東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

光の賛歌 印象派展(京都文化博物館)

2014年03月29日 | 展覧会(西洋美術)

光の賛歌 印象派展
2014年3月11日~5月11日
京都文化博物館


マネ≪アルジャントゥイユ≫を見てきました!!


  開館時刻の10時に到着。チケット購入等に15分を要したが、第1会場である4階に上がるエレベーターの待ち行列はその間に解消し、スムーズに会場へ。開館直後で大混雑の「序章」を走り抜け「第1章」へ。テート所蔵作から始まるシスレー怒濤の12連発(※1)を横目で見つつ、ルノワール≪ブージヴァルのダンス≫にたどり着き、その先、背後を振り向くと。


あった、マネ≪アルジャントゥイユ≫!!

大きい。想像よりも大きい。(※2)


  本作は、トゥルネー美術館所蔵(トゥルネー Tournaiは、ベルギーのフランス国境近くに位置する街)。
  1874年制作、1875年サロン出品作。
  1983年に展覧会に出品されて以来、久しく展覧会に出品されることがなく、2013年に大がかりな修復が施され、今般、約30年ぶりに展覧会出品になったとのこと。もちろん日本初公開。


  河の濃い青色。深さ・水量の豊かさをうかがわせる。
  河の向こうに広がる街。教会、家屋、林、そして背の高い煙突からは黒い煙がもくもくと。
  そして二人の人物。男性が女性を舟遊びに誘っているのだろう。
  縞模様の衣装も気になるが、やはり二人の表情。男性の目がうっすらと、描かれているのか描かれていないのか、接近してみると、極めて薄いながらもきちんと描かれている感。そして女性の無表情さ、そこだけ画面から沈んでいるような顔の色合い。


  マネ≪アルジャントゥイユ≫をしっかりと見て、他の作品を少し見て、またマネ≪アルジャントゥイユ≫を見て、を繰り返し、いったん3階に降りて第2会場を少し見て、また4階の第1会場に戻ってマネ≪アルジャントゥイユ≫を見て、とほぼ全てをマネ≪アルジャントゥイユ≫に費やした鑑賞となった。



  本展のメイン・ビジュアルこそ、ルノワール≪ブージヴァルのダンス≫に譲ったが、チケットの図版には採用。ルノワール≪ブージヴァルのダンス≫と同様に、単独で一区画割り当てられ、専担の監視員1名が配置されるなど、第2の目玉作品としての扱いであった。
  絵葉書は見当たらなかったので、クリアファイル(300円)を購入した。


※1) 実際は10連発。
 東京会場では、まずシスレー12連発、次に他の画家5点を挟んで、ルノワール≪ブージヴァルのダンス≫。
 京都会場では、シスレー10連発、ルノワール≪ブージヴァルのダンス≫、そして残りのシスレー2点、他の画家の作品、サイドが変わって、マネ≪アルジャントゥイユ≫という流れ。
 作品番号が連番であるし、マネ≪アルジャントゥイユ≫とルノワール≪ブージヴァルのダンス≫が隣に並んで対決するのではないかとも想像していたが、それはなかった。


※2) 縦149cm×横115cm
 代表作≪草上の昼食≫(208cm×264.5cm)や≪オランピア≫(130.5cm×190cm)には及ばないが、2011年ワシントン・ナショナル・ギャラリー展で来日した≪鉄道≫(93cm×114cm)や1997年に来日した代表作≪フォリー=ベルジェール劇場のバー≫(96cm×130cm)、同じトゥルネー美術館所蔵で2010年三菱一号館美術館のマネ展で登場した≪ラテュイユ親父の店≫(95cm×115cm)より大きく、同じマネ展で登場した≪エミール・ゾラの肖像≫(146cm×114cm)とほぼ同じである。

    



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