投錨備忘録 - 暇つぶしに借りた本のメモを残すブログ

幻の新鋭機

前の大戦中に日本が作ろうとしていた航空機について書かれた本。日本は大戦中にこんなに飛行機を作ろうとしていたのか?と言うくらい試作機が出てくる。もちろん「幻」とあるだけに企画だけで終わったものも多い。

どれかに力を集中できなかったものか・・・と思うが、アメリカと本格的に戦闘を継続するには何もかも足らなかったということがうかがえる。

当時、日本の自動車の年間生産台数はアメリカのそれの3日分だったそうだ。(この件はこの本には書かれていない)

小川利彦 「幻の新鋭機」 光人社NF文庫

1996年11月12日発行

著者は大正11年3月生まれ
日大卒
飛行第90戦隊(99式双軽)本部付
陸軍少尉
ソ連で5年の抑留
航空評論家、イラストレーター
航空ジャーナリスト協会顧問
白雲会(ソ連503収容所)
飛行第90戦隊会幹事



以下メモより

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P140 キ-74 
 設計 :帝航研、立川
 発動機:三菱ハ104ル
 乗員5名
 
P313 第二次世界大戦中の軍用発動機一覧あり

P33 この頁より数頁にわたって試作機の写真あり。以下写真が掲載されているモノを記述。
   
    試作機とは予算が付いて開発段階にあったものをよび、実機が存在しました。
    
 キ64  試作高速戦闘機 タンデムエンジン 6枚プロペラ

 キ83  試作遠距離戦闘機

 キ87  試作高高度戦闘機 日本最大の単座戦闘機

 キ94  試作双発戦闘機 木型審査で不採用

 キ96  試作双発戦闘機 屠龍の後継機

 キ108 試作高高度戦闘機

 キ109 試作特殊防空戦闘機 75mm砲搭載

 キ106 試作戦闘機 木製化された疾風

 キ200 試作局地戦闘機 秋水

 18試局地戦闘機 震電 エンケ式
    エンジンが胴体後部にありプロペラも後ろについている。
    これは後にジェットエンジンに換装するため。
    
 17試艦上戦闘機 烈風

 キ66  試作急降下爆撃機 急降下角度60度

 18試陸上攻撃機 連山 エンジン4発 シンクロせず
    この4発のシンクロ(エンジン回転数が4つのエンジンでバラバラ)しない機体を
    終戦後アメリカ人は操縦して太平洋を越えてアメリカ本国へ持っていってしまった。
    ヤンキー魂はさすがである。。。。とは別の本で読んだ。

 試作特殊攻撃機 橘花 Me262のコピー

 17試特殊攻撃機 晴雲

 18試陸上偵察機 景雲 
    ジェットエンジン換装可能なように発動機を胴体中央に搭載

 キ78  試作高速度研究機 研三
    昭和18年12月 時速699.9キロ

 キ77  長距離機
    昭和19年7月 航続距離16435キロ

 キ105 試作輸送機

 ク7   大型貨物輸送用滑空機

 イ号一型 甲誘導弾
      無線操縦により10キロメートル飛行 

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私の名前はここでは「k-74」となっていますが、これは何かと言うと「キ-74」のことです。キ-74は立川飛行機という会社が前の対戦中に作ろうとしていた高高度遠距離爆撃機で試作段階であったため正式な名前はありません。私の父親はこのキ-74の試作機を立川飛行機で目にした人です。子供の頃、たびたびキ-74の話を聞かされた、というか聞かせてくれるようせがんだものです。

今回久しぶりにキ-74についてネットで検索していたら
http://www.netlaputa.ne.jp/~kitsch/ki-74.htm
というページがありました。

私はキ-74の実機がアメリカに今でも保存されているはず、と思っています。
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