不登校生徒の母でした

行きたいけど行けないから
本人は辛いんだよ

なんて　先生がよく言ってるの聞きましたが
違います

行きたくなんかないんです

不登校に理由がない
とも　よく聞きましたが

理由はあります

学校にいることが辛い　苦しい

そんな理由は認められないから
そう言うだけなのです

学校が楽しくない

二男が小学校中学年ごろよく言っていた
学校が楽しくない　楽しくない

当たり前じゃないの
学校は娯楽施設じゃない
勉強するところ
先生が児童を楽しませるところではない

でも

そういうことではなかったんだね

学校が楽しくないって言ったのは
学校がきつかったからなんだね

二男は
6年生の始め頃から
不登校症状が出始め

修学旅行までの3週間
熱を出し続け　下痢が続いていた

先生は参加しても大丈夫と言われたが
そんな無理して行くこともない

小学校の修学旅行
それと　
3年間不登校だった中学校の修学旅行に
彼は行っていない

学級会

小学４年生

その日の議題

掃除を早くするにはどうしたらいいでしょうか

と学級委員の男子

担任の教師は
学級委員に任せっきりで
つまりほったらかし
教師机でなにやらデスクワークに没頭している

クラス全員が押し黙っていて
誰も意見を言わない

掃除の時間に思っていたことがあった
机を全部教室の後ろに運んだら
まず　掃く人は履く
それから　拭く人は拭く
そして　前列から順繰りに
机を運べばいいじゃないか

掃く前に拭いて
拭いたあとでまた掃くから
いけないんじゃないの

学校で無口だったわたしは
勇気をふりしぼって手をあげて
ひとこと

順序よくする

と言った
さんざん沈黙が続いた後だったので
学級委員の男子が

何を順序よくするんですか

(???掃除の話でしょ！)

掃除…掃除…

わたしがそう言ったきり
また沈黙の継続が始まった

話慣れないわたしは
頭に浮かんだことすべてを
口に出して言うことができなかった

砲丸投げ

体力テストの日だった
小学校の中学年ごろ

球技は全般苦手で
砲丸投げが計測以前に
ちゃんと投げられなかった

先生が
こうやるんですよと
やって見せてくれた

２～３歩横ばしりしながら投げるようにみえたので
真似して投げたら
二人の先生に笑われた

球技はダメでも　ここは母譲りで
マット運動や平均台などの
器械体操は好きだった

身体が小さくて走るのも遅いし
体育は嫌いなのだと決められていた

体育は別に嫌いじゃないし
体育の時間も嫌ではなかった

きょうのGoogle画面は
オリンピックの砲丸投げだ

経理学校

短大生だった１９歳のころ
春休みから半年間　夜間の経理学校に通った

高校普通科から短大家政科
教職科目も取ってないし
就職につながるものがない

という理由もあったが
そのころちょっと心境の変化が起こることがあって
ひとり思い立った

のだったが
同じ短大のサークル　筝曲部の友達がふたり
ついてきた

ひとりはわたしと同じように
普通科出身で簿記初心者

もうひとりは商業高校出身で
簿記３級取得者
彼女はひとつ上のクラスに入った

いろんな人がいた

１７歳の女子事務員
大きな会社の事務職のOLさん
経済学部の大学生
英文科の女子大生
金庫の会社の人
タクシー会社の事務職の人

勤務先とは無関係に個人で
社会保険労務士を取得した４０代の会社員の人

そのやせ形で眼鏡をかけた温厚なおじさまは
ある会社の社会保険事務を請け負っていて
労災の手続きに行くと
あなたは社長さんですかと言われたんですよ
と話してくれました

ある日　どうしてそうなったのか
覚えていないが
２０代前半の会社員の人と
夜の帰り道一緒に歩いていた

一見整った顔立ちのその人

母を旅行に連れて行きたい
１０万円くらいでいけるかなあ

（なんだ？その親孝行息子ですアピールは？
もしかして　マザコンですか～）

ぼくは結婚したら妻は働かせない

（はあ　そうですか
妻に稼がれちゃうと
誰に食わしてもらってるんだ！
とは　言えませんもんね
自分にそれ以上の価値がないということに
気付いているんですね）

頭の中の採点表に×と付けていた

クラスメイト

私立の女子高校に入学して間もないころ

放送部に入部したクラスメイト
たまたま近くに居合わせると

誰にでもそうするように
わたしにも

ＫＥＩさん
中学校どこだったの？

○○中学

とわたしは答える

話のとっかかりにしているのはわかる
けど

２回目聞かれた時も
まあ　答えた

３回目聞かれた
答えたけど・・・

もう３回もきいたよ

と続けた

ま！ＫＥＩさんたら！

ってふくれていたけど

何回聞いても忘れるくらい
わたしに関心ないんなら
聞かないでくれない？