日本カストディ銀、三井住友信託出身の元社長が不正行為-関係者
日本カストディ銀行の社内調査で、元取締役(元社長だそうです)による不正行為が判明したという記事。
「顧客の資産を預かる資産管理信託銀行でトップ自らが不正に手を染めていたことになる。」
この三井住友信託銀行出身の元社長は、昨年12月末に任期満了で退任していたそうです。
「同行の発表によると、不正行為の疑いが出たことから、外部の弁護士を中心とする調査委員会を今年1月に設置した。資料分析や関係者へのヒアリングなどの結果、同行が外部に委託する業務に関連して、元取締役による利益相反や任務違背などの不正行為を確認した。刑事上の扱いについては、捜査機関にも相談しているという。」
不正の内容は、この記事でも、銀行のプレスリリースでもあきらかにされていません。
どういう銀行か...
「同行が公表している22年9月末時点の預かり資産残高は約652兆円で、三菱UFJ信託銀行系の日本マスタートラスト信託銀行と並び、国内最大の資産管理専門銀行。
生命保険会社や運用会社などの機関投資家が運用する有価証券を預かり、売買や配当の計算などの決済業務を受託している。投資信託の基準価格の計算や、投資信託の購入者に対する収益の交付なども手掛け、金融市場のインフラ機能を担っている。」
元取締役による不正行為について(日本カストディ銀行)(PDFファイル)
「株式会社日本カストディ銀行(代表取締役社長 土屋正裕)において、元取締役による不正行為が行われたことが判明いたしましたので、ご報告いたします。かかる事案が発生したことは、大変遺憾であり、関係者の皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけすることを深くお詫び申し上げます。
弊社では、本件事案検知直後から、外部弁護士を中心とする調査委員会を設置し、調査を実施してまいりました。その結果、弊社の外部委託業務に関連して、元取締役による利益相反や任務違背などの不正行為が認められたものです。
なお、信託財産などお客さまよりお預かりしている資産につきましては、弊社の固有資産とは分別して適切に管理しており、本事案に伴う影響はございません。また、弊社の業務運営への影響もございません。」
外部委託業務ということになると、発注にかかわって、わいろとかキックバックとかを受け取っていたというようなことでしょうか。このリリースのとおりだとすれば、顧客から預かっている資産に関わる不正ではないようです。
調査委員会のメンバーだけで、西村あさひ法律事務所の弁護士を9人も使って調べたようです。(それだけの大がかりな不正だった?)