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投錨備忘録 - 暇つぶしに借りた本のメモを残すブログ

クライマーズハイ(料亭) - 映画に出てくる食事の場面(13)

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2008年の邦画。出演は堤真一、堺雅人、尾野真千子、遠藤憲一、田口トモロヲ、滝藤賢一、他。原作は横山秀夫。横山秀夫は上毛新聞で記者の経験があり、その時に日本航空123便墜落事故に遭遇、この作品の題材とした。

主人公の堤真一は北関東新聞の記者。趣味で登山をやる。「クライマーズ・ハイ」とは登山者の恐怖感が麻痺してしまう状態のこと。日本航空123便墜落事故報道の全権デスクに任命された堤真一は大スクープをつかみながらも、それが真実なのかどうかに迷い、結局記事にせずに終わる。


この映画で食事の場面として選んだのは堤真一と遠藤憲一が対峙する料亭。北関東新聞はかつて大久保清事件、連合赤軍事件で活躍した記者たちが実権を握る地方新聞社。遠藤憲一はその時に活躍した記者で今は社会部長。未曾有の大事故の報道で堤真一たちが活躍することを妬み、邪魔をする一人。堤真一は彼らに盾突き、遠藤は行きつけの料亭に堤真一を呼び出し無礼を謝れと迫る。しかし、そこで堤たちの世代から語られたのは連合赤軍事件の報道での北関東新聞の不甲斐なさ。初動では地の利を活かし中央の新聞に勝った勝ったと自画自賛している間に次第に中央大手新聞社に報道の主導権を握られ負けていったにもかかわらず、それに満足し今までのやり方に固執する遠藤たちへの不満。

原作の小説は非常に良くできた力作だと思うのだが、映画は映画で好きである。良い映画だと思う。第32回日本アカデミー賞をはじめ、数々の賞を総なめした映画なのだから私ごときが言うまでもない。

(2015年9月)

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