ガイドブックに載っていないジョグジャの観光情報をお届けするブログ。
ジョグジャはいまだにコロナでほとんどの施設が閉鎖されていますが、
安全に旅行できる状況になるであろう数ヶ月後に夢を託して更新続けます。
今回は「観光」というよりは、「文化」を深く学びたい方向けのスポット。
本格的な宗教儀式を今も行っているイモギリ王墓について紹介します。
■場所
イモギリ王墓はジョグジャ市内から約1時間、バントゥル県の山奥にあります。
周囲はバティックの村やサテケレタッ(ヤギ肉の炭火焼き)、オバマ大統領も訪れたBumi Langit というレストランなどがあります。
■どういう場所?
イモギリ王墓は、400年以上続くジョグジャの王朝の歴代王族が祀られているお墓です。
日本で言うと日光とか瑞鳳殿(伊達一族の霊殿)とかそういう系の施設をイメージしていただくと近いかと。
現在も王宮の職員が常駐し、決められた曜日に礼拝を行っています。
■観光客は何ができる?
イモギリ王墓では、大昔から行われている伝統的な礼拝の様子を見ることができます。
最初に言っておきますが、「一応観光客も入れるようにしてくれているだけで、観光向けではない」ということをご留意ください。だからこそ、「観光化した宗教儀式でなく、よりオーセンティックな宗教儀式に触れたい!!」という方にお勧めしたい施設といえます。
イモギリ参詣の様子を順を追って説明しますね。
1・麓から400段の階段を上る(ショートカット可)
イモギリ王墓は山の上にあります。ですので、ふもとの駐車場からこのような白い400段以上ある階段を上る必要があります。
しかし体力に自信のない人でも大丈夫。商魂たくましい、付近の住民がバイクで頂上付近まで送り届けてくれるショートカットサービスを提供しています。(一回150円くらい)
400段の階段にトライしたい!という人もいるかもしれませんが、階段は帰りに利用することもできるので、特に暑い日は上りだけバイク利用することをお勧めします。
もし日本から観光で来ている方を連れていくなら、インドネシア人のバイクに2人乗りするだけでも楽しい経験になるかもしれませんね。
2・花を買う
王墓の付近には、お供え物やお土産・スナックを販売している方々がいますので、こちらでお供え物のお花を買いましょう。
この花はジャスミンでしょうか?とてもいい香りです。お花と線香とあわせて200円くらいです。
3・伝統衣装に着替える
王墓の中に入るには、この写真のようなジャワの伝統衣装に着替える必要があります。現地で200円ほどでレンタル・着替えさせてもらえますので、手ぶらでOK。
女性の服はシンプルに2枚のバティック布のみ。スタッフが手際よく体に巻き付け、ぎゅぎゅっと縛って完成。
4・王墓の中へ
この門を中はくぐって王墓に入ります。ここからは撮影禁止です。
余談ですが裸足なのでだいぶ熱いです。影があって熱くなさそうなゾーンを見つけて走って移動します。ポケモンのジムの仕掛けとかにありそう。
5・儀式
撮影禁止なので、ここからはイラストで儀式の流れを紹介しますね。ガイドなしで訪れたので合っているかはわかりませんが・・・
●読経(読経ではないかもしれないのですが、日本人にわかりやすい単語でいうと読経です)
王宮職員の方々が、堂の周りで読経します。20-30分くらい。内容はわかりません
●お堂に入る前にお清め?(これもお清めではないかもしれません)
持ち込んだお線香を担当者に渡し、焚き上げてもらいます。
この際、少し小銭を渡します。(50円くらい)
●お堂に入る
身をかがめて、小さくて狭いお堂の中に入ります。
お堂内部は3-4畳の狭い部屋が2.3個あり、部屋の中心にはイスラム式のお墓があります。
おそらくこの中に王様が眠っているのでしょう。
内部は暗く、ろうそくの光のみ。
中では職員が読経しています。静かに座ってしばらく眺めた後、購入した花びらをつかんでお墓の上に備え、
退室します。(退室のタイミングは自由)
内部はほぼ密室でとにかく暑いので粘らない方がいいです。
お堂を出る時も、少しのお札を置いていきます。
5・終了
入り口でレンタルした衣装を返して終了です。
■感想
訪れたのが2月なのであまり細かくは覚えていないのですが、とにかくアタフタと前の人に倣うしかなかった記憶があるので絶対ガイド付きで行った方がいいです。
ただ、よくわからないまま行ったなりにも、「観光化していない本当の文化習慣」を感じられて私は満足でした。
イラストなので伝えきれたかわかりませんが、お堂の中で厳かに行われる儀式を見る体験はとても良かったです。
なんというか・・・良い意味で全く観光客の存在無視なんですよね。「息を潜めて400年の文化を覗き見させてもらっている」という感覚に近いです。
今までそんな経験をしたことがありますか?私は初めてでした。
■注意事項2点
①王墓の中に入れる時間が限られています。
月 10:00~13:00
金13:30~16:00
日10:00~13:00
これ以外の時間でも、レンタル衣装や階段を登ることは可能ですが、宗教儀式を見ることはできません。
②ガイドほぼ必須
アタフタしないためにつけた方がいいです。絶対。(セルフで行ってアタフタした人)
ちなみに、ジョグジャ市内のコタゲデという場所でも同じような衣装体験ができます。が、イモギリの方がより本格的です。コタゲデについては・・・・気が向いたら紹介します。
以前紹介したサイクリングツアーのルートに含まれていますのでよければこちらもご覧ください。
■詳細
名前:Makam Raja-raja Imogiri(イモギリ王墓)
住所:Makam Raja-Raja Yogyakarta & Surakarta Pajimatan, Karang Kulon, Wukirsari, Kec. Imogiri, Bantul, Daerah Istimewa Yogyakarta 55782 インドネシア