軟骨組織の学習
主に人体においては関節部に多用され①軟骨細胞と、②軟骨基質があげられるが、基本的
には分類上線維性結合組織で軟骨として完成するまでに、一定の特殊化したものと考えら
れる。③軟骨の表面は密性結合組織の周囲を包まれ、深部では膠原繊維の間隙を埋める。
コンドロイチン硫酸の含有量が増加し、軟骨特有の弾力性が付いてくる。軟骨は軟骨基質
の種類により①硝子軟骨・②弾性軟骨・③線維軟骨に分類される。
①この硝子軟骨はその基質の中の膠原繊維を蓄え、コンドロイチンによって半透明の色調
を呈し関節軟骨、肋軟骨、気管軟骨がその例である。
②弾性軟骨
骨の基質を構成する軟骨は弾性繊維が30%も含み、特に弾力性に富んでいる。透明性
に優れていて淡黄色に帯び、耳介軟骨や鼻軟骨に多く分布する。
③線維軟骨
膠原繊維が大量に癒合したような形で束を作っり、束を作った線維間に軟骨細胞が接着を
強化している。軟骨の中でも最も強靭であるとされる。
イ・椎間円板・ ロ・骨盤の恥骨結合、ハ・膝関節の半月板などにみられる。
骨組織
骨組織は①骨細胞と ②骨基質とで構成される。
イ・骨の細胞--骨組織として1度構築された骨体でも破骨細胞によって内部破骨が生じ、つねに
改築が実施されている。この組織には、1・骨芽細胞、2・骨細胞、3・破骨細胞の3つの活
動体が常に基質のモデリングを行っている。
ロ・骨基質
骨基質は豊富な膠原線維をもとに、その線維間にリン酸カルシュウムなどの沈着結晶が見え
線維性結合が成立している。60--70%の無機質は骨組織特有の硬質化を維持している。
二・骨芽細胞。
※この細胞は骨そのものを構築する細胞で自らが作った基質の中に入ったままに成っている。
※本骨細胞は細長い突起を伸ばして、他の突起と連絡し合って骨情報を取り合い、骨付加が
異常に多い箇所に情報を骨細胞につたえ基材を搬入させる。
ハ・破骨細胞
骨表面にあって大型の細胞で多数の核を所有する。細胞にはミトコンドリアとリソソームを
大量に保存している。この細胞の周辺にはアクチンフライメンの豊富な箇所があり骨と密着
して、骨との間に閉鎖孔をつくり何段かの処理機構を経て破骨細胞としての責を果たす。
骨の構造の概略
※骨の形状--骨には活動する箇所に適合した形状をしていて適所、適材が原則になっている。
※骨の表面は強固で硬い骨質で構成されや局所圧、外的衝撃に対応した構造を有す。
※内部には造血を司る骨髄腔があり、生命維持には不可欠である。
※頭蓋骨のように骨の中に空気(酸素)を蓄える空間を持った骨もある。(副鼻腔など)
骨の構造 「1--海綿質」
①脊柱構成する椎骨などの多くの骨の内腔は薄い板状の板が立体的に構築されていて、スポン
ジ状の部分を イ・海綿質とよび、骨質の薄板の部分を ロ・骨梁と呼称する。
②骨梁の空間には骨髄組織がぎっしりと詰まっている。
骨の構造 「2--緻密質」
※骨表面の近くの骨組織だけで作られている部位を①「緻密質」と呼び、おなじ骨体でも腱
や靱帯の付着する部位では部厚く構造を変える。②上肢、下肢の長管状骨では両端を骨端
と呼び、③中間を骨幹とする。
骨幹部は厚い緻密質で覆われ、この中には骨髄を内蔵する。骨髄は造血作用を営み、高齢者
では逆に脂肪組織に置換している。
※骨端部では--緻密質がが薄く、海綿質が多く組織されている。
骨の構造 「3-骨膜」
骨頭は関節部分は関節軟骨作られるが、①関節の部分には骨膜は存在しない。従って骨本体には
には厚い骨膜によって守られている。②骨膜は線維性の密生結合組織でシャーピイ線維が骨質に
90゜の直角で入り込み、骨膜を骨表面に定着させる働きをしている。
③関節 周囲を起点とする靱帯ゃ靱帯の付着部位には骨膜は厚い性状を呈している。
④この関節 周囲の骨膜には豊富に血管や神経が発達していて痛覚には敏感に反応する。
骨の構造 「骨層板」
①骨質の中には多くの血管が網羅し神経も広く分布している。②中心の血管腔をハバース管と呼び
同心円状の骨層板を③ハバース層板と呼ぶ。
④骨の表面に近い部位にある基礎層を貫く血管腔をフォルクマン管と呼び骨表面にし⑤栄養孔が開く。
⑥膠原繊維は両方への引っ張りに抗力を示し、⑦リン、カルシュウムの結晶は重力圧に反発する。
※※辞書では「置換」を4通りの解説を試みているが、解剖学的回答は「置き換え--正常な位置から
の移動」とある。しかし細胞学の領域についての見解は記述ないが、文例に該当する見解は「置
き換え」とするのが適宜とおもわれる。
※参考文献・・ステッドマン医学大辞典。解剖学ノート編集委員会蔵書
※医・歯・薬出版「解剖学」