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「イタリア映画祭2011」のとりあえずのみどころ…とホントのこと

2011-05-02 19:49:19 | 映画独り言
早速、一週間近くブログをサボってしまった。その上、「毎日インタビュー」をウリにしにがら、このようにそこらのブログと変わらぬ「映画独り言」まではじめてしまった。やりたい放題ではあるが、ご勘弁願いたい。




さて、つい先日の4月末にシネマート銀座で『愛の勝利を』を見た時、の試写でもらったプレスシートに「イタリア映画祭2011」のフライヤーが折り込みに入っていた。パッと12本のラインナップを見た限りではこれといった映画祭のウリが見当たらなかった。


毎年5月のGWに開催される「イタリア映画祭」。ここ2、3年はそれなりにウリがあった。2008年はエルマンノ・オルミの『ポー川のひかり』(この時は仮題『百本の釘』だった)、タヴィアー二兄弟の『ひばり農園』、2009年のマッテオ・ガローネの『ゴモラ』、2010年のマルコ・ベロッキオの『愛の勝利を』(この時は仮題『勝利を』)、というようにマニアがパッと見てそそられるような作品があった。そういったラインナップが2011年の「イタリア映画祭」にはなく、ここ最近では一番地味な「イタリア映画祭」になってしまった。


しかしながら、よく見るとそれなりのウリはある。例えば『幸せのちから』のガブリエーレ・ムッチーノ監督のイタリア復帰作『もう一度キスを』や『マイ・ブラザー』のダニエーレ・ルケッティのイタリア復帰作『ぼくたちの生活』、『赤いアモーレ』のセルジョ・カステリットの『ロバの美』など日本公開作品での実績がある監督の作品が今回の映画祭のとりあえずのウリ、と見ていいだろう。


もちろん実績がなくてもいい作品はいくらでもある。「イタリア映画祭2009」で上映された『プッチーニの愛人』や『人生、ここにあり』なんかがいい例である。無印の良作に巡りあえるかもしれない。考えようによっては、もはやタヴィアー二兄弟やエルマンノ・オルミの時代ではないのかもしれない。




しかし、だ。米アカデミー賞イタリア代表作品でもあるパオロ・ヴィルズィの『はじめての大切なもの』はまあまあ…というか良作と言うにはパンチが弱い作品だった。ある家族の歴史を現在と過去とを往き来しながら展開するがなんとも冗長な作品だった。イタリアのポップスを随所で使っているが、残念ながらイタリア人、あるいはイタリアのポップスに詳しい人以外には伝わりにくい。もう一つパワーが感じられない。それでいて、キャスト・スタッフにネームバリューがある人がいない。映画配給・宣伝もこれでは大変だ。


米アカデミー賞イタリア代表の作品をしてこれである。それでもボクは時間が許す限り「イタリア映画祭」を見る。