中国恒大集団の巨額粉飾事件(→当サイトの関連記事)に関連して、中国当局がPwCを調べているという記事。
「中国当局は、不動産開発大手、中国恒大集団の会計処理におけるプライスウォーターハウスクーパース(PwC)の役割を調査している。事情に詳しい関係者が明らかにした。」
「関係者によると、恒大創業者の許家印氏に対する調査を続ける中国当局は現在、PwCを調べている。非公開情報だとして関係者の1人は匿名を条件に、当局は恒大の監査を担当したPwCの元会計士数人と接触していると語った。」
「PwCに罰則を科すかどうかは、決まっていないと関係者は説明。」
仮に、監査に何も問題がなかったとすれば、売上高のうち過大計上分が半分以上というひどい粉飾決算を、きちんとした監査をやっても見抜けないということになります。
ロイターも、ブルームバーグを引用する形で報じています。
China scrutinises PwC role in $78 bln Evergrande fraud case, Bloomberg News reports(ロイター)
No decision has been made on whether to penalise the auditor, the report said, citing sources, and adding the Chinese officials are in contact with some former PwC accountants who handled Evergrande's audit.
「PwCの元会計士」というより、元PwCの会計士かもしれません。
PwCによる監査をめぐる経緯。2021年の決算の監査に関連する事項について意見の相違があり、昨年はじめに監査人を退任しています。そして、2021年以降、恒大集団の2020年の決算をめぐり、香港の監査監督当局によって調べられているそうです。
PwC resigned as Evergrande's auditor early last year amid disagreements over matters relating to the audit of its 2021 accounts, the developer has said.
Evergrande and PwC have been investigated by Hong Kong's audit regulator since 2021 over the developer's 2020 accounts.