双頭怪獣 改造パンドン
幽霊怪人 ゴース星人 登場
ウルトラセブンの身体は長い戦いの中消耗していた。
このままではセブンの命が危ない。
そんな中、侵略してきたゴース星人。
彼らの操るパンドンとの戦いで瀕死の重傷を負ったダン。
ダンは今、必死で死神と戦っていた。
ウルトラ警備隊員が見守る中、ダンの容態は落ち着いた。
レントゲンを撮るという声にダンは・・・。
現場へ戻ったホーク3号。
しかし、パンドンの死体は消えていた。
セブンに切断された腕と脚を残して・・・。
その頃、地球防衛軍極東基地が敵の攻撃を受けていた。
ホーク1号を発射には双子山をスライドさせなくてはならない。
基地の中が丸見えになるためそれはできない。
戻ってきたホーク3号の攻撃で宇宙船は退却。
アンヌが救護室に戻るとダンは姿を消していた。
レントゲンを撮られたら正体がばれるからだ。
「今度は脱走か!ウルトラ警備隊の恥さらしだよアイツは。」
ダンを叱責するクラタにソガは。
しかし、アマギは囚われたままである。
ウルトラ警備隊作戦室に通信が入った。
それはゴース星人がアマギの口を借りた宣戦布告だった
ウルトラ警備隊に敵ミサイル基地の捜索が命令された。
少年・アキオがダンの運転するポインターを発見。
自宅に連れて行く。
病院へ電話する母親の様子を見て「逃げ出す」ダン。
ラジオから聞こえるプロ野球中継の声。
アキオの「作戦基地」へ移動。
平和な中にゴース星人の史上最大の侵略が開始された。
地下を掘り進み、世界の主要都市を破壊する地底ミサイル。
モスクワがニューヨークがロンドンがパリが炎に包まれる。
東宝映画のフィルムを使ったシーンですが迫力ありますな。
30分後には東京が攻撃される。人々はパニックに陥った。
マグマライザーに時限爆弾を積んで突っ込ませる作戦。
アマギの身を案じるソガ。
その様子を通信機で知ったダンは駆け出す。
ウルトラアイをしみじみ眺め変身しようとするダン。
「やめろっ!やめるんだセブン!
今度こそ本当に死んでしまうぞ!!」
そこへ到着したのはアンヌの乗るポインター。
慌ててウルトラアイを隠すダン。
「アキオ君って子が知らせてくれたの。ダンがここにいるって。
何故逃げたりしたの?ねぇ、答えて。」
無言のダン。
「ダン・・・。」
意を決して振り返るダン。
「アンヌ!ボクは・・・ボクはね・・・人間じゃないんだよ!
M78星雲から来たウルトラセブンなんだ!!」
キラキラ輝く背景に髪を靡かせたアンヌのシルエット。
シューマンピアノ協奏曲イ短調作品54第1楽章が響く。
「びっくりしただろう?」
「ううん・・・。人間であろうと宇宙人であろうと、
ダンはダンに代わりないじゃない。
たとえウルトラセブンでも。」
「ありがとうアンヌ。」
マグマライザーが発進された。
捕らえられたアマギとオーバーラップする。
振り向いたアンヌの頬には涙が流れていた。
「今話した通り、ボクはM78星雲に帰らなければならないんだ。
西の空に、明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙へ飛んでいく。
それがボクなんだよ・・・。」
アンヌに向かってウルトラアイを構えるダン。
「さよならアンヌ!」
その腕を押しとどめアンヌが叫ぶ。
「待って!ダン行かないで!」
警備隊員ではない一人の女性として・・・。
「アマギ隊員がピンチなんだよ!」
アンヌを振り切り、ウルトラアイを装着するダン。
「デュワッ!」
最後の変身である。セブンはアマギのもとへ飛ぶ。
ゴース星人のミサイル基地からアマギを奪還するセブン。
その直後、時限爆弾を積んだマグマライザーが突入。
ゴース星人のミサイル基地は完全に爆破された。
アマギの入ったカプセルを地面に降ろすセブン。
基地のあった場所から現れるパンドン。
左手は義手、右足は義足に改造されていた。
俗に言う改造パンドンですな。
パンドンに挑むセブン最後の戦いが始まった!
「ウルトラセブンの正体は私たちのダンだったのよ!
M78星雲から地球を守るために使わされた平和の使者で、
自分を犠牲にしてまでこの地球のために戦っているんだわ。
でも、これが最後の戦いよ。
ダンは自分の星に帰らなければならないの。」
「ああっ!ダン!」
キリヤマ隊長が叫ぶ!
「行こう!
地球は我々人類、自らの手で守り抜かなければならないんだ!」
ウルトラ警備隊全機がセブン援護に為に発進。
「ダン!離れろ!怪獣は俺たちに任せろ!」
フルハシが叫ぶ!
「ダンは死ぬ気で戦っているんだわ。」
アンヌが叫ぶ。
「身体の具合が悪いなら悪いと
なぜはっきり言ってくれなかったんだ。」
た、隊長。ダンの様子を見ていればわかりそうなモンですが。
はっきり言わなかったのは正体がばれる危険性があったから。
つまり、その時点でセブンは地球人を完全には信頼していなかった。
地球人とセブンの絆はこの戦いではっきり結ばれたのでしょう。
「モロボシ・・・許してくれ。」
謝罪するクラタ。
アイスラッガーを放つセブン。
しかし、パンドンに受け止められてしまう。
アイスラッガーを手ににじり寄るパンドン。
ここでアイスラッガーを持っていない別カットが。
編集でのミスであろうが実に惜しい。
それを上回る感動が押し流しましたが。
ウルトラセブンはウルトラ念力の構え。
パンドンの投げたアイスラッガーをコントロール。
Uターンさせて見事パンドンの首を切断。
そして、セブンは西の空に帰っていった。
「明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙へ飛んでいく。
それがボクなんだ・・・。」
ソガが呟く。
「ダンは死んで帰っていくんだろうか・・・。
もしそうならダンを殺したのは俺たち地球人だ。
ヤツは傷ついた身体で最後の最後まで、
人類のために戦ってくれたんだ。
ダンを殺したのは俺たちなんだ。あんないいヤツを・・・。」
フルハシが遮るように語る。
「そんなバカな!ダンが死んで堪るか!
ダンは生きてる。きっと生きてるんだ。
遠い宇宙から俺たちの地球を見守ってくれるさ。
そしてまた元気な姿で帰ってくる!」
大きく頷くアンヌ。
輝く星をバックに笑顔で走ってくるダンのイメージ。
限りなく爽やかな笑顔。主題歌が流れる。
主題歌はここでの劇伴としてはちょっと違和感。
なくても良かったと思います。
ウルトラシリーズ最高のラストシーン。
このラストがあってその後のセブン人気もある。
自己犠牲の中に傷つきボロボロになって帰っていくセブン。
最後に地球人との絆という「救い」を描いたセブン。
セブンが40年という年月を経ても最高と賞されるわけである。
「西の空に明けの明星・・・云々」
このセリフでバカにしていた人たちも多かった。
特撮番組は子供番組と甘く見ていた人々であろう。
このセリフだけではなく映像やシリーズの設定など見ていればわかる。
この回の映像だけに限定して考えてもわかる。
まず、セブンが最初に飛び立った西の空に輝いていた星。
これは「明けの明星」ではない。
M78星雲の「ウルトラの星」である。
その後のシリーズでも「西の空に輝く星」として描かれている。
セブンの光が消えていったバックは明け方の東の空。
ここに輝いていた星が「明けの明星」である。
こんなこといちいち説明しなくてもわかりそうなもんだが。
詳しくはわたしの別ブログ記事「西の空に明けの明星が輝くころ」をご覧下さい。
幽霊怪人 ゴース星人 登場
ウルトラセブンの身体は長い戦いの中消耗していた。
このままではセブンの命が危ない。
そんな中、侵略してきたゴース星人。
彼らの操るパンドンとの戦いで瀕死の重傷を負ったダン。
ダンは今、必死で死神と戦っていた。
ウルトラ警備隊員が見守る中、ダンの容態は落ち着いた。
レントゲンを撮るという声にダンは・・・。
現場へ戻ったホーク3号。
しかし、パンドンの死体は消えていた。
セブンに切断された腕と脚を残して・・・。
その頃、地球防衛軍極東基地が敵の攻撃を受けていた。
ホーク1号を発射には双子山をスライドさせなくてはならない。
基地の中が丸見えになるためそれはできない。
戻ってきたホーク3号の攻撃で宇宙船は退却。
アンヌが救護室に戻るとダンは姿を消していた。
レントゲンを撮られたら正体がばれるからだ。
「今度は脱走か!ウルトラ警備隊の恥さらしだよアイツは。」
ダンを叱責するクラタにソガは。
しかし、アマギは囚われたままである。
ウルトラ警備隊作戦室に通信が入った。
それはゴース星人がアマギの口を借りた宣戦布告だった
ウルトラ警備隊に敵ミサイル基地の捜索が命令された。
少年・アキオがダンの運転するポインターを発見。
自宅に連れて行く。
病院へ電話する母親の様子を見て「逃げ出す」ダン。
ラジオから聞こえるプロ野球中継の声。
アキオの「作戦基地」へ移動。
平和な中にゴース星人の史上最大の侵略が開始された。
地下を掘り進み、世界の主要都市を破壊する地底ミサイル。
モスクワがニューヨークがロンドンがパリが炎に包まれる。
東宝映画のフィルムを使ったシーンですが迫力ありますな。
30分後には東京が攻撃される。人々はパニックに陥った。
マグマライザーに時限爆弾を積んで突っ込ませる作戦。
アマギの身を案じるソガ。
その様子を通信機で知ったダンは駆け出す。
ウルトラアイをしみじみ眺め変身しようとするダン。
「やめろっ!やめるんだセブン!
今度こそ本当に死んでしまうぞ!!」
そこへ到着したのはアンヌの乗るポインター。
慌ててウルトラアイを隠すダン。
「アキオ君って子が知らせてくれたの。ダンがここにいるって。
何故逃げたりしたの?ねぇ、答えて。」
無言のダン。
「ダン・・・。」
意を決して振り返るダン。
「アンヌ!ボクは・・・ボクはね・・・人間じゃないんだよ!
M78星雲から来たウルトラセブンなんだ!!」
キラキラ輝く背景に髪を靡かせたアンヌのシルエット。
シューマンピアノ協奏曲イ短調作品54第1楽章が響く。
「びっくりしただろう?」
「ううん・・・。人間であろうと宇宙人であろうと、
ダンはダンに代わりないじゃない。
たとえウルトラセブンでも。」
「ありがとうアンヌ。」
マグマライザーが発進された。
捕らえられたアマギとオーバーラップする。
振り向いたアンヌの頬には涙が流れていた。
「今話した通り、ボクはM78星雲に帰らなければならないんだ。
西の空に、明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙へ飛んでいく。
それがボクなんだよ・・・。」
アンヌに向かってウルトラアイを構えるダン。
「さよならアンヌ!」
その腕を押しとどめアンヌが叫ぶ。
「待って!ダン行かないで!」
警備隊員ではない一人の女性として・・・。
「アマギ隊員がピンチなんだよ!」
アンヌを振り切り、ウルトラアイを装着するダン。
「デュワッ!」
最後の変身である。セブンはアマギのもとへ飛ぶ。
ゴース星人のミサイル基地からアマギを奪還するセブン。
その直後、時限爆弾を積んだマグマライザーが突入。
ゴース星人のミサイル基地は完全に爆破された。
アマギの入ったカプセルを地面に降ろすセブン。
基地のあった場所から現れるパンドン。
左手は義手、右足は義足に改造されていた。
俗に言う改造パンドンですな。
パンドンに挑むセブン最後の戦いが始まった!
「ウルトラセブンの正体は私たちのダンだったのよ!
M78星雲から地球を守るために使わされた平和の使者で、
自分を犠牲にしてまでこの地球のために戦っているんだわ。
でも、これが最後の戦いよ。
ダンは自分の星に帰らなければならないの。」
「ああっ!ダン!」
キリヤマ隊長が叫ぶ!
「行こう!
地球は我々人類、自らの手で守り抜かなければならないんだ!」
ウルトラ警備隊全機がセブン援護に為に発進。
「ダン!離れろ!怪獣は俺たちに任せろ!」
フルハシが叫ぶ!
「ダンは死ぬ気で戦っているんだわ。」
アンヌが叫ぶ。
「身体の具合が悪いなら悪いと
なぜはっきり言ってくれなかったんだ。」
た、隊長。ダンの様子を見ていればわかりそうなモンですが。
はっきり言わなかったのは正体がばれる危険性があったから。
つまり、その時点でセブンは地球人を完全には信頼していなかった。
地球人とセブンの絆はこの戦いではっきり結ばれたのでしょう。
「モロボシ・・・許してくれ。」
謝罪するクラタ。
アイスラッガーを放つセブン。
しかし、パンドンに受け止められてしまう。
アイスラッガーを手ににじり寄るパンドン。
ここでアイスラッガーを持っていない別カットが。
編集でのミスであろうが実に惜しい。
それを上回る感動が押し流しましたが。
ウルトラセブンはウルトラ念力の構え。
パンドンの投げたアイスラッガーをコントロール。
Uターンさせて見事パンドンの首を切断。
そして、セブンは西の空に帰っていった。
「明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙へ飛んでいく。
それがボクなんだ・・・。」
ソガが呟く。
「ダンは死んで帰っていくんだろうか・・・。
もしそうならダンを殺したのは俺たち地球人だ。
ヤツは傷ついた身体で最後の最後まで、
人類のために戦ってくれたんだ。
ダンを殺したのは俺たちなんだ。あんないいヤツを・・・。」
フルハシが遮るように語る。
「そんなバカな!ダンが死んで堪るか!
ダンは生きてる。きっと生きてるんだ。
遠い宇宙から俺たちの地球を見守ってくれるさ。
そしてまた元気な姿で帰ってくる!」
大きく頷くアンヌ。
輝く星をバックに笑顔で走ってくるダンのイメージ。
限りなく爽やかな笑顔。主題歌が流れる。
主題歌はここでの劇伴としてはちょっと違和感。
なくても良かったと思います。
ウルトラシリーズ最高のラストシーン。
このラストがあってその後のセブン人気もある。
自己犠牲の中に傷つきボロボロになって帰っていくセブン。
最後に地球人との絆という「救い」を描いたセブン。
セブンが40年という年月を経ても最高と賞されるわけである。
「西の空に明けの明星・・・云々」
このセリフでバカにしていた人たちも多かった。
特撮番組は子供番組と甘く見ていた人々であろう。
このセリフだけではなく映像やシリーズの設定など見ていればわかる。
この回の映像だけに限定して考えてもわかる。
まず、セブンが最初に飛び立った西の空に輝いていた星。
これは「明けの明星」ではない。
M78星雲の「ウルトラの星」である。
その後のシリーズでも「西の空に輝く星」として描かれている。
セブンの光が消えていったバックは明け方の東の空。
ここに輝いていた星が「明けの明星」である。
こんなこといちいち説明しなくてもわかりそうなもんだが。
詳しくはわたしの別ブログ記事「西の空に明けの明星が輝くころ」をご覧下さい。
僕はこの最終回でセブンは死んだと思います。
それ以降のセブンは別人。
決して結ばれない愛・絆を描いたのがこの最終回。
宇宙人であるセブン=ダンと絆はセブンの「特攻」でしか結ばれなかった。
既に恋人同然だったアンヌとの愛もしかり。
いや、だからこそセブンは最後の死を賭けた変身をしたのでは?
自分が命がけで守ってきた人類を信じたかった。
「超兵器R1号」とか「ノンマルトの使者」とか「地球人を守る」セブンの
アイディンティテイを揺るがす話もあった。
だからこその最期の悲しい特攻・・・