買ったら観やがれ!

集めに集めたDVDが溜まりまくり・・・
見てない作品も山ほどある。
そんじゃ、このブログで整理しましょうか。

砂の器

2005年04月13日 21時43分23秒 | ドラマ
昭和46年6月24日早朝
東京国鉄蒲田操車場で身元不明の老人の死体が発見される。
二人の刑事はズーズー弁そしてカメダというキーワードだけを頼りに、日本中を駆け回る。
全く手がかりがない状態から、老人の身元が判明した。
三木謙一、元警察官。
しかし、捜査すればするほど、彼の人柄の良さや警察官としての優秀さを証明するだけであった。
三木に殺意をもった者など誰もいないのだ。
一方、天才作曲家、和賀 英良は自らの全てを賭けて「♪宿命」。の作曲に取りかかっていた。



2005年4月8日 映画監督の野村芳太郎氏が亡くなった。

野村監督といえば「八つ墓村」が子供の頃怖くて怖くてトラウマ寸前だった。
桜舞い散る中、鬼の形相で殺戮鬼と化す山崎努。
双子の老婆、洞窟、ミイラ、落ち武者・・・
しかし、印象深かったのが恐ろしいのに美しい映像だった。

昨年、ゆきちの映画雑板で話題になり面白いから観ろ!と評判になったのがこの「砂の器」である。
それまで、70年代の松竹サスペンスは「泥臭くて長い」という偏見があり「傑作!」と評価されても敬遠していた本作品。
管理人のゆきち達が騒いでいたので「そんなに凄いの?」ぐらいの感覚で観た。

圧倒された・・・
観終わった後に涙ダーダー流しながら放心状態の俺がいた。
全く非の打ち所がない作品だ。

前半、二人の刑事はバラバラに散ったピースを拾い集め、パズルのように組み合わせていく。
しかし、それは簡単な作業ではない。
犯人は誰もがすぐに察しがつく。
問題はそれをいかに結びつけるかだ!
読めない展開
深まる謎!
次々にでてくる新事実・・・・
全てが組み合わされた時、一人の男の過去が浮き上がる。




それはあまりにも壮絶でまさに宿命である。
このクライマックスに言葉はいらない。
四季おりおりの美しい映像の中で語られる封印されていた過去。
ごめん、泣いてもよかですか?
。・゜・(ノД`)・゜・。
過去を断ち切ったはずの男に再び訪れる宿命。
そして起きてしまった悲劇・・・
ラスト、全てを出し切った彼の表情を見よ!


砂の器
【映像特典】
 特報
 予告編
 シネマ紀行など。


松本清張に「この映画は原作を越えた」と言わしめたらしいが、もはや俺は映画のイメージが壊れるのが怖くて原作を読むのが怖いくらいだ。
ましてやTV版リメイクなんて絶対観れねーよ!
魂を揺さぶる凄い映画だから、絶対観て欲しい!

「砂の器」テーマ流れる中、野村監督通夜

 「砂の器」などの名作映画で知られ、8日に85歳で亡くなった野村芳太郎監督の通夜が11日、東京都文京区の護国寺・桂昌殿でしめやかに営まれた。幅広いジャンルの秀作88本を残した名匠の死に、約300人が弔問。弟子の山田洋次監督(73)が葬儀委員長を務め、「小津安二郎さんに付くより、野村さんに付けたことが大きなプラスだった」としみじみ語った。

 春の冷たい雨が降り続く中、会場には代表作「砂の器」のテーマ音楽が悲しく響く。入り口脇には日本映画史に残した功績を称えるように、「鬼畜」「事件」など監督作品のポスター、ビデオ、パンフレットや生前のスナップ写真が飾られ、弔問客が野村監督の死を悼んでいた。

 祭壇には、60歳頃に自宅で写した和服姿の遺影。棺には「ニャンコ」と呼んでかわいがっていた2匹の猫の写真が納められた。坂上二郎、穂積隆信、森口瑤子ら“弟子”や、大島渚監督の代理の小山明子夫人らがゾクゾクと弔問に訪れた。

 山田監督が、助監督として付いたのは1954年秋。「本当に元気で、徹夜が続いてもケロッとしていて、くたくたの僕たちをからかうような憎らしい人でした」と振り返った。それでも、自らの演出法などを押し付けるタイプではなかったそうで、「僕の才能をかぎ分けることができた人。いい師匠についた。でも、とうとうお別れです」と声を詰まらせた。

 戒名は「映画を通して喜びを皆に与えた人」という意味を込めた「映芳院釋顕真(えいほういんしゃくけんしん)」。葬儀・告別式は12日午前10時半から同所で。「五瓣の椿」などに主演した岩下志麻らが弔辞を述べる。
[ 2005年04月12日付 紙面記事 ]


野村芳太郎監督のご冥福を心から祈ります。
素晴らしい作品を残してくれてありがとうございました。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
監督 (kan)
2005-04-14 23:54:30
砂の器は20回くらいみたかなぁ・・遠い目

自分のベスト10には入る映画でした。

実は今すんでるところの2軒お隣が監督の自宅で

香典持っていきました。

レオンと監督宅のワンコが仲良くて何度かお邪魔

したりしてました。

しばらく入院しているとは聞いてましたがついに自宅に帰れませんでした、残念だったでしょう。

ご冥福を祈ります。
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えー!? (開帳)
2005-04-15 00:30:00
本当ですか?

しかし、世間は狭いですね。

俺は今頃になって野村監督の作品に興味をもっています。

2回目で千代吉の「オレ、こんな人シラネーーーーー!」の意味が理解できて号泣ですよ。

野村監督のご冥福を祈ります。

本当に素晴らしい作品です。

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筆舌に・・ (だんご屋)
2005-05-18 23:28:46
この作品の感想を文にするのは本当に難しいです。

とにかく観ろと、それだけは言える。

小さい頃から父親にまるで教科書のように薦められた作品で、先日も帰省した際に二人で語り尽くしましたよ。

『鬼畜』も濃い~作品ですよ。

もし未見なら是非。
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Unknown (開帳)
2005-05-21 05:48:18
個人的に鬼畜以外で

震える舌(1980)

配達されない三通の手紙(1979)

事件(1978)

の3本がみたいです。



噂によるといろんな意味で「震える舌」が凄いそうです。

ビデオにもDVDにもなってないんですよ。

野村監督って社会派なイメージ強いけど調べたらコント55号の映画とかマンガの実写化とか歌謡曲の映画化とか娯楽作もけっこう撮られてるんですね。

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Unknown (だんご屋)
2005-05-21 17:08:28
『震える舌』も野村監督だったんですね。

これも観てます。

ええ、もう、かなり壮絶ですよ。

エクソシスト風味漂ってます・・・

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