都築

３日のレッズと流通経済大学との練習試合を観戦し、
驚かされたことの一つに、都築の正確なロングフィードがありました。

相手ボールを手にすると、すぐに前線へ残る選手を目がけて放たれるロングキック。
矢のような軌道を描き、ぴたり正確に前線の味方の選手へボールが渡ります。
攻撃の起点にもなる、大きな武器です。

この日の都築は、前半だけの起用でしたが、
前線の左サイドに残る相馬を目がけ、
ピタリピタリと二度にわたって正確なロングフィードを決めました。
受け取る側の相馬は、
数十メートルの距離をおいて都築の足から放たれたボールを
一歩も動くこと無く受け取り、
次の攻撃に移ることが出来るのです。
観客の度肝を抜き、大きな歓声を誘っていました。

この場面を見ることが出来ただけでも観戦に来た甲斐があったと感じる、
素晴らしいフィードボールでした。

昨シーズンの大半、レッズのゴールを守り抜いた都築でしたが、
今シーズンは、怪我に泣かされ、山岸にレギュラーの座を譲っていました。
そして、その間に素晴らしいプレーを見せた山岸は、日本代表選出。
チャンスをガッチリとモノにした山岸の飛躍は見事としても、
怪我が原因で山岸にレギュラーを明け渡したことが原因だけに、
都築としては複雑な思いで山岸の代表選出を聞いたに違いません。

プレーにしても、ロングフィードは、断然都築が上。
ボールに対する反応は互角、空中戦は、山岸が上かもしれませんが、
私には、むしろ、山岸のプレーの切替の遅さが気にかかります。

とはいえ、実力のある強力なゴールキーパーがチーム内に二人存在し、
お互いを意識し、日々切磋琢磨して技量を高めあっているのは事実です。
頼もしい二人の存在です。