日本公認会計士協会は、IT委員会研究資料第8号「情報インテグリティ」を2016年10月31日付で公表しました。
AICPA及びCICA(現「CPA CANADA」)から公表されたホワイトペーパー「Information Integrity」(January 2013)を翻訳したものです。
「様々な情報の信頼性を確保するために必要とされる情報インテグリティを定義し、どのようにしたら情報インテグリティを達成し、維持できるのかについて説明しています。」
「独立した第三者が情報インテグリティに関する保証業務を提供する際に考慮すべき事項が示されております。」
肝心の情報インテグリティの定義ですが、以下のとおりです。
「情報インテグリティは、当該情報の主題についての表現の忠実性及び情報の用途への適合性と定義される。」
「情報インテグリティには、情報とそのメタ情報の正確性、関連性、精度、適時性及び網羅性が含まれる。特定の目的のために、正確性、関連性、精度、適時性及び網羅性のある情報を、「目的に適合している」という。」
情報とメタ情報の定義は...
「本ペーパーでは、情報は、ある特定の用途のために作成されている一つ又はそれ以上のイベントやインスタンスを示すもので構成されるものと定義する。」
「利用者に意味のある一つの文脈で提示されるあらゆるデータをいう。」(付録Bより)
「メタ情報は、情報についての情報と定義される。すなわち、ある情報を説明し、イベントやインスタンス、及びその属性を理解することに寄与するものである。」
情報ライフサイクル、情報インテグリティリスクといった概念も示されています。
保証業務を、情報インテグリティの確保という切り口で整理する、そのことによって、保証業務の対象を拡大していこうというレポートなのでしょう。
(付録BのInformation(情報)の定義の括弧内の訳がちょっとおかしいのでは)
最近の「日本公認会計士協会(その他)」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事