朝から確定申告の仕上げ。前日の計算は誤りで、やっぱり納税者の地位から転げ落ちることに(笑)。いえ、別に節税対策はしておりませんですよ。去年は償却資産が増えただけのこと。
午後から明日のお仕事のためにオルガンの下調律。次いでチェンバロに向かい、フロントとバックの調律を異なったものにしたりして、別の某団体から出された宿題をうんうん唸りながら解く。
17世紀の某作曲家の宗教曲。彼の置かれた環境ではコアトーン(もしくはそれ以上のピッチ)が支配的だったから、原記譜は音域が低く書かれているが、演奏の現場では高いピッチで演奏されるべき。というわけで使う人の利便を優先させたのだろう、「旧全集版」は原記譜通りだったが「新全集版」ではその大部分の曲が全音上に移調されている(だから、これって17世紀の譜面?と思えるくらいの、♯が多い譜面のオンパレード)。
全部の曲が全音移調したものならこちらも五度圏サークルを回転させて割り振りし直せばよいのだけれど、今度のお仕事で演奏される曲は移調したものと原記譜通りのものとが混在しており、あろうことか、まんべんなくEs/Dis、Gis/As、B/Aisが同居。それらが経過音なら演奏の方でうまく処理してもらう手もあるが、こういう時に限って案外きちんと終止音で使われたりしてしまっている(苦笑)。
もちろん平均律にしてしまえば辻褄は合うし、それはそれで整った感じを確保できるのだろうけれど、せっかくの17世紀の音楽、自分としては長三度はミーントーン調律の時のできるだけピュアなものにし、和声が解決した時の、あの世界ががらりと変わるようなさまを実現させたいと思ったわけです。はい。
調律の現場ではポピュラーな1/6ベースも一応試してみるも対応不可と理解(E-durの長三度がとても厳しいヴァロッティは却下。新しい「バッハ=レーマン」でも苦しい)。譜面づらを見て大丈夫そうに思えても、やはり実際音にしてみないと「相性」は判らないもの。17世紀ミーントーンの世界は、実に独特だということなのでしょう。
暫定的な案をどうにか固め、依頼主へフィードバックしました。どうご判断が下るか、楽しみです。
午後から明日のお仕事のためにオルガンの下調律。次いでチェンバロに向かい、フロントとバックの調律を異なったものにしたりして、別の某団体から出された宿題をうんうん唸りながら解く。
17世紀の某作曲家の宗教曲。彼の置かれた環境ではコアトーン(もしくはそれ以上のピッチ)が支配的だったから、原記譜は音域が低く書かれているが、演奏の現場では高いピッチで演奏されるべき。というわけで使う人の利便を優先させたのだろう、「旧全集版」は原記譜通りだったが「新全集版」ではその大部分の曲が全音上に移調されている(だから、これって17世紀の譜面?と思えるくらいの、♯が多い譜面のオンパレード)。
全部の曲が全音移調したものならこちらも五度圏サークルを回転させて割り振りし直せばよいのだけれど、今度のお仕事で演奏される曲は移調したものと原記譜通りのものとが混在しており、あろうことか、まんべんなくEs/Dis、Gis/As、B/Aisが同居。それらが経過音なら演奏の方でうまく処理してもらう手もあるが、こういう時に限って案外きちんと終止音で使われたりしてしまっている(苦笑)。
もちろん平均律にしてしまえば辻褄は合うし、それはそれで整った感じを確保できるのだろうけれど、せっかくの17世紀の音楽、自分としては長三度はミーントーン調律の時のできるだけピュアなものにし、和声が解決した時の、あの世界ががらりと変わるようなさまを実現させたいと思ったわけです。はい。
調律の現場ではポピュラーな1/6ベースも一応試してみるも対応不可と理解(E-durの長三度がとても厳しいヴァロッティは却下。新しい「バッハ=レーマン」でも苦しい)。譜面づらを見て大丈夫そうに思えても、やはり実際音にしてみないと「相性」は判らないもの。17世紀ミーントーンの世界は、実に独特だということなのでしょう。
暫定的な案をどうにか固め、依頼主へフィードバックしました。どうご判断が下るか、楽しみです。