オリンパスが海外のファンドに飛ばした損失は、元監査役と元副社長の2人が裏帳簿を作って管理していたという記事。
「オリンパスは、バブル期の投資の失敗で抱えた損失を10年ほど前に海外のファンドに移し替え、1000億円に上る損失を隠し続けていました。海外のファンドに移したことで損失は会社の表の帳簿から消えましたが、関係者によりますと、当時財務部門を担当していた山田秀雄元監査役と森久志元副社長の2人が中心となって裏帳簿を作り、損失の管理を続けていたことが分かりりました。」
オリンパスの監査は現在も進行中です。表であれ裏であれ、会社の作った帳簿・資料をそのまま信じるのでは、監査にはなりません。それらを裏付ける証拠を期限までに得られるのかが、問題となります。
オリンパス 来週前半に調査報告書(NHK)
調査報告書の取りまとめは6日だそうです。
「関係者によりますと、この問題で、オリンパスが設けた第三者委員会は、1か月余りにわたって行ってきた損失隠しの検証結果や、経営体制の改善策などを盛り込んだ調査報告を、来週前半の6日にとりまとめる方向で調整しています。」
今後の改善策よりも、過去の事実を徹底的に明らかにすることが、現時点では必要でしょう。そうでないと、訂正報告書は出せません。
オリンパス損失隠し:前監査役、元証券マン指南で財テク(毎日)
「当時、オ社の「財テク」は社長直轄で、内容を知るのはごく一部に限られたが、山田前監査役はこのころ経理部係長として証券会社の営業窓口を務め、当時からオ社の資産運用に関わっていた。元証券マンは山田前監査役を通じて関係を築き、オ社の投資は上昇。保有する短期有価証券は82年10月期の51億円余から87年10月期に424億円余に膨らんだ。・・・
元証券マンは、新宿ビル支店長として再びオ社の担当になったのを最後に98年に独立、コンサルタント会社を設立した。元同僚は「彼の考える資産運用方法は証券会社にいてはできなかった」と述べ、当時から非合法の疑いもある運用を発案していたと証言する。」
ウッドフォード氏が抗議辞任(FACTA)
「高山社長及び現経営陣がいくらオリンパスの改革及び再生を約束しても、かかる約束は、極めて信頼性に乏しいものであり、オリンパス及びその将来にさらなる害を及ぼすものに過ぎません。過去の過ちに関与した現経営陣の面々が、オリンパスの新たな経営陣の選定に関わるなどということは、極めて不適切であると言わざるを得ません。」(ウッドフォード氏の書簡より)
監査人は、第三者委員会の報告をもとに監査を進めると思われますが、現経営陣から依頼を受けた第三者委員会を、信用していいのでしょうか。
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