「生産性がない」と「良書主義」

杉田水脈議員の発言があって、「どこが悪い」的な意見が追加されて、大問題になっています。

私は、この「生産性がない」発言を初めて聞いた時、「子ども時代は短いから良い本だけを」と講義を受けて違和感を持ったことを思い出しました。二つの発言はとても似ていると、今、思います。
「生産性がない」とは「何も生まない、利用価値がない、無意味だ」ということでしょう。
「大人が思う良い本でない本を届ける」のは、同じように「何も心に残らない、子どもの時間が無駄だ」ということでしょう。

図書館の読み聞かせボランティア入門講座でも、今年も同じように「良い本を届けましょう」と繰り返されました。また、何をもって「良い本」かということが、ロングセラーであるということと重なってきているのも気になります。
私は、良い本は人それぞれ違ってあたりまえだということを付け加えてもらえるといいなあと思います。また、ロングセラーといっても、大人の趣味にあう都合のよい本だけがピックアップされていることに違和感を持っています。
「生産性がない」発言に、大勢の反論が寄せられたことを、図書館は思い出してほしい。毎年のように繰り返される入門講座ですが、受講生が「教科書を疑う」ことを忘れずにいてくれることを願っています。

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