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じんべえ時悠帖Ⅱ

坂東三十番札所、高倉観音(木更津)

 朝方の気温が一桁になって晩秋らしい日となるだろう。

この国の宰相も頭が冷えたせいか「DON’T GO TO」と言い

出した。これを第三波の兆候が出始めた時に言っていれば、

「おッ、長かっただけの誰かとは違うな」と褒めてあげた

のに・・・。賢い人々が言い出してからでは凡庸さを露呈した

だけである。

 

 さて、GO TO 千葉、矢那川ダムから三十番札所の高蔵寺

(高倉館音)へと向かう。この秋の千葉四山の最後であり、

千葉全七山の最後でもある。

 ダムの展望台の説明をみると、このダムは通常時流水型

のダムであることがわかる。

 対岸に見える暁星国際中・高校は、帰国子女用の全寮制、

カトリック系の高校だったが、小中学校併設、男女共学化、

中高一貫コース設置など時代に合わせて変化して来た。

 ダム脇の急坂を上り切って大きな交差点に着く。この

左手の奥に高蔵寺はある。山門は一番遠い位置にあるから、

ここもまた、裏か脇から入ることになるだろう。

 境内脇を下る道に出るが予想に反して山門までに入口は

なく、最後は再び坂を上って山門に着く。江戸初期再建と

いう古くどっしりとした構えである。

 山門裏の池に水洗い延命観音像が立つ。手持ちの手拭い

では御利益はないのだろうか。

 午前中の千葉寺と同じくここも真言宗豊山派。日輪を

立てた弘法大師様(空海)が見下ろす。

 

 本堂は大きな高床式で八十八本の柱が支えるという。

大永六年(1526)再建されたが屋根は仮普請のままで、

平成になってやっと銅葺きとなった。

 その折に高床式を利用してある細工がなされた。

 石段で本堂に上がる。小高い山の上にあることがわかる。

 柱は全て正十六面柱に削られている。金箔の厨子の前、

前立本尊が見えないが出張しているのか、それとも単に

光の具合で見えないだけか。

 この寺の縁起は、徳義上人がこの地で修行中、何処から

ともなく身の丈四寸の観音像が梢に飛来し安置したという

六世紀に遡り、その後(ここでも)行基が正観音像を彫り、

その頭の中に四寸の観音様を納めたと言われる。

 そして藤原鎌足が本堂、阿弥陀堂、鐘楼などを寄進した

という。

 この寺の名物は高床式を利用した床下の観音浄土巡り。

地獄界、浄土界、極楽界の死後の世界巡りである。本堂

脇の受付で説明を聞き本堂下に入る。

 メイン通路から地獄、浄土、極楽の三本の通路に入る

ようになっている。それぞれに各種仏像などグッズが

狭しと飾られる。その数・・・不明。

 真言宗(空海)は男女交合など人間の性的行動を制限し

ない仏教である。「二十歳以下の方はこの幕を上げないで

下さい」と書かれた箱がある。

 もちろん私は開けるが、一応写真での紹介は控えさせて

いただく。

 中央の浄土通路を入ると本尊の足下が見える。平成の

改修の時に細工した、地下から御本尊を見上げる仕掛け

である。御開帳以外は厨子の扉が閉まっていても、楠の

一本彫り、高さ3.6メートルの正観音像を見上げることが

出来る。これで三百円はリーズナブルである。

 脇の写真も紹介しておこう。

 出口の人形にホッコリして俗界に戻る。

 本堂の周りの紅葉を眺め隣の熊野神社を散策しすると早や

晩秋の夕暮れが近づく。

 山門を出て「正規」の参道を下り今日の宿に向かう。

 ここから約1キロ「かずさアカデミアパーク」の一角

に何とオークラホテルがある。GO TO がなければ絶対に

泊まることはないクラスのホテルだが、明日のオプション・

ウォークに打ってつけの場所である。

 今日の最後も上り坂である。

 

 

 

 


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コメント一覧

jinbei1947
えめらるど様
「鹿島の日天を拝せ」と高倉観音に言われて授かったという鎌足、
上総にも下総にも諸説あるのかも知れませんね。
ところでお尋ねします、神官、宮司、禰宜の違いは何ででしょうか。
えめ
木更津市には、立派な伽藍があるのですね。一部何かしらじんべい様が好みそうな所があった由ですが、そこだけ隠すのは卑怯です。なお、鎌足に関しては、『大鏡』を初見として鎌足の常陸国出生説もあり鎌足神社(鹿嶋市指定史跡、)はその出生地と伝えられる由です。藤原氏の氏社として創建された奈良の春日大社では、鹿島神が第一殿、香取神が第二殿に祀られているそうです。
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