goo blog サービス終了のお知らせ 

庭戸を出でずして(Nature seldom hurries)

日々の出来事や思いつきを書き連ねています。訳文は基本的に管理人の拙訳。好みの選択は記事カテゴリーからどうぞ。

スズメ

2007-12-14 20:03:04 | 自然
スズメの日記は前に一度書いたことがある。我が家の屋根の端の瓦の下に、質素な巣をつくり毎年2回せっせとヒナを何匹か育てて、いつの間にかどこかに行ってしまう。

この屋根で育ったスズメたちは、巣立ちごとに数が増えて行き、その結果徐々にその家族数は大きくなり、生まれ育った我が家の屋根が安全で懐かしいのなら、広い屋根のあちこちに巣別れして大家族を形成しても不思議ではなのに、いつまでたってもこの巣一箇所に限られている。スズメの寿命は2~3年だろうということなので、増加数も自然に調整されているのかもしれない。

それが事務所の窓の正面から良く見えるので、暇があったら覘いているのだが、最近どうやらまた巣作りを始めたらしい。事務所のベランダにはスズメに限らず、何か野鳥の可愛いのが飛んでこないかとエサ皿を2個備えて、ご飯の残りやパンや、たまには市販の「小鳥のえさ」などを入れてあるが、今のところスズメたちの独擅場だ。

ところが、これだけ身近なところにいても、彼らの警戒心はそうとうに大きい。エサ皿に来たところをカーテンの陰に隠れて、そっと窓を開け写真を撮ろうとすると、たちまち飛び立ってしまう。これは寂しい。

スズメと人間との付き合いはきわめて古く太古にまで遡るはずで、人がいなくなった土地にはスズメもいなくなるくらいだから、もっと気を許してくれて、たまにはチュチュと肩や頭にでも止ってくれると、こんなにうれしいことも少ない。「森の生活」のH・D・ソローはコンコードの森近くの農園を耕していた時、ツバメが一羽飛んできて肩に止った。彼は狂喜してこれに優る肩章はないと書いている。

たぶん、いつの時代か日本人が食糧難に苦しんでいた頃、彼らを大量に殺戮したことがあるのだろう。今でもスズメの焼き鳥というのがあるしな・・・。やはり、一度失った信頼関係を取り戻すには多くの時間と忍耐が要るということだ。

鳥で思い出すのは、フロリダのシーワールドのテラスで朝食を取っていたら、実にたくさんの野鳥がテーブルのすぐ傍まで飛んできて、古い友達のように楽しく接することができたということだ。人になついているいうよりも、全く別種の生物として自然に信頼しあっているという空気に満ちていた。

日本にもああいう環境がもっともっと増えると、この世界は確実に多様で美しいものになるのだが・・・。



(無題)

2007-12-14 19:18:18 | 自然
昨日は曇り空だったが、体調がだいぶ良くなってきたので、数ヶ月ぶりに海に出てみた。十二月も既に中旬とはいえ、まだまだ海水温も高く、日中は10度以上あるので寒さは全く感じない。17年前のボードにかなり進化したというセールを付けて、ガスティ・オフの最悪の風の中、ワンレグ一往復。これで充分満足だ。セールの性能は確かに随分良くなっていた。

空の生活が長かったから、寒い季節に海に出ることは、もうそうはないだろうと思っていたのだが、今年から「カイトサーフィン」という相等に魅力的な風読みスメ[ツを知るに至って、“あの”若き日々にウィンドに投じた情熱と体の芯から燃えるようなワクワク感を再び感じるようになってきた。

カイトサーフィンはハワイの天才、ロビーナッシュを中心として10年ほど前から始まった新しい分野だが、ウィンドやカイトやパラグライダーやウェイクボードなど、さまざまな要素が統合されていて、いろいろ刺激があり勉強にもなる。しかし、私には機材の開発という点で、まだまだ発展途上の世界のように見える。目的ごとに特化が進みながら、更に容易で安全な道具に落ち着くまでにはまだ数年はかかるだろう。

だから今は、かなり古いカイトとボードを手に入れて、それないの感触を味わいながら、自分のスタイルに合った新しい道具の購入を模索している段階でもある。

それにしても、想像力を創造力に変えて、楽しい世界をどこまでも広げて行く人間という動物は素晴らしく不思議な生き物であるに違いない。