傍目にはさぞ、あちらこちら出歩いているように映るかも知れないが、
当然ながら、毎日お出かけ三昧で生活できるような身分ではなく
家ではA4の資料を机にばら撒くようにして、原稿に追われている。
そんな最中の、取材。
11月最後の日、昼間はポカポカ陽気。

選んだのは藍色の大島に、ルバース・ミヤヒラ・吟子さんの花織の帯。
勝手につけた愛称もズバリ「ルバースさん」

後ろはこんな感じ。

本当は、この前日に着た林郁子さんの桜ロートンを
帯を替えて・・・と思っていたけれど、
相手は初対面の医師ということもあり、おとなしめのコーデに。
この期に及んで、まだ薄手のスリーシーズンコートで間に合うどころか、
羽織ると暑いくらい。
2時間ほどの取材が無事終わり、同行の編集者と最寄の駅まで・・・。
最初は普通に取材の感想や今後の段取りなどを、歩きながら
話していたのに。
「今年もあと1カ月だから」
確定申告の準備をしなくちゃね・・・というあたりから、雲行きが怪しくなってきて
ついつい、仕事の愚痴がヒートアップし・・・。
「ちょっとこれってどうよ!」
「かんべんして欲しいわよねー!」
(ミッツマングローブあたりの口調でどうぞ。具体的な内容はご想像にお任せ

気がついたら数十分も、大田区某駅の改札近くで立ち話してしまった。
季節外れの暑さがそうさせるのか。
いや実際に、今年はたいへんな年だった。
もちろん個人的には楽しい出来事、お友達との時間、いろいろいいこともあったけれど
それらを先の楽しみとしてとっておけるならば
今年は“なかったこと”にしたいくらいだ。
だけど淡々と時は流れ、今年も残り僅か。
家に着くころ、しんしんと足元から冷たい空気が流れてきて、
師走の声とともにようやく冬らしくなり、私をクールダウンさせてくれた。