2日午後5時47分頃、羽田空港で、新千歳空港から向かっていた日本航空516便(→こちら)が、着陸した直後に海上保安庁の航空機JA722A(海保機JA722A機 →こちら)と衝突した。 この事故で海上保安庁の機体に乗っていた6人のうち、5人の死亡が確認されたほか、日本航空516便の乗員・乗客379人のうち14人がけがをしていることが確認されたということです。
国土交通省は3日夜、管制官と双方の機体が英語でやり取りしていた交信記録を公表した。
〔時刻、発話者、交信内容〕
・17時43分02秒〈JAL516〉:東京タワー、JAL516 スポット18番です。
〈東京タワー〉:JAL516、東京タワー こんばんは。 滑走路34Rに進入を継続してください。風320度7ノット。出発機があります。
・17時43分12秒〈JAL516〉:JAL516滑走路34Rに進入を継続します。
・17時43分26秒〈DAL276〉:東京タワー、DAL276誘導路上Cにいます。 停止位置に受かっています。
〈東京タワー〉:DAL276、東京タワー こんばんは。 滑走路停止位置C1へ走行してください。
〈DAL276〉:滑走路停止位置C1 DAl276
・17時44分56秒〈東京タワー〉:JAL516滑走路34R着陸支障なし。風310度8ノット。
・17時45分01秒〈JAL516〉:滑走路34R着陸支障なし JAL516
・17時45分11秒〈JA722A〉:タワー、JA722A C誘導路上です。
〈東京タワー〉:JA722 A、東京タワー、こんばんは。1番目。C5上の滑走路停止位置まで地上走行してください。
・17時45分19秒〈JA722A〉:滑走路停止位置C5に向かいます。1番目。ありがとう。
・17時45分40秒〈JAL179〉:東京タワー、JAL179滑走路停止位置C1へ走行しています。
〈東京タワー〉:JAL179、東京タワー 3番目。 滑走路停止位置C1へ走行してください。
〈JAL179〉:滑走路停止位置C1へ走行、離陸準備完了。
・17時45分56秒〈JAL166〉:東京タワー、JAL166スポット21番です。
〈東京タワー〉:JAL166、東京タワー こんばんは。2番目。滑走路34R進入を継続してください。風320度8ノット。 出発機あり。160ノットに減速してください。
・17時46分06秒〈JAL166〉:減速160ノット、滑走路34R進入を継続。こんばんは。
・17時47分23秒〈東京タワー〉:JAL166、最低進入速度に減速してください。
〈JAL166〉:JAL166
・17時47分27秒=3秒無言(交信ボタンがオンになっているが誰も話していない)
※JAL516=JAL当該機:到着機1番目 ※JA722A=海上保安庁機:出発機1番目 ※JAL166=到着機2番目 ※DAL276=出発機2番目 ※JAL179=出発機3番目
(上記の原文の英語版です):
羽田空港 C滑走路上で、悲惨な衝突事故がおきた。上記交信記録では、17時45分19秒の海保機の返答「滑走路停止位置C5に向かいます。1番目。ありがとう。」以降、事故発生の17時47分まで両機間の交信がない。
管制官から海保機JA722A機に対し、滑走路への進入を許可する記録はなかったが、海保機JA722A機 はC滑走路上にいた。そこへ、着陸してきたJL516機が衝突した。
なぜ海保機JA722A機がC滑走路に侵入したかが、問題だね。
上記交信記録によると、管制官が海保機JA722A機に対し、すでに待機していた別の航空機よりも先に離陸できるとして、「Number 1」と伝えていた。
この「Number 1」という言葉は日本航空機が着陸したあとの離陸の順番を示したものだと。
この際、管制官は、滑走路の手前まで走行することを指示していたが、実際には海保機JA722A機は日本航空機の着陸前に滑走路に進入し、その後、衝突した。
国土交通省は、「Number 1」の指示を受けた海保機JA722A機が、着陸しようとする日本航空機に気がつかないまますでに離陸の許可を得たと認識していた可能性もあるとみて確認を進めていると。
海保機JA722A機のボイスレコーダーの解析がまだ終了していないので、何か新しい報告があるかもしれない。
衝突事故からJAL516機は約1km走り止まり、火災が発生している中、乗客・乗員は前部2カ所、後部1カ所のドアから脱出シューターで地上に避難した。衝突17時47分→乗客避難官僚18時5分 この間=18分 →こちらなどの報道
まったく奇跡ですね!!
もっとも、荷物処理されていた犬2匹は救出できなかった(→こちら)のは残念ですね。
<追記>
海保機JA722A機が、滑走路に侵入し、衝突するまで約40秒滑走路に停止していたとの情報もある。(→こちら)
海保機JA722A機は管制官の指示とは異なる行動を行い、指示とは異なる場所にとどまり続けていたことになるが、管制官らは「海保機JA722A機の滑走路進入に気付かなかったのか?」。
着陸機が接近する滑走路に別の機体が進入した場合、注意喚起をする機能が存在していたとの情報もある。(→こちら)
機能しなかったのか?
この海保機JA722A機の行動・注意喚起をする機能動作は、上記交信記録から推測するに、17時45分19秒から17時47分27秒のたった2分8秒間であり、仮に、管制官が気づきJL516機へ着陸をやめるように行動は可能だっか? 管制官が着陸停止を指示したとしても、衝突は避けられただろうか?
それよりも、JL516機がC滑走路に他の飛行隊が止まっていることに気づき、着陸を停止する手段はなかったのだろうか?
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