光の賛歌 印象派展
2014年3月11日~5月11日
京都文化博物館
マネ≪アルジャントゥイユ≫を見てきました!!
開館時刻の10時に到着。チケット購入等に15分を要したが、第1会場である4階に上がるエレベーターの待ち行列はその間に解消し、スムーズに会場へ。開館直後で大混雑の「序章」を走り抜け「第1章」へ。テート所蔵作から始まるシスレー怒濤の12連発(※1)を横目で見つつ、ルノワール≪ブージヴァルのダンス≫にたどり着き、その先、背後を振り向くと。
あった、マネ≪アルジャントゥイユ≫!!
大きい。想像よりも大きい。(※2)
本作は、トゥルネー美術館所蔵(トゥルネー Tournaiは、ベルギーのフランス国境近くに位置する街)。
1874年制作、1875年サロン出品作。
1983年に展覧会に出品されて以来、久しく展覧会に出品されることがなく、2013年に大がかりな修復が施され、今般、約30年ぶりに展覧会出品になったとのこと。もちろん日本初公開。
河の濃い青色。深さ・水量の豊かさをうかがわせる。
河の向こうに広がる街。教会、家屋、林、そして背の高い煙突からは黒い煙がもくもくと。
そして二人の人物。男性が女性を舟遊びに誘っているのだろう。
縞模様の衣装も気になるが、やはり二人の表情。男性の目がうっすらと、描かれているのか描かれていないのか、接近してみると、極めて薄いながらもきちんと描かれている感。そして女性の無表情さ、そこだけ画面から沈んでいるような顔の色合い。
マネ≪アルジャントゥイユ≫をしっかりと見て、他の作品を少し見て、またマネ≪アルジャントゥイユ≫を見て、を繰り返し、いったん3階に降りて第2会場を少し見て、また4階の第1会場に戻ってマネ≪アルジャントゥイユ≫を見て、とほぼ全てをマネ≪アルジャントゥイユ≫に費やした鑑賞となった。
本展のメイン・ビジュアルこそ、ルノワール≪ブージヴァルのダンス≫に譲ったが、チケットの図版には採用。ルノワール≪ブージヴァルのダンス≫と同様に、単独で一区画割り当てられ、専担の監視員1名が配置されるなど、第2の目玉作品としての扱いであった。
絵葉書は見当たらなかったので、クリアファイル(300円)を購入した。
※1) 実際は10連発。
東京会場では、まずシスレー12連発、次に他の画家5点を挟んで、ルノワール≪ブージヴァルのダンス≫。
京都会場では、シスレー10連発、ルノワール≪ブージヴァルのダンス≫、そして残りのシスレー2点、他の画家の作品、サイドが変わって、マネ≪アルジャントゥイユ≫という流れ。
作品番号が連番であるし、マネ≪アルジャントゥイユ≫とルノワール≪ブージヴァルのダンス≫が隣に並んで対決するのではないかとも想像していたが、それはなかった。
※2) 縦149cm×横115cm
代表作≪草上の昼食≫(208cm×264.5cm)や≪オランピア≫(130.5cm×190cm)には及ばないが、2011年ワシントン・ナショナル・ギャラリー展で来日した≪鉄道≫(93cm×114cm)や1997年に来日した代表作≪フォリー=ベルジェール劇場のバー≫(96cm×130cm)、同じトゥルネー美術館所蔵で2010年三菱一号館美術館のマネ展で登場した≪ラテュイユ親父の店≫(95cm×115cm)より大きく、同じマネ展で登場した≪エミール・ゾラの肖像≫(146cm×114cm)とほぼ同じである。