ＰＴＡ講演会 小学校

講師は養護施設の園長先生でした

お話が終わって　まだ
講師の先生が卓上の本や資料を
急いで片付けているというのに

ＰＴＡ役員さんの
先走ったあいさつ

皆様　本日はお忙しい中
ＰＴＡ講演会にお越しくださいまして
ありがとうございました

おいおい！！！
違うでしょ！
お忙しいのに来て下さったのは
講師の先生です！

さらに

皆様恐れ入りますが
椅子を片付けてからお帰り下さい

ガラガラ　ガタガタガタ

おいおいおい！！！
講師の先生　見送るのではなく
追い返してしまいましたよ

役員のおかあさん
ずっと気になっていたのでしょうね
終わりの挨拶

ＰＴＡ講演会 中学校

ＰＴＡ会長さんがお知り合いの
消防署長さんを
講師にお呼びくださいました

なんで？ＰＴＡの教育講演会に消防署長さん？
確かにわたしもそう思った

ところが　お話を聞いて

火事の原因の多くは煙草の火の不始末

しかも　未成年の子どもが
部屋の押し入れや机の引出しに
隠した吸殻が原因であることも多いという

火災の予防と教育
一見関係ないように見えて
実は無関係ではなく
こんなところにも
子どもたちの成長を
あたたかく見守っている人たちがいるわけなのです

と納得していたら　なんと
講演後の校長先生のあいさつで・・・

教育講演会が
消防署長さんで大丈夫なのかなと
思いましたが
たいへんよいお話でしたね

おい！！！失礼だろ！
りっぱな消防署長さんだぞ！
しかも人の親だし！

そりゃあ　わたしだって
なぜ消防署長さん？とは思いましたけど

学校の先生って・・・

ＰＴＡ広報部

長男が５年生　高学年になり
小さい弟たちがいるとは言え
とうとうＰＴＡ役員が回ってきた

３歳の三男を連れて
ＰＴＡ広報部員として
ＰＴＡ新聞作りのために学校のＰＴＡ室に通った

編集に熱中していて気付いたら
３歳の息子がいなくて
あわてて校内を探しまわったり

学校に集まる以外にも
各担当でチーフの家で集まったり

あるとき
たまたま公園で出会った
チーフさんに言われた

○月○日広報部会よ
連絡するの忘れてた～
忘れてた？
忘れてたって　それ

忘れてても　忘れてたなんて
言わなくていいんじゃない？

忘れるぐらいなら
別にいなくてもいいってことじゃない？
一生忘れててよ

その年最後のＰＴＡ新聞に
卒業生全員を載せる作業の大詰めになると
子連れ組は足手まといになっていって

出る幕ないどころか
首も突っ込めなくなっていった

お呼びでないか～と
子連れ組３人ぐらい　行かなくなった

役員

小学生のころ

学校のお手紙で投票があって
親がPTA役員に選ばれてしまった

保護者名は父
父の名まえで母が　
しかたなく役を引き受けた

何でも父の名まえで実際は母
それが当たり前だった

さて　わたしも親になり
息子が小学生に

子ども会役員　PTA役員
町内会役員も
夫の名まえでなく
当然みんな自分の名まえだった

女性がちゃんと自分の名まえを名乗って
活動するようになったんだと思った

ところが
ある日子ども会行事の
大縄跳びの練習につきそっていて
夕方食事の支度が遅れて　怒られた

町内の祭りの掻き氷屋さんの役で
楽しそうなのでいそいそ行ったら
夫が不機嫌だった

なんだ

女性が自分の名まえで活動するようになった
わけじゃなく

子ども会やＰＴＡや町内会なんか
女にやらせとけってことだったのだ

女にやらせてるようなことだから
きょうのわしの晩飯の方がだいじなわけだ

３人目を妊娠していた３０歳のころ
そう思った

頭痛

小学生のころから頭痛持ちで
学校で頭痛くて休み時間に
頭痛あ～　と思いながら
くの字になって歩いていた記憶がある

夜中にあんまり頭が痛くて
泣いたこともある

泣くからよけい痛いんや！と
母に叱られ頭痛薬のノーシンをもらっていた

その後中学高校短大までの１０代は
そんな記憶がなく
２０代　結婚して子どもを産んだあとから
不定期的にひどい片頭痛が起きていた

そのころ夫は
親の受け売りなのか

頭痛なんか普通にしてれば
そのうち治る！

と言った

そうなのか・・・と
我慢していたらだんだんひどくなって
吐き気がして起きられなくなった

起きると吐きそう
でもトイレには行きたい

トイレに行くと吐いた

しかもすっかり治るまで３日はかかる

嘘ばっかり

３１歳で３人目の子供を産むと
もう我慢はしないで
頭痛信号がおこるとすぐ
頭痛薬を飲むようにした

夫はこうも言った

子どもを産むと女は丈夫になるらしい

そんないいことがあるのか！と思った

（別に病弱なんかではなく
体力はないかも知れないが　
普通には健康のつもりだった）

全然丈夫になんかならず
慣れない家事と育児でくたくただった


それからのちに
母とそんな話をしたとき
わたしの母は言った

丈夫になるというよりも
寝てられなくなるっていうことよ

あっそうか・・・

頭痛はほっときゃなおるも
子どもを産めば丈夫になるも

昔　嫁が体調悪くても
働かせるために言ったことなのかもしれない

性差別

マーガレット・サッチャー
1975年保守党党首に就任

この時のニュースだったのかも知れない

父が言った

ふんっ　よっぽど　ろくな男がおらんのやろ

そのことばに思わず腹が立って
１８歳のわたしは言った

それ　差別じゃないん！

父は顔色を変えて怒った

そのころ中学校で
熱心に人権学習が行われていた

実家の近所に
背の高いすらっとスタイルのいい
感じのよい素敵な奥様がいた

父が

あの奥さんは看護婦あがりらしい

看護婦あがり

これも差別じゃないか

父の　そんな発言はちょくちょく聞かれた

父は大正１２年生まれであった

その世代の男性は
自分が性差別をしているという
自覚もない

ゲンノショウコ(現の証拠)

長男’79が幼稚園年中の５歳の時
二男は生まれました
出産で入院したら
夫の母が来てくれることになっていました

そのころ長男はどういうわけだったのか
いつも漢方のゲンノショウコ(現の証拠) を飲んでいたので
出産が近くなった春休み前に

‘79君　おばあちゃんに
ゲンノショウコ作ってもらいなさいね

と言っておきました

ところが
産後３週間経って実家から帰った後
息子が

おばあちゃん　ゲンノショウコ作ってくれんかった

と言うのです

どれでも一緒じゃ！って言われた

と言うのです

日頃の様子で
孫の言うことは何でも聞くのかと思っていたのに

お茶ぐらい・・・

少食

わたしはお嫁さんではないし
姑と同居しているわけでもないので
嫁姑問題はほとんどないのですが

それでも１０年に１度ぐらいずつ
むかっとくることはありました

長男‘79は赤ん坊のころから少食で
ミルクを飲ませるのもたいへんだった

３歳になるころも
ご飯のとき　遊んでばかりでろくに食べない
ひとくち口に入れてやると遊び
またひとくち入れてやると遊び

それほど気にならなかったのは
わたし自身小さい頃少食だったからですが

なので　３度の食事以上には
おやつなど必要なかった
それどころか
近所のママ友が知らずに
夕方おやつを与えてしまったら
もうその日の晩ご飯はいらなかった

盆正月連休とか
田舎に泊まることがあった

朝起きると夫の母が

‘79ちゃ～ん　ほら～　と

長男’79にお菓子を袋ごと見せている

(え！？何やってんの？！)

でもね　田舎にいる間のふつかやみっかのこと
何も目くじら立てて言うこともないじゃないですか

その間ぐらい
お菓子ばっかり食べて
ご飯食べなくたっていいじゃないですか
うちに帰れば元通りなわけだし

そう思って　ご飯を食べなくても
気にせずほおっておいたんです

朝からお菓子を与えられて
食べないのが当たり前

ところが
うちへ帰ってから数日後

夫の姉から夫に伝わってきた話

ＫＥＩちゃんは
子どもにちゃんとご飯食べさせとるんじゃろうか

夫の母がそう言ったらしいのです

(なんじゃそりゃ！)

お料理上手 若妻編

２０代のころ
近所の(今で言うところの)ママ友３人で
うちでおしゃべりしていた時

一番年上だけど
初めての子を妊娠中のゆきみさんが
一番年下の　年の差夫婦で若いママの
てるみさんに言ったことば

ご主人　料理のこと何にも文句言わないの？
それじゃあ　料理が上達しないんじゃない？

てるみさん　むっとして帰ってしまった

てるみさんの　年の離れた旦那さまは
正直若い妻に期待してはいなかった
ところがこの妻　若いのに
家事は何でもちゃっちゃとこなす

拾いものだったと喜んでいた

料理に文句を言われないと上達しないなんて
それは逆

何作っても文句ばかり言われていたら
誰でも料理嫌いになるでしょ

おいしいおいしいと
食べてもらえるという人に
お料理上手が多い気がします

おいしいと言われれば
自信が持てるし
もっとおいしく作ろうと
思うからでしょうね

もともと上手ということも
ありますけどね

お料理上手 叔母・友だち

農繁期
夫の実家の稲刈りを
お料理上手の　夫の叔母が
おいしい煮物を作って
手伝いに来てくれました

お昼に食べながら
夫がほめる

おばさんの煮物はうまい
うちのは食えん

それは失礼でしょ　おばさんに

食えんものと比べたら
どれでもおいしいでしょ

おばさんほめるために
わたしを引きずり降ろさないといけないとは
おばさんに失礼でしょ


偏頭痛がひどくて起きられなかった日

ご近所友達のゆうこさんが
ふたりの娘さんたちと
シチューやサラダや
いろいろおかずを作って運んでくれた

帰ってきた夫が言った

おまえもゆうこさんがぐあいが悪い時
作ってあげんと

なんでですか！

うちで食えないようなもの
よそへ持って行けますか！

三年保育

末息子が生まれるとき
二男が気がかりだった

３つにもなると行動範囲が広がり
１０階建てのアパート内ではあっても
家から出て行って
ご近所友達と通路で遊んだり
みんなの家を渡り歩いたり
５歳上の長男で経験済

赤ちゃんが生まれて忙しくなると
気がつくといなくなっていて
しょっちゅう探し回らないといけないのではないかと
心配だった

二男は言葉も早かったし
動きも活発でじっとしていない子だった

３年保育にしてはどうかと思った

ところが
何のこだわりなのか
夫が反対する

夫の母も
ひとり見るんもふたり見るんも一緒じゃと
わたしが子どもの面倒を見たがらないみたいに
反対した

ところが生まれてみると
活発でどこへ行くやらと思われた二男は
家の中でわたしのそばから離れなかった

部屋で座って
赤ちゃんにお乳をやるわたしに
背中あわせにぴったりくっついて
なにやらひとりごとを言いながら
遊ぶのだった

赤ちゃんのころから
わたしに後追いが激しくて
おとうさんも持て余していたが

勝手にどっか行ったりしないとわかって
安心した

こうなると幼稚園はかえって大変だったと思う
週２回のお弁当作り　送り迎え
運動会　お遊戯会　その他年間行事

そうして
幼稚園も始まった時期
農業で夫の実家に兄弟が集まったとき

３歳でもう　はっきりおしゃべりができて
唄もよく歌う二男’84を見て
夫の姉が

なんで幼稚園行かんかったん？

思わず

おとうさんとおばあちゃんが
反対したから！

と早口で答えていた

・・・まあええよ　まだ　家におりゃあ

３年保育でもよかったかも知れないことを
夫の姉にわかってもらえたし

幼い二男はいつも
わたしと末息子のそばに
ぴったりついて居てくれた

よそおい

ジーンズ風のレギンスパンツに
ふわふわのキャミソールチュニック来て
ごみ出しに行ったら

白いマルチーズの散歩させてる
近所の若奥様に

春らしくていいね～
学生さんかと思ったよ～

って　５０も半ば近くなると
どうしても誉め言葉には聞こえず
皮肉にとれる

ほんと？春らしい？
ファッションうといから
いっつも頓珍漢なんよ

だから笑われるのかな～
よくすれ違った人が　にたっとするんよ
気のせい？

気のせい気のせい
ほほえんだのよ～

って