こんなブルースもある

一人娘を学校事故でなくし、妻は難病。
泣いたり、怒ったり、悩んだり。
自分なりに、誠実に、忙しい心を綴りたい。

柔らかく温かい手

2012-01-23 21:08:56 | 娘の事
ご訪問いただき、感謝です。
そこにオルドと申します。


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事故以来、
希望や生きがいを見失いましたが、

多くの方々から、心からの寄り添いを頂いているおかげで、

少しずつ、涙をコントロール出来るようになりました。

そんな日常の心の動きを率直につづっています。

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花菜(娘)の事が思い出されます。


娘の手を取って、幼稚園まで歩いて行きました。

まだ4歳の頃です。

しっかりと路面を見ながら、一歩一歩幼稚園に向かう娘がいました。

柔らかく温かい小さな手の感触を覚えています。

幼稚園のバックと水筒をクロスに掛け、私はお道具箱と上靴を持ってあげ、

手をつないで、淡々と10分ぐらいの道のりを二人で歩きました。

「花菜、ミミズがつぶれている」

「・・・」

娘は緊張しているのか、まだ慣れない幼稚園の事でいっぱいなのか、

つぶれたミミズなど興味なさそうに、ちょっと避けて、またしっかり路面を見ながら、
一歩一歩幼稚園に向かっていました。

時々、夕方迎えにも行きました。

いつもほのかちゃんと一緒に座っていました。

特におしゃべりしていた様子もなく、
ただじっと親の迎えを待っていたことが多かったように思います。

迎えに来た私に気づいて、ちょっと安心した顔になって、

先生にさよならを言って、また二人で返りました。


娘がいる。 それが生活のすべてでした。

中学生になった娘は、

いつものように学校に行って、先生の言うとおりにして、亡くなってしまいました。

何があったかなんて、辛すぎる現実に冷静に向き合えるでしょうか。

ただもう一度、あの柔らかく温かい小さな手を握りたい。


読んでいただき、ありがとうございます。
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