goo blog サービス終了のお知らせ 

会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

国産ジェット開発の旧三菱航空機、特別清算へ 負債額は6413億円(朝日より)

国産ジェット開発の旧三菱航空機、特別清算へ 負債額は6413億円

三菱航空機(国産旅客機開発中止)の後継会社が、東京地裁に特別清算の開始を申し立てたとという記事。三菱重工業が発表したそうです。

負債総額は3月末時点で6413億円という。」

昨年2月に開発中止を発表後、後継の「MSJ資産管理」が清算手続きを進め、今年3月に解散を決議していた。三菱重工はすでに損失を処理済みで業績への影響は軽微としている。」

この負債額は、倒産企業の負債額としては、令和に入ってから最大だそうです。

倒産・注目企業情報 MSJ資産管理(株)(旧:三菱航空機(株))(東京商工リサーチ)

「三菱重工業(株)(千代田区)が2008年にSJ(スペースジェット)の開発に本格的に着手したことを受けて法人化された。期待の大きさもあって当初は287機の受注を確保していたが、TC(型式証明)の取得が難航したことや「新型コロナウイルス」感染拡大による航空業界への影響から事業環境が極めて厳しい状況に陥り、2020年10月に親会社の三菱重工業が事業そのものの凍結を発表。2023年2月には開発の中止を正式発表していた。

同年4月、MSJ資産管理(株)に商号変更。2024年3月31日に解散し、清算手続きに入っていた。

製造業の戦後の倒産としては、2番目の負債額だそうです。

「負債総額は約6413億円で、今年最大。特別清算としての負債は過去最大。

戦後の大型倒産では、17番目。製造業としては、タカタ(株)(現:TKJP(株)、東京都港区、2017年6月民事再生法、負債総額1兆5024億円)に次ぐ、2番目。」

政府はこれにこりずに、また、国産旅客機開発プロジェクトをやるそうです。

国産旅客機開発に再挑戦へ 政府、航空機産業戦略を新たに策定(2024年3月)(朝日)

「国産旅客機の開発は、三菱重工が2008年に事業化を決定。経済産業省が500億円を支援する巨大プロジェクトだったが、開発が長期化したことから昨年、撤退に追い込まれた。

戦略は、SJが中止に至った要因として、安全認証の理解不足や海外サプライヤー対応の経験不足などを挙げ、「民間企業1社で航空機開発を担うのはますます困難となっている」と指摘。政府がより前に出る形での支援や官民で事業を進める体制作りが必要だと訴えた。」

政府が関わったからといって、うまくいくとも思えませんが...

政府が手を出して成功するのなら、三菱重工のプロジェクトが頓挫する前に支援すればよかったのでは。

航空機といえば、ボーイング社の経営もドタバタしているようです。

ボーイング新経営陣、航空各社の信頼回復が急務に-CEOら交代で(2024年3月)(ブルームバーグ)

「アラスカ航空が運航する「737MAX」の機体の一部が飛行中に吹き飛ぶ事故が1月に発生し、ボーイングが危機に見舞われて以降、同社取締役会は経営陣刷新を協議し、先週末に正式な決定に至ったと、関係者は語った。同社は年次の委任状説明書を提出する前に刷新のシグナルを発したい考えだった。

ボーイングの新たな経営陣は刑事捜査財務状況の悪化規制当局の監視強化、競合する欧州の航空機メーカー、エアバスにシェアを奪われている現状などに対処しなければならない。さらに現金創出に偏重した経営からの転換の機会を得る一方で、航空各社や一般の搭乗客にボーイング機の安全性を納得してもらうという課題も抱える。」

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事