サステナビリティ情報の保証に関する国際的な基準の動向を取り上げた短い解説。
監査事務所以外でも保証業務を提供できるかがひとつのポイントとなっているようです。
「本年4月、監査・保証に関する国際的な基準設定主体である国際監査・保証基準審議会(IAASB)は、サステナビリティ保証に係る包括的な保証基準(‘ISSA 5000’)の公開草案を、「7月後半又は8月前半」に公表する旨宣言している(※2)。
その際、IAASBは、‘ISSA 5000’が、「全て」のサステナビリティ保証業務提供者が適用可能な(‘profession-agnostic’)基準となる旨明確化している。
‘ISSA 5000’が‘profession-agnostic’な基準となることもまた、市場参加者にとって歓迎すべき動向だろう。
というのは、国際会計士連盟(IFAC)が本年2月に公表したレポート(※3)によると、日本では、サステナビリティ保証業務提供者の過半数が、非監査法人系の検証機関となっているためである。
そうした業者によるサステナビリティ保証であっても、‘ISSA 5000’に準拠していれば、監査法人系の業者によるそれと同等の信用力を得ることが可能になる。」
しかし、IAASBの新基準は、監査事務所向けの基準をもとにしているため、非監査法人系の業者にとっては、難しい面もあるようです。
あずさ監査法人のサステナ保証の専門部署にグループ会社のあずさサステナビリティの人が参加するというのも、こうした保証基準整備・統一の動きを踏まえているのかもしれません。
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