
ウェストにあっては、戦力面でのインパクトは低いと言わざるを得ないでしょう。

一方、ブレーブスはこのオフに積極的な選手獲得に動きましたが、アトランタの顔とも言えるジョン・スモルツとの
契約にてこずっているほどに、大物選手を逃しまくっています。それでも今年のブレーブスの戦力、特に投手陣は
整いつつあるようです。グリフィと同じく殿堂入りが確実のスモルツは別にしても、デレック・ロウとハビエア・
ヴァスケスの加入は先発投手陣のしっかりとした柱となり、それ以外にもブレーブスお得意の若い投手陣が
育ってきていることがよい兆候だとしています(そういえば、ジョージア州が地元のティム・ハドソンもいます。
ひじの手術から回復するのが今夏とされています)。

ブレーブスが長年強かったのは、投手陣が強かったなどといろいろな理由も挙げられるのでしょうが、
ずば抜けたスーパースターに頼ったりせず、ボビー・コックスとコーチ陣がしっかりと選手たちを見ていられる
範囲内でいい選手を集めることができた、あるいは育てることができた、一種の家族的な部分があったと
思います。ブレーブスは奇をてらうようなチーム作りをしませんので、グリフィを狙っていたかもしれないけど、
獲得までには至らなかったのも、結果的には納得できます。ただし、攻撃陣の弱さは埋めなければならない
問題ではあります。金持ち、若さ、ワールドチャンピオン、その他が集うナショナルリーグのイーストで
勝ち抜くには、何かひとつくらい勇気ある行動があってもいいのではないでしょうか。それでも、グリフィの
獲得レースとは違い、プレイオフまで戦い抜くという意味での注目度は、ブレーブスが勝っていると思います。


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