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ポトマック自然観察日記

アメリカ東部の自然紹介をきかっけに、日本や世界の自然観察を共有。

千葉・花見川河口 Estuary of Hanamigawa River, January 3, 2024

2024年01月03日 | 日記
年明け最初のウォッチングは地元・花見川。但し、河口域のウォッチングとご報告は初めてです。すばり、東京湾とマンション群に挟まれたこのような風景です。







まずは貴重な砂浜から。貴重と言うのは、千葉市の鳥であるコアジサシの大変限られた営巣地であるためです。但し、その数は少なく、また人の踏み跡も多く子育ては難しいようです。その貴重なエリアにこちらの鳥が群れでいましたが、どうも識別できません。姿はクロツグミ(Japanese Thrush)のメスに見えるのですが、クロツグミは主に夏鳥ですので、今ここにいるのはおかしいですよね。



水面にも上空にも数多く見られたのは、大変可愛らしいユリカモメ(Black-headed Gull)。言わずと知れた東京都の鳥です。夏は頭全体が黒いのですが、この時期は真っ白です。



何故だか、みんな和やかで楽しそうでした。



広い広い東京湾上には、点々と水面に浮かぶカモ達がいます。



少し気合いの入った表情はホシハジロ(Common Pochard)。暫くは頭を背中の羽毛に突っ込み水面で寝ていましたが、ようやく活動開始したところを撮影。



くちばしの水色が何とも言えない、こちらはヒドリガモ(Eurasian Wigeon)です。淡水域からこのような浅い海まで、広い範囲で越冬します。(千葉の冬はいいよね。)



ウォッチングも後半になり、いよいよ期待していた鳥が出ました。イソヒヨドリ(Blue Rock Thrush)のメスが、私を導くかのように海に突き出た桟橋に沿って移動していきます。少し飛んでは立ち止まり、遠く海を眺め佇みます。



首を引っ込め体を丸くしています。



満足して自転車に跨り帰宅の途へ・・。漕ぎ出して間もなくオナガ(Azure-winged Magpie)の群れが目の前に登場しました。その数ざっと20くらい居たのでは。どうやら人が置いていった猫の餌を狙っていたようです。きれいな鳥です。



見られる鳥の種類と数が豊富で大変楽しいフィールドです。再発見の地元フィールドでした。残念なのは実にゴミが多いこと。テトラポットの間など見るに堪えない状況です。それから、ウォッチングの時期は初夏になりますが、市の鳥でもあるコアジサシも観察していきたいです。


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千葉・亀山ダム Kameyama Dam, Chiba Pref., December 23, 2023

2023年12月29日 | 日記
房総半島の南にある亀山ダムに初めて来ました。千葉の冬らしい好天に恵まれ、ダウンジャケットが単なる荷物と化す一日でした。こちらのフィールドには、何と千葉駅から鴨川方面の長距離路線バス一本で到着します。



バスを降り、ダムをちらりと見学後、湖岸をウォッチングしながら歩きました。最初に登場したのはジョウビタキ(Daurian Redstart)のペアです。いつもじっくり写真を撮らせてくれる美しい冬鳥です。





湖沿いに数件の宿があり、釣り堀の併設された羨ましい環境も。その釣り堀に小さな、でも青く美しく輝く鳥が居ました。このカワセミ(Common Kingfisher)は、果敢にも何度も水中に飛び込む姿を見せてくれました!残念ながら魚を捕まえるシーンは見られませんでしたが・・。



飛び込みます!!


水中から戻って来ました!


湖岸沿いを歩いていると、たくさんのトビ(Black Kyte)が目に入ってきます。気持ちよさそうに飛翔するトビの写真を撮ることが出来ました。翼の先のほうに見える白い帯が識別のポイントです。



そして湖にかかる橋の一つから遠くを眺めると、樹上で寛ぐトビを発見!



しばらく観察させて貰いました。これは首を後ろに一捻りしたところです。何のポーズなのでしょう。



房総半島の南に来ますと、同じ千葉県でも北とは異なり冬でも青々とした植生が見られます。こちらは珍しいものかは良く分かりませんが、初めてじっくり観察した、少し変わった姿の植物です。iPhoneで撮った写真で調べますと、カミヤツデと言うそうです。ウコギ科の常緑低木。中国・台湾の原産で、日本では一部で野生化・・とありますが、正にその様子を発見したと言ったところでしょうか。



約1時間程のダム湖沿いのウォッチングでした。最後に登場したのは、またもやジョウビタキでした。木についた実をついばんでいましたよ。中々の美人でした。





太陽が降り注ぎ比較的暖かい千葉の冬は素晴らしいです。「千葉は冬」と言うべきか「冬は千葉」と言うべきか。自然観察にもってこいの場所と季節でした。



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英国サリー州 Surrey, England, August 17-20, 2023

2023年09月23日 | 日記
この夏は、コロナ禍以来初めての海外旅行としてイギリスに行ってきました。その際、お知り合いのお宅にお邪魔する機会があり、お庭にキツネが棲んでいる!とのことで興味を持って観察しました。

そのお宅のバックヤード(裏庭)です。



いきなり行きますよ。心のご準備を。

何とこのお庭にキツネの獣道があると言うのです。本当に驚きました。写真中央の芝生が左右に少し凹み変色している部分が分かるでしょうか。



今度はこれを縦に見ると。ほぼ一直線に家の方向に向かっています。



敷地を囲う塀の下にはキツネの出入り口が!



確かに居るんですねえ、こんな人家の近くに。そして決定的証拠とも言える、キツネの巣(Den)です。巣穴が五個ほども見えます。家人によれば、この地下には縦横無尽の穴が張り巡らされており、10メートルも行った建物近くにも穴があるとか。



本当に驚くばかりです。なぜこんな人家近くに棲んでいるのでしょうか。

そしてその時は来ました。キッチンから何気なく外に目をやってみると。





とうとうこの目で見ました。若くて健康そうな個体です。昨夜のガーデンパーティで落とされた食べ物を物色していたのでしょう。人の生活と近いところを確保することで、安全や食料といった様々なメリットがあるのかもしれません。

最後は害獣(Pest)と見られているものの可愛い灰色リスです。イギリスにとってこのリスはアメリカからの侵入種であり、在来の赤リスと競合してしまっているようです。ただ私にとっては、ポトマックの自宅庭で毎日のように見た懐かしい動物でした。



この灰色リスはフロントヤード(前庭)に居ました。広々とした前庭に裏庭、そして緑が一杯。実に羨ましいイギリスのお庭事情でもありました。
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長野県・岐阜県 槍ヶ岳登山 Mt. Yarigatake, Nagano and Gifu Prefectures, July 29-31, 2023

2023年09月22日 | 日記
長年思い続けた念願の槍ヶ岳(3,180m)に登頂しました。

上高地からのルートです。徳澤園すぐ横の沢は何とも幻想的。



5時間ぐらい歩いた後の初日の夜は、ここ槍沢ロッジに宿泊。お風呂に入り生ビールが飲めたのが何とも有難い。



槍沢ロッジの敷地からは、何と望遠鏡で槍ヶ岳の「穂先」を見ることが出来ました。それにしても遠い!一体あそこまで歩いていけるのだろうか・・、と少し不安になりました。



翌日は実に実に長い登り道!本当に体力の限界でした。しかし着実に歩を進めれば、その目的地には着くのですね。穂先を間近に仰ぐ「肩」にある槍ヶ岳山荘に着いた時には、美しい高山植物の花々が出迎えてくれました。下にうつむき咲いているのは、少し小振りなミヤマオダマキです。





山小屋でほっとして穂先を眺めながら生ビールを飲んだのですが、それが醒めても時間もあれば天気も良い。ということで、頂上を目指し穂先を登りました。



著者近影も兼ね、頂上でのショットです。やりました、無事に登頂!



頂上からの絶景!まずは東鎌尾根。



そして槍ヶ岳山荘を見下ろします。狭い尾根にしっかりとしがみついているようです。こちらで二日目の夜を過ごしました。



穂先をゆっくり慎重に降りるすがら、鎖を握りしめつつ崖に這いつくばって咲いている美しい黄色い花々をパチリ。



最後に槍ヶ岳を開山した播隆上人です。槍ヶ岳山荘の大食堂に祀られています。もちろん、新田次郎氏の「槍ヶ岳開山」を読んでから登りましたので、当時の苦労が忍ばれ深い感慨を覚えました。



下山時には二ホンザルの群れを見かけました。上高地近辺には3つの群れが居ると耳にしましたが(そして最近のNHKの番組によれば川で魚を捕食すると!)、槍沢ロッジよりかなり上のエリアで見かけました。シカの侵入と共に高山の生態系への影響が心配されるところです。

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栃木・那須岳 花トレッキング, Mr. Nasu, Tochigi Pref., July 17, 2023

2023年07月17日 | 日記
快晴の今日、那須岳にて、峠の茶屋→熊見曽根→清水平→三本槍岳と言うルートを歩いてきました。これは昨年8月17日に歩き、本ブログにて紹介したルートと同じですが、観察出来たお花は大分異なりました。このひと月の差、花たちにとり大きいのですね。

まずはコキンレイカの二連発。最初の写真では、バックの茶臼岳に負けていません!





こちらはヒヨドリバナ。キク科の多年草とのこと。



熊見曽根を越え、清水平に向かうと木道が現れます。その足元で小さな水たまりにオタマジャクシを見つけました。こんな高山にもカエルが生きているのですね。



お目当ての三本槍岳が近づいてくると、花の数が増えたような気がしました。足元の登山道には、イワテトウキ。



こちらは名前が分かりませんが、やはり足元に。登山者によく踏まれませんね。



三本槍岳をバックに咲くのはマルバシモツケ。丸く可愛い葉です。



花の盛りは過ぎたでしょうに、まだハクサンシャクナゲが咲いていました。特にこの辺りに多いそうです。



こちらもややピークは過ぎたと思いますが、ツツジの類が咲いていました。ウラジロヨウラク。



そして私が大好きなベニサラサドウダンで今回は締めましょう。



決して「花の名山」などと呼ばれているわけではない那須岳ですが、良く観察すれば実に多くの美しい花があるものです。
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