クリスタルマイク for Test

　ある休日の夕方，今から，３．５ＭＨｚにＱＲＶ出来るかメッセージが届く．

　ＸＮＳ（ＪＡ１ＢＢＰ）へ大丈夫だよと返事して，３．５ＭＨｚの空へ．
　それから，ＱＳＯが始まって，しばらくしてからの話↓

　ＢＢＰ「ところでさ，音声どうだい？」
　ＭＪＳ「いつもと変りないけど，何か変えたか？」
　ＢＢＰ「今さ，クリスタルマイクのテスト中」
　ＭＪＳ「エッ！？　クリスタルマイク？」

　言われるまで気が付かず，驚いたのでした．

　そもそも，それまでクリスタルマイクのイメージとなると，アスタティックに代表されるスタンドマイクで，高音域バリバリのドンシャリ音ってのが定番だったのですけど，低音域から高音域までフラットな感じで聞こえます．

　ＭＪＳ「マジに，クリスタルマイク？」
　ＢＢＰ「そうだよ，何も加工していないよ」
　　　　「無線機の８ピンマイク端子から直接音声入力してるよ」

　と，音創り研究会の親分からは，想像出来ない返事．

　あえて言わせてもらえば，フラットな音域なのでパンチ力が弱いか？　の音でした．
　ただ，クリスタルマイクだと言われないと，判らないレベル．
　もちろん，今まで何度も無線機を通して聞いたＢＢＰの音声と比較しての話ですから，初めて聞いた音声だったとしたら，良い音してますね，です．
　音声は，変わらないのだけど，深みっていうか音域の厚さ，ボリューム感が少し軽い気がしたのです．
　それは，エフェクターを屈指すれば普段の音で聞こえると思ったレベルでして，それでも，マイク自体のパフォーマンスは加工しなくても，いつもの音に近いレベルで再現出来る事に驚いたのでした．

　ＭＪＳ「ハムフェアで販売するのか？」
　ＢＢＰ「スタンドタイプとボーカルマイクタイプの２種類を予定してる」
　　　　「ハムフェア来るのかい？」
　ＭＪＳ「行かない，遠いから，通販しないの？」
　ＢＢＰ「ハムフェア終わってから検討だね」
　ＭＪＳ「通販したら買うよ」
　ＢＢＰ「テスト用に使っていたＢ級品のエレメントだけあるけど」
　ＭＪＳ「それでいいから譲って」

　って事で，テストで使ったエレメントを譲ってもらいました．

　　　　　

　クリスタルマイクは，ハイ・インピーダンスなので，マイクアンプが必要になります．
　ＢＢＰ推奨回路のパーツを集めて仕上げてみました．

　　　　　

　ちなみに，浦安在住の頃なら，即行で秋月へ行ってパーツをそろえるのですけど，今は，通販．
　基盤は，この程度の大きさにしないと，マイクボディーの内側にある突起に接触して，ワイヤー類がねじれてしまうので注意しながらハンダ付けでした．
　この大きさは，久々の電子工作なのでシビレました．
　ところで，一番のネックは，クリスタルマイクは熱に弱い事．
　端子にワイヤーをハンダ付けする時は，サッと終わらす事とアドバイスがあったので，４０ｗクラスのハンダゴテつかってササッと終わらせました．

　　　　　

　これを，クッションタイプの両面テープで樹脂パイプへ取付けます．
　マイクエレメントはグリルの内部へ取付ける位置にする為，直径φ２６ｍｍ×２１ｍｍ長のパイプとアルミテープで巻いて円筒状に仕上げています．

　　　　　

　ハイ・インピーダンスは，ノイズが乗りやすくなるので，アルミテープがベターでしょうね．
　樹脂製の竹垣が直径φ２６ｍｍだったので，それの余りを切って取付けています．
　あとは，エレメントとマイクアンプ基盤を収める為の筐体（ボディ）は格安のダイナミックマイクを購入して使ってます．

　　　　　

　エレメントを収める筐体用に格安のダイナミックマイクとマイクアンプのパーツを揃えたら，そこそこの金額になってました．
　このマイクはファンタム電源が必要で，いつも使っているベリンガーのマイクアンプＭＩＣ－２２００から供給しています．

　　　　　

　そんなわけで，ハイ・パフォーマンスを提供するまでテストを繰り返した「音創り研究会」の開発費であろうイニシャルコストを考えると，ハムフェアでは格安な価格で提供したんだろうと思ってますよ．
　ハムフェアには，パフォーマンスの良いエレメントを選別して，皆さんへ提供したはずです．
　抽選で手にした方達は，本当にラッキーだと思いますよ．
　是非，クリスタルマイクの音を高周波に乗せてほしいですね．

　さて，仕上げたマイクのパフォーマンスはどうだったかです．
　それは，また別の話って事で，今度帰った時にでも．