これは産業祭(企業紹介や実演・体験)
健康フェア(体力測定、健康相談)
防災フェア(防災体験・車両展示)の3つが同時開催。
これの産業祭に美濃手すき和紙協同組合として毎年出店販売、美濃判での紙漉き体験をしています。ところが今年はコロナの影響で接触をしないように体験ではなく、大判での実演となりました。
美濃判というのは、徳川御用紙として重宝され、B4サイズの元となった大きさです。
美濃和紙の里会館での紙漉き体験もこのサイズ。これでも小学生には重くて持てない子もいるのです。B4サイズの平らなバットに水を入れてこぼさないように前後左右に三分ほど揺する
。これは腹筋背筋、方から腕、握力、体幹をフルに使うので大変疲れるのです。
先日ウォーターバッグというトレーニング機器を見つけましたが、ほぼこれです。
ですが職人が漉くのはこれの4倍の大きさ!
これは上から竹で吊りをしないと持ち上がらない重さなので体験は出来ませんが、普段の仕事ぶりを見ていただけたらと。
大判の移動式紙漉きセットは大掛かり。
水も300リットルは用意します。
紙の原料の楮もネベシ(トロロアオイの抽出液)も数日前から準備。
いざ紙を漉いてみると…何だか変。
簀桁のバランスが悪いのです。
うーん左が強いな引っ張られるな…
奥が弱くて持ち上がらないな…
紙漉きって、水を思うように動かすこと。
少しのズレが大きな偏りになってしまうので、繊細な調整が必要なのです。竹の強さも一本一本違うので漉いてみないとわからない。
少しのズレが大きな偏りになってしまうので、繊細な調整が必要なのです。竹の強さも一本一本違うので漉いてみないとわからない。
数人がかりでなんとかかんとか調整して良い感じに。
良い環境になるとリズム良く漉いていける。すると良い仕事が出来るようになります。
少しの違和感をそのままにせず自分で環境を整えるというのは師匠に教わったことなんです。
一日漉いて重ねた紙床(しと)は豆腐のように崩れやすいので、板で挟んで少しの水をきる。今回は二日間紙を重ねて慎重に持ち帰り。また舟の中の繊維ととろみのついた紙料も流せないのでそのまま持ち帰り洗って使います。
実は前後の方がたいへんなのです。
この当番は持ち回りで行っています。
と、紙漉きばかりの話になりましたが販売やも。
本美濃紙
オリパラと同じ技術を使った透かしの賞状
ねんりんピックの賞状も作らせていただきました
和紙の里にある小学校の卒業証書
新しく美濃にある小倉山城のご城印も
各工房他では買えない和紙小物も
久しぶりのお祭り気分と、
久しぶりに職人が集まってのお仕事が楽しかったなあ。
久しぶりのお祭り気分と、
久しぶりに職人が集まってのお仕事が楽しかったなあ。
休憩時間には防災フェアでパトカーと新車の自衛隊車両に乗ってきましたよ♪
時間切れではしご車には乗れず残念。