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詩  深い哀悼を込めて友に送る 2

2010-03-31 15:24:48 | Weblog
樹海を超えて   深い哀悼をこめて 2      


たくさんのクラスメイトを
この一年 亡くした
そのたびに突き落される哀悼の海
しかしひとしお流されれば
やがて いつも浅瀬にたどり着き
送別の橋を渡れる
だが 此度ばかりは
果てしない樹海に
置き去りにされたままである

初恋で失くしたあなたを
今また亡くすことが
こんなに力を削ぐものとは
愛がずっと燃えていたわけではないのに
こんなに目頭を温めるとは

今更の
哀惜の言葉の空しさが
記憶の中の大事なものを
白く消していく
生きている間にこそ
愛惜の言葉を
もっと交わせておけばと
そんな悔みばかりが
樹海に漂う

初恋は
初恋を失くすことによって
そのあとあとを 紡いでいたのだろう
私が沢山のいろんな人々との
愛に出会うことを
だから あなたを亡くすことは
私のこれまで巡り合ってきた人々への
友情も 恋も 色褪せさせてしまうのだろう
私の気力をも萎えさせるのだろう

樹海にある道標は
間違いなく 私への
最期が近いという知らせ
だが きっとあなたは
僕を迎えに来ることはないだろう
数年ぶりに 今頃は
ご主人と再会を果たしているのだから
旧友とてお邪魔なはずだ

ならば あとしばらく
あなたへの祈りの中で
樹海の呪縛を晴らしておきたい
亡き人にも 生きている人にも
褪せた色に輝きを取り戻しておきたい
私の人生の終盤に
青春の風をもう一度吹きこませたい

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