会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

三菱UFJモルガン、国債価格を不正操作か 監視委勧告(朝日より)

三菱UFJモルガン、国債価格を不正操作か 監視委勧告

金融庁の証券取引等監視委員会が、金融商品取引法違反(相場操縦)の疑いで、三菱UFJモルガン・スタンレー証券に約2億2千万円の課徴金を科すよう金融庁に勧告したという記事。

「監視委によると、同社は昨年8月25日、大阪取引所に上場されていた日本の長期国債の先物取引で、実際に取引する意思がないのに売買の注文を大量に出し、取引が活発であると誤解させ、不正に相場を操縦した疑いがある。」

監視委のプレスリリース。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社による長期国債先物に係る相場操縦に対する課徴金納付命令の勧告について

「三菱UFJモルガン・スタンレーは、第一種金融商品取引業を行うことにつき関東財務局長の登録を受けている株式会社であるが、同社のディーリング業務に従事していた者において、同社の業務に関し、株式会社大阪取引所(以下「大阪取引所」という。)に上場されていた長期国債先物2017年9月限月(以下「本件国債先物」という。)について、市場デリバティブ取引を誘引する目的をもって、別表記載のとおり、平成29年8月25日午後6時34分頃から同日午後7時9分頃までの間、大阪取引所において、約定させる意思がないのに、最良買い気配値以下の価格に多数の買い注文を発注する方法により、合計6253単位の買付けの申込みを行うとともに、合計177単位を売り付ける一方、最良売り気配値以上の価格に多数の売り注文を発注する方法により、合計1844単位の売付けの申込みを行うとともに、合計158単位を買い付けるなどし、もって、自己の計算において、市場デリバティブ取引が繁盛であると誤解させ、かつ、大阪取引所における本件国債先物の相場を変動させるべき一連の市場デリバティブ取引及び申込みをしたものである。」

三菱UFJモルガン・スタンレー証券のプレスリリース。

証券取引等監視委員会による課徴金納付命令の勧告について(PDFファイル)

三菱UFJモルガン、国債相場を不正操縦 課徴金勧告(日経)

「不正取引をしたのは同社のディーラー1人で、2017年8月に同社の自己勘定で取引していた。大量の売買発注で相場が活況であるようにみせかけ、価格変動に伴うさやを抜いていた。この相場操縦で同社は158万円の利益をあげたという。監視委はこのディーラーが個人の判断でやったとみている。

監視委によるとディーラーは自分の取引で評価損を抱えていたといい、回復するために相場操縦をしたとみられる。日本取引所自主規制法人からの情報提供で実態調査し、不正が判明した。」

国債相場操縦、30分で335億円取引 損失回復目的か(朝日)(記事前半のみ)

「発表によると、社員は同社で長期国債などの金融商品の取引を担当。昨年8月25日午後6時半ごろから約30分間にわたり、大阪取引所での長期国債の先物取引で、売買を成立させる意思がないのに、見せかけで約6千億円の買いや約2千億円の売りの注文を出し、他の投資家の売買を促して不正に相場を操縦した。

監視委によると、社員はこの30分の間に、架空の買い注文で相場が上がった際に177億円分を売り、また架空の売り注文で相場が下がった際に158億円分を買って、少なくとも158万円の利益を得ていた。出した架空の注文は数秒後に取り消していたという。」

三菱UFJモルガン・スタンレー証券に課徴金勧告、国債価格を不正操作か(TBS)
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