風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

小さな秋みつけた 350号

2008年08月28日 10時27分28秒 | 随想
8月9日に天竜川の河岸段丘にある松川町、高森町、飯田市の果樹農家では雹による果樹への被害があった。飯田市座光寺の援農先の農園も被害にあった。真夏の降雹は経験が無く、りんご「富士」が大きく成長しているだけに、雹の銃弾攻撃のダメージは大きいようである。

青森県では6月13日午後6時40分から約5分間の、雷鳴を伴ったパチンコ玉大の雹の被害があった。今年のりんご相場は高値で推移することであろう。収穫が出来たらの話であるが。

雹は激しい上昇気流を持つ積乱雲内で生成する、直径5mm以上の氷粒で、直径5mm未満のものは霰と呼ばれ区別される。真夏は気温が高いので、地表に届く前に融解し大粒の雨になるのが常識である。

石油文化の過熱が地球温暖化を招き、積乱雲のエネルギーが強烈になり、氷粒が異常に大きく成長し、解け切れなかったのだろう。

同じ日に富士山山頂では今年の初冠雪が確認された。1914(大正3)年の8月12日を94年ぶりに更新した。初冠雪は、山頂での一日の平均気温が最高となった日以降に初めて頂が白く冠雪した日と定義され、今年は7月21日の10・6度で、8月下旬以降に更新不可能で、気象庁が認定した。夏の富士山の冠雪は不自然である。

1914年は九州鹿児島の桜島で大噴火があった年である。火山灰が高空に到達し、その影響が異常気象の原因と思われる。

2008年に地震は頻発したが、大噴火は観測されていない。温暖化ガスに異常気象の原因を特定すると悲劇的である。自然災害は一過性であるが、人為の温暖化ガスの発生は永続的で増加する。異常気象は止め処無く連鎖する。

一年中、スーパーの鰹や秋刀魚やマグロや蟹を食べるよりも、秋に心待ちにしていた美味しいりんごを一個頂く、小さな幸せが懐かしいのである。新緑の青春・積乱雲の朱夏・紅葉の白秋・雪の玄冬。自然の循環を大切にしないなら、日本人の心が荒んでしまう。

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