最近の倒産事例です。
「APB(株)(越前市)は4月23日、福井地裁より破産開始決定を受けた。」
負債総額は、34億8500万円とのことです。
次世代の電池として注目を集めていた「全樹脂電池」の開発や製造を行っていました...
「設立以来、研究開発費や設備投資などの先行投資が嵩み赤字が続くなか、2024年6月には創業者の堀江英明氏が代表取締役を解職され、経営権を巡る対立が表面化した。こうしたなか、メインバンクの北國銀行グループの投資会社(株)QRインベストメント(TSRコード:380609657、法人番号:3220001024238、石川県金沢市)に2024年11月1日、会社更生法を申し立てられていた。しかし、予定していたDIPファイナンスの調達計画が頓挫したことを理由に、11月21日に申立ては取り下げられていた。
2025年2月末には全従業員へリストラが通告され、4月末までの休業を告知。動向が注目されていたなか、今回の措置となった。」
APB株式会社(帝国データバンク)
多額の資金調達を行っていたそうです。
「2019年3月に三洋化成工業(株)(TDB企業コード:500025003)と資本業務提携。2020年3月以降は、上場企業をはじめとした大手企業を引受先とする第三者割当増資により80億円規模の資金調達を行い、2021年5月には現本店地に「福井センター武生工場」を開所。さらに、投資ファンドからの出資を得るなど、2026年の大規模量産化に向けて資金調達を進めていた。
しかし、設立以後、技術的な問題が散発したことで量産化に時間を要し、大幅な赤字計上が続いていた。2022年12月には、三洋化成工業(株)が株式を売却し、半導体の設計・開発やデジタルインフラ事業を手がける(株)TRIPLE-1(TDB企業コード:534019598)に筆頭株主が交代。その後も、銀行系列の投資ファンドなどの出資を受けていたものの、2024年3月28日の減資を経て、2024年3月期決算で約9億6200万円の当期純損失を計上。同年6月20日には堀江氏が代表取締役を解任され、(株)TRIPLE-1取締役の大島麿礼氏が代表に就任するなど、動向が注目されていた。」
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「(株)ケンショウ(大阪市中央区)と、関連の(株)タガヤス(同所)は4月25日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請し同日、保全管理命令を受けた。」
「負債総額はケンショウが債権者183名に対して約26億3100万円、タガヤスが43名に対して約2億7800万円。2社合計で約29億900万円。」
規模拡大により資金が足りなくなったほか、新事業がうまくいかなかったようです。
「事業規模の拡大に伴い、協力業者へ支払う前払金の増加に加え、建設や販管費コストなどが上昇した。さらに、新たな収入源を獲得するために設立したタガヤス(植物工場)において、工場の設計・システム開発などに不備・不具合が発生したことで、市場向け農作物の販売開始時期が大幅に遅れた。タガヤスへの運転資金を拠出したことで、財務収支及び資金繰りが大きく悪化した。」
給排水衛生設備工事を手がけるケンショウ(大阪)が会社更生法の適用を申請(Yahoo)(帝国データバンク配信)
2024年5月期には年売上高約27億7400万円だったそうです。
「しかし、工事の大半で外注を利用していたことから、収益性は低調に推移。さらに、業容拡大に伴い運転資金需要が増加していたなか、関係会社への資金支援などにより、資金繰りがひっ迫していた。その後、資金調達が難航し、会社更生法による手続きに従って、抜本的な財務・事業再構築を目指すこととなった。」