サイキンノジェイヒロシonブログ2

生き甲斐とは何かを模索する、ジェイヒロシのぐ~たら日記

長寿の国

2009年03月03日 02時37分17秒 | Weblog
実は今福島に来ている。

今年100才を迎える祖母が突然心臓と腎臓を患い危険な状況になっていたからだ。

一時はICUに入っていたが、今は一般病棟へ移った。
しかし退院の見込みは無いと医者は言う。


親父にはかなり前の正月から「今年が最後かもしれない。何か病気をしたら終わり」と言われ続けてきた。

いつだって親父からの電話は覚悟してでていた。

だから驚きはしなかった。
「ついに来たか」と思った。


何年も前からすでに俺ら孫の事はわからなくなっていた。

一昨年あたりから親父の事すら怪しくなってた。


病室の祖母は寝ているのか起きているのかもわからない。口が半開きで苦しそうに呼吸をしていた。


点滴を取ってしまわないためミトンのようなもので手を包まれている。

正月から2ヶ月で随分痩せたような気がする。


俺は祖母の事を「オーママ」と呼んでいた。
人格はどんどん失われて、いまはその器だけがなんとか残っている。


わからない。
これが良い事なのかわからない。


今回医療の進歩のお陰で延命したけれど、ただただ苦しそうに呼吸を続ける祖母を見てると無理やり寿命を延ばす事に意味が有るのか解らなくなる。

これは親父の立場と孫の俺の立場で違うとは思う。

30年後。
俺はどういう選択をするだろう。

苦しんでいる器のみになった体でも、1日でも長く。と願うのだろうか。


おそるおそる触れて感じた祖母の消えそうな体温。

親父が、その後は俺の番が来る。


「ひろちゃんは声楽家になると良いかもね」

あれは二十年前か。
ごめんオーママ。
その夢果たせなかったんだ。

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