*** june typhoon tokyo ***

FC東京 vs 広島 @味スタ【LeVain Cup】



 イージーな失点で、またもやホーム味スタで勝てず。

 一発勝負の1stラウンドからホーム&アウェイ方式となったルヴァンカッププレーオフラウンドの第1戦は、FC東京のホーム味の素スタジアムに広島を迎えた、ミッドウィークのナイトゲーム。FC東京はU-23日本代表組の野澤大志ブランドン、バングーナガンデ、松木、荒木遼太郎と日本代表の長友が、広島は日本代表の大迫、川村が、それぞれメンバーから外れるなかでの対戦となった。FC東京は中野裕唯、尾谷ディヴァインチネドゥという2種登録の選手をベンチに置き、広島はGK大迫のポジションに川浪、ボランチには川村に代わって東俊希を配した。

 序盤はFC東京がペースを掴むと思われたが、広島の前からのプレスが効き始めると、次第にビルドアップが窮屈になり、その流れから10分に新井のクロスに合わせた加藤のヘディングシュートで広島が先制。その余韻が消えぬうちに、試合再開直後のFC東京の連係ミスを突いた広島が、11分に左サイドからのピエロス・ソティリウの折り返しを松本がなんなく流し込んで、アウェイの広島が2点のアドヴァンテージを得ることに成功。FC東京は自ら崩れて、試合を難しいものにしてしまった。

 それでもディエゴ・オリヴェイラと仲川、ジャジャ・シルバとの関係性は良好で、高やエンリケ・トレヴィザンから縦パスを繰り出すなど、ところどころで良さを見せていたFC東京は、24分にエンリケ・トレヴィザンの縦パスを受けた仲川がペナルティエリアへ向けてスルーパスを送ると、広島DFの裏へ抜けたディエゴ・オリヴェイラがフリーでGKと1対1に。飛び出した広島・GK川浪がディエゴ・オリヴェイラを倒してPKを獲得。これをディエゴ・オリヴェイラが冷静に決めて、FC東京が1点を返した。

 35分以降はFC東京の攻勢が続く。得点の匂いもする攻撃を重ねていくが、広島はDF佐々木の奮闘もあって、最後のところで食い止めていく。ただ、広島はどうしても3バックとボランチの東、松本の間にスペースが出来てしまい、そこをFC東京に突かれていた。両ワイドの志知、新井は攻撃参加している時はいいのだが、どうしても攻め上がりの後の裏のスペースを使われてしまい、FC東京の俵積田、ジャジャ・シルバに狙われていた。FC東京としては、前半のうちに同点に追いつくムードも漂っていたなかで、得点を取り切れなかったことが、この試合の結果に影響してしまった部分もある。

 FC東京の攻勢は後半も続き、ディエゴ・オリヴェイラ、俵積田、仲川、ジャジャ・シルバら前線がボックス内へと侵入するが、ネットを揺らせず。広島もショートカウンターなどから決定機を作るが、GK波多野を中心としたFC東京の守備に阻まれる。アディショナルタイムに突入すると、FC東京は同点の千載一遇のチャンスを作る。カウンターでディエゴ・オリヴェイラのパスを受けた原川が左サイドから右サイドの野澤零音へ。フリーで受けた野澤零音はGK川浪と1対1の絶好機だったが、スライディング気味に振った右脚からのシュートは大きく左へ外れてしまった。野澤零音はこれまでの試合でもいくつかの絶好機を決められずにいたゆえ、決めなければと気負ってしまったのかもしれないが、せめて枠へ飛ばさないと、今後の出場が危ぶまれる状況になるだろう。

 前半の前半は広島ペース、前半の後半からはFC東京ペースという展開だったが、流れを掴んでいる時に決め切る力という点では、広島に分があったか。敗戦して週末にアウェイに乗り込むFC東京だが、本大会ではアウェイゴールは採用されないため、その差は1点のみ。これをポジティヴに捉えて、まずは序盤から失点しないことに最大の留意を払って、残りの90分を戦いたい。

 なお、この日はジャッジメントの不安定さが散見。FC東京にとっては志知の繰り返しのファールや荒木のジャジャ・シルバへ腕で顔に当たった場面はイエローカードが出ても可笑しくないし、GK川浪がディエゴ・オリヴェイラを倒した場面は、見方によってはレッドカードでもいいような気もする。後半のドウグラス・ヴィエイラの木本への肘打ちはレッドカードとされても致し方ないプレーだった。一方、広島にとっても、ボックス前で大橋が木本に倒された場面はカード相当だし、そのほかの場面でもバランスを欠いた判定が目立った。ルヴァンカップも全面的にVARを導入してもらいたいところだが、プレーオフラウンドまでは4審までの対応となっている。週末の一戦では、それも踏まえて、無駄なファールでカードを貰わぬよう、プレス回避のため球離れを速く、ダイレクトパスでよりボールを動かすなど工夫して、判定に影響されない展開で、プレーオフラウンドを勝ち抜けてもらいたい。

◇◇◇

JリーグYBCルヴァンカップ プレーオフラウンド 第1戦
2024年6月5日(水)19:03KO
味の素スタジアム
入場者数:7,265人
天候:晴 / 気温:22℃ / 湿度:55%
主審:笠原寛貴
副審:淺田武士、大塚晴弘
第4の審判員:松澤慶和

FC東京 1(1-2 / 0-0)2 広 島

【得点】
(東):ディエゴ・オリヴェイラ(25分、PK)
(広):加藤陸次樹(10分)、松本泰志(11分)

〈試合経過〉
06分  警告 広島 松本泰志
10分  得点 広島 加藤陸次樹
11分  得点 広島 松本泰志
24分  警告 広島 川浪吾郎
25分  得点 東京 ディエゴ・オリヴェイラ(PK)
55分  警告 東京 徳元悠平
63分  警告 東京 ディエゴ・オリヴェイラ
71分  警告 広島 荒木隼人
71分  交代 東京 仲川輝人 → 原川 力 / 俵積田晃太 → 中村帆高
76分  交代 広島 ピエロス・ソティリウ → ドウグラス・ヴィエイラ / 荒木隼人 → 越道草太
81分  警告 広島 ドウグラス・ヴィエイラ
87分  交代 東京 ジャジャ・シルバ → 野澤零温
89分  交代 広島 大橋祐紀 → 満田 誠

【FC東京メンバー】
〈スターティングメンバー〉
GK 13 波多野豪
DF 38 安斎颯馬
DF 04 木本恭生
DF 44 エンリケ・トレヴィザン
DF 43 徳元悠平
MF 08 高 宇洋
MF 37 小泉 慶
MF 39 仲川輝人
FW 09 ディエゴ・オリヴェイラ
FW 33 俵積田晃太
FW 70 ジャジャ・シルバ

〈控えメンバー〉
GK 01 児玉 剛
DF 02 中村帆高
DF 03 森重真人
DF 30 岡 哲平
MF 10 東 慶悟
MF 40 原川 力
MF 54 中野裕唯
FW 28 野澤零温
FW 55 尾谷ディヴァインチネドゥ

〈監督〉
ピーター・クラモフスキー



◇◇◇

【Jリーグ YBCルヴァンカップ FC東京試合日程】
〈1stラウンド〉
2回戦 2024年04月17日(水)19:00〇FC東京 4-0 YS横浜(A・ニッパツ
3回戦 2024年05月22日(水)19:00〇FC東京 1-1(PK5-4)鳥 栖(A・駅スタ
〈プレーオフラウンド〉
第1戦 2024年06月05日(水)19:00✕FC東京 1-2 広 島(H・味スタ

第2戦 2024年06月09日(日)18:30 FC東京 ✕ 広 島(A・Eピース


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