
春はセンバツから。記念大会の頂点を目指す戦いがまもなく開幕。
3月23日から13日間において阪神甲子園球場で行なわれる第90回記念選抜高等学校野球大会の組み合わせが決定。第90回の記念大会ということで、例年より出場校が4校増えた36校が“紫紺の優勝旗”を目指して熱戦を繰り広げる。初出場は10校。選手宣誓は瀬戸内(広島)の新保利於(しんぽ・りお)主将。開幕試合は東筑(福岡)と聖光学院(福島)となった。
今大会もトーナメント表をもとにA~Dの4ブロックに分けて、4強進出校と各ブロック別の予想をしてみたい。

◇◇◇
【ブロック別展開予想】
■ A
東 筑 (福 岡)
聖光学院 (福 島)
東海大相模(神奈川)
静 岡 (静 岡)
駒大苫小牧(北海道)
日本航空石川(石 川)
膳 所 (滋 賀)
明徳義塾 (高 知)
中央学院 (千 葉)
北から駒大苫小牧(北海道)、聖光学院(東北)、中央学院(関東)、日本航空石川(北信越)、静岡(東海)、明徳義塾(四国)と昨年の秋季地区大会の優勝校が6校もひしめく。さらには関東大会準決勝で優勝の中央学院に延長の末に僅差で敗れた東海大相模、九州大会準決勝で惜敗した東筑などが集った激戦区といえよう。
それだけに予想が難しいが、明治神宮大会覇者の明徳義塾と関東王者の中央学院の勝敗の行方が一番のポイントか。明治神宮大会では明徳義塾に軍配が上がったが、再戦はいかに。甲子園常連の聖光学院は昨年とメンバーが一変したこともあり、甲子園経験値がどう左右するか。前回大会経験者も多く、強力打線を誇る静岡、北信越大会決勝で二度の順延の後、星稜を10対0で降した日本航空石川も侮れない。そして、秋季大会を制してないとはいえ、無冠で臨んできた方がかえって伸び伸びとやれそうな東海大相模は、投打ともに軸が強固で充実。明徳義塾と中央学院の勝者と東海大相模という展開に静岡、日本航空石川あたりが待ったを掛けられるか、という構図か。このなかでは21世紀枠の膳所は分が悪いが、データ野球と粘り強さで相手校に焦りをもたらしたい。
■ B
英 明 (香 川)
国学院栃木(栃 木)
延岡学園 (宮 崎)
富 山 商 (富 山)
智弁和歌山(和歌山)
智弁学園 (奈 良)
日大山形 (山 形)
下関国際 (山 口)
創 成 館 (長 崎)
近畿の智弁2校に九州大会覇者で明治神宮大会では準決勝で大阪桐蔭を破り準優勝した創成館、その創成館に九州大会準決勝で2対0で惜敗した延岡学園、中国大会準々決勝、準決勝とコールド勝ちし、決勝では序盤に大量リードしながら延長10回でおかやま山陽に敗れた下関国際、東北大会準優勝の花巻東に準決勝で惜敗した日大山形など、実力拮抗したブロックに。甲子園常連で名将高島監督率いる智弁和歌山をどこが追うかという展開になるか。明治神宮大会優勝の明徳義塾に四国大会決勝で2対1の好ゲームを演じた英明がダークホースか。
■ C
明秀日立 (茨 城)
瀬 戸 内 (広 島)
高 知 (高 知)
大阪桐蔭 (大 阪)
伊 万 里 (佐 賀)
花 巻 東 (岩 手)
東 邦 (愛 知)
彦 根 東 (滋 賀)
慶 応 (神奈川)
大阪桐蔭は初戦が21世紀枠の伊万里ということもあり、油断は禁物だがだいぶ楽になったか。大阪桐蔭を軸に、東北大会準優勝の花巻東、関東大会準優勝の明秀日立、東海大会準優勝の東邦が追う形に。瀬戸内、高知、慶応も差がなく続く。彦根東は近畿大会で同県の近江に敗れて8強止まりだったが、昨夏の甲子園大会を経験。熱狂的な応援で一気に球場の流れが変わる要素を持ち得る“進学校”だけに、流れに乗ったら怖い存在だ。瀬戸内は初戦に勝利して勢いをつけたいが、近年の中国地区はそれほどレヴェルが高くない印象がある。
■ D
由 利 工 (秋 田)
日 大 三 (東 京)
三 重 (三 重)
乙 訓 (京 都)
おかやま山陽(岡 山)
松山聖陵 (愛 媛)
近 江 (滋 賀)
星 稜 (石 川)
富 島 (宮 崎)
5校が初出場とAブロックとは対照的なブロックとなった。投手力を軸にする高校が多いなか、強打の日大三が一歩リードと思いきや、東海大会準決勝で同大会準優勝の東邦と接戦の末惜しくも敗れた三重、秋季大会4強の乙訓、近江の近畿勢、中国大会優勝のおかやま山陽も上位進出に十分名を挙げられる構図に。日大三の初戦の由利工は21世紀枠で東北大会8強止まりだが、花巻東と接戦での敗戦ということで、まったく侮れない。東京は昔からどこか京都と相性が良くないイメージがあるので、日大三が勝ち上がった時の相手が乙訓になるとすると、多少厄介になるかもしれない。
◇◇◇
上記A~Dの展開予測を踏まえて、8強予想をしてみよう。
東海大相模(神奈川)
明徳義塾 (高 知)
智弁和歌山(和歌山)
創 成 館 (長 崎)
大阪桐蔭 (大 阪)
東 邦 (愛 知)
日 大 三 (東 京)
近 江 (滋 賀)
やや堅めの予想となってしまったが、地区大会優勝校が集中したAブロックを除いては、順調に実力校が勝ち上がりそう。一方、Aブロックはまったく予想と違う高校が上位進出する可能性も少なくない。東京贔屓としては日大三に勝ち進んでもらいたいところ。もちろん容易くはないが、A、Bブロックよりは与しやすいのではないか。
日程は次のとおり。
◇◇◇
【日程】
■ 第1日 3月23日(金)
≪1回戦≫
第1試合 東 筑 (福 岡)✕ 聖光学院 (福 島)
第2試合 英 明 (香 川)✕ 国学院栃木(栃 木)
第3試合 明秀日立 (茨 城)✕ 瀬 戸 内 (広 島)
■ 第2日 3月24日(土)
第1試合 由 利 工 (秋 田)✕ 日 大 三 (東 京)
≪2回戦≫
第2試合 静 岡 (静 岡)✕ 駒大苫小牧(北海道)
第3試合 日本航空石川(石 川)✕ 膳 所(滋 賀)
■ 第3日 3月25日(日)
第1試合 明徳義塾 (高 知)✕ 中央学院 (千 葉)
第2試合 富 山 商 (富 山)✕ 智弁和歌山(和歌山)
第3試合 智弁学園 (奈 良)✕ 日大山形 (山 形)
■ 第4日 3月26日(月)
第1試合 下関国際 (山 口)✕ 創 成 館 (長 崎)
第2試合 大阪桐蔭 (大 阪)✕ 伊 万 里 (佐 賀)
第3試合 花 巻 東 (岩 手)✕ 東 邦 (愛 知)
■ 第5日 3月27日(火)
第1試合 (東筑・聖光学院) ✕ 東海大相模(神奈川)
第2試合 (英明・国学院栃木)✕ 延岡学園 (宮 崎)
第3試合 (明秀日立・瀬戸内)✕ 高 知 (高 知)
■ 第6日 3月28日(水)
第1試合 彦 根 東 (滋 賀)✕ 慶 応 (神奈川)
第2試合 乙 訓 (京 都)✕ おかやま山陽(岡 山)
第3試合 松山聖陵 (愛 媛)✕ 近 江 (滋 賀)
■ 第7日 3月29日(木)
第1試合 星 稜 (石 川)✕ 富 島(宮 崎)
第2試合(由利工・日大三) ✕ 三 重(三 重)
≪3回戦≫
第3試合 未 定
■ 第8日 3月30日(金)
第1試合 未 定
第2試合 未 定
第3試合 未 定
■ 第9日 3月31日(土)
第1試合 未 定
第2試合 未 定
第3試合 未 定
第4試合 未 定
■ 第10日 4月1日(日)
≪準々決勝≫
第1試合 未 定
第2試合 未 定
第3試合 未 定
第4試合 未 定
■ 第11日 4月3日(火)
≪準決勝≫
第1試合 未 定
第2試合 未 定
■ 第12日 4月4日(水)
≪決 勝≫
第1試合 未 定
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