評価:★★★★[4/5]
陸海空とテンポが速すぎないか?
今回、ボンドとともに
添え物扱いではない新生ボンドガールが登場する。
それまでのように、画面に華を持たすためだけの
お色気程度の扱いだったボンドガール(以下BG)と違って
今回はしっかりとしたBGエピソードが仕組まれており
ボンドとの出会いが偶然かつ必然的な出来事のように
上手く描かれていると感じた。
しかも、このBGは非常に気性が激しくて
ボリビアの諜報員という肩書を持っているから凄い。
MI6に所属するボンドと
女諜報員という『Mr.&Mrs.スミス』も真っ青になる
最強のカップル誕生に自然と胸が躍ってしまうのであった。
ルックスもBG演じる(オルガ・キュリレンコ)は
見るからに野性的でワタシ的にはお好みな女優さんである。
しかし、今回に限っては一切の素肌露出シーンは無いので
その辺りを期待して観に行くとガッカリすることでしょう。
そのBGのカミーユ(オルガ・キュリレンコ)の乗る
車種ですが、UKフォード・Kaという、まるで
日本のコンパクトカーそのものであり
見ていて微笑ましくもなる。
劇中で初見した時は、その小回りの良さから
一瞬、ト●タのIQかと勘違いしたほどでした。
エンジン音も独特な感じだったし^^
「フォードで最も小さいモデル「Ka(カー)」が、
12年ぶりのフルモデルチェンジを受けて登場した。
新型Kaは、基本メカニズムの多くをフィアット500と共有し、
パワーユニットも69psの1.2リッター直4と
75psの1.3リッター直4ディーゼルターボの2種類を搭載。
内外装はフォード最新の“キネティックデザイン”を用い、
ダイナミックかつキュートに仕上げられている。」
「carview」より
◇
冒頭からいきなり
ボンドの乗るアストン・マーチンとアルファ・ロメオとの
壮絶なカーチェイスから始まっている。
それもそのはず、本作は
前作の1時間後という設定だからだ。
この、いきなりの展開は
『マッドマックス』的で大いに高感度アップだ。
今回はすべてのアクションに対して
リアル志向満載のものであり
『ボーン』シリーズが世界的に好評を得た辺りからの
流行りなのかも知れません。
本作のボンド演じるダニエル・クレイグは
イタリアの古都シエナの街中での野外アクションでは
自ら進んで吹き替えなしのスタントをやってしまっている。
事実、前作同様“パルクール”も披露しちゃってます。
逃げる容疑者を追い、住宅の屋根伝いに隣のベランダに
飛び移った際、顔の右側面を強打していましたが
案の定、あのシーンで8針を縫う大けがをしていたらしい。
その辺りの情報を鑑賞前に得ていたので
劇中はボンドの傷痕の有無を注視してたのですが
アクションに次ぐアクションで体中傷だらけで
メイクによる傷も有り、本物の“それ”の見分けがつかない(笑)
まったく、あなたはジャッキー・チェンを目指しているの?
なんてことを思ってもみたりします。
スタントマンにも職を与えてくださいね。
◇
ストーリーは至って単純明快。
NPO法人であり裏の顔を持つ男が、
ある天然資源を独占支配し大きなビジネスを画作している。
男はCIAや英国政府の一部の人間までも手玉に取り
元ボリビアのドン、メドラーノ将軍との取引を準備する。
その情報を得たMI6はボンドに捜査をさせる。
ボンドは任務を遂行するが関係各所に死者が続出。
Mは、やんちゃなボンドを叱責しながらも
彼のすることには理由があると寛大な心を見せる。
MI6のトップに何を言われても
己の突き進む道を決して曲げない。
そうする理由が前作にしっかりあったからだ。
「ヴェスパーよ、キミは何故ボクを裏切ったの?」
「そして、何故そんなに遠いところに行ったんだい?」
みたいな。
また、
カミーユも幼少期に目の前で起きた驚愕の事件に
こころの傷を引きずっており
それを整理するために、ある人物を追い求める。
とにかく、前作での悩める主人公と違って
本作は冒頭から、なにかが吹っ切れた感のあるボンド。
だから行動に迷いが全くないのである。
ハイテンポなストーリーに繋がっているのは、
そのためかもしれない。
カーチェイス、船舶チェイス、
航空機チェイス、パルクール、銃撃戦、
素手での肉弾戦、いや~!
たかだか106分という上映時間のなかで、
アクションシーンを、やや詰め込みすぎたかなという印象はある。
しかし、決して飽きることはなかったですね。
すべてのアクションがリアル志向に徹したため
怒涛にように押し寄せ、息つく暇を与えないのだ。
ダニエル・クレイグのボンドは何処まで突き進んで行くのでしょう。
◇
おまけ)
・NPO法人のドミニク・グリーン(仲居くん似)は
頭は切れるが体力は殆んどありません。
振り上げた斧での墓穴は大笑いもの。
・ラストはなかなか気が利いてます。
グリーンはここでも、ある意味墓穴を掘ってますね。
・遂に!MI6にもマルチタッチテーブルを導入したのですね。
今や、国家規模の機関では当たり前のグッズなんでしょうか。
気になったのは、あれですよ!見たい試料をスライドさせる時
2本指で弾くと何処までスライドして行っちゃうんだろうか。
エアホッケーみたいに戻ってきたりして(笑)
・気性の激しかったカミーユ。
2回目のポンコツビートルはどんな風に手に入れたのか謎。
・最大の謎、ミスター・ホワイトは
MI6内のスパイに冒頭で射殺されたと思っていた。
ところが後半のオーストリアでの歌劇のシーンで
観客の中に居たような気がしたんだが・・
う~~ん、気のせいだったのか。
・その歌劇の観客になりすましたボンドですが
要人のひとりをトイレに閉じ込めた際に
片手で金属製の取っ手を破壊したのには驚いた。
その破壊力、あんたは、アイアンマンか。
---------------------------------------------------------
監督:マーク・フォースター
脚本:ニール・パーヴィス/ロバート・ウェイド/ポール・ハギス
撮影:ロベルト・シェイファー
音楽:デヴィッド・アーノルド
出演:ダニエル・クレイグ/オルガ・キュリレンコ/
マチュー・アマルリック/ジャンカルロ・ジャンニーニ/
『007/慰めの報酬』
陸海空とテンポが速すぎないか?
今回、ボンドとともに
添え物扱いではない新生ボンドガールが登場する。
それまでのように、画面に華を持たすためだけの
お色気程度の扱いだったボンドガール(以下BG)と違って
今回はしっかりとしたBGエピソードが仕組まれており
ボンドとの出会いが偶然かつ必然的な出来事のように
上手く描かれていると感じた。
しかも、このBGは非常に気性が激しくて
ボリビアの諜報員という肩書を持っているから凄い。
MI6に所属するボンドと
女諜報員という『Mr.&Mrs.スミス』も真っ青になる
最強のカップル誕生に自然と胸が躍ってしまうのであった。
ルックスもBG演じる(オルガ・キュリレンコ)は
見るからに野性的でワタシ的にはお好みな女優さんである。
しかし、今回に限っては一切の素肌露出シーンは無いので
その辺りを期待して観に行くとガッカリすることでしょう。
そのBGのカミーユ(オルガ・キュリレンコ)の乗る
車種ですが、UKフォード・Kaという、まるで
日本のコンパクトカーそのものであり
見ていて微笑ましくもなる。
劇中で初見した時は、その小回りの良さから
一瞬、ト●タのIQかと勘違いしたほどでした。
エンジン音も独特な感じだったし^^
「フォードで最も小さいモデル「Ka(カー)」が、
12年ぶりのフルモデルチェンジを受けて登場した。
新型Kaは、基本メカニズムの多くをフィアット500と共有し、
パワーユニットも69psの1.2リッター直4と
75psの1.3リッター直4ディーゼルターボの2種類を搭載。
内外装はフォード最新の“キネティックデザイン”を用い、
ダイナミックかつキュートに仕上げられている。」
「carview」より
◇
冒頭からいきなり
ボンドの乗るアストン・マーチンとアルファ・ロメオとの
壮絶なカーチェイスから始まっている。
それもそのはず、本作は
前作の1時間後という設定だからだ。
この、いきなりの展開は
『マッドマックス』的で大いに高感度アップだ。
今回はすべてのアクションに対して
リアル志向満載のものであり
『ボーン』シリーズが世界的に好評を得た辺りからの
流行りなのかも知れません。
本作のボンド演じるダニエル・クレイグは
イタリアの古都シエナの街中での野外アクションでは
自ら進んで吹き替えなしのスタントをやってしまっている。
事実、前作同様“パルクール”も披露しちゃってます。
逃げる容疑者を追い、住宅の屋根伝いに隣のベランダに
飛び移った際、顔の右側面を強打していましたが
案の定、あのシーンで8針を縫う大けがをしていたらしい。
その辺りの情報を鑑賞前に得ていたので
劇中はボンドの傷痕の有無を注視してたのですが
アクションに次ぐアクションで体中傷だらけで
メイクによる傷も有り、本物の“それ”の見分けがつかない(笑)
まったく、あなたはジャッキー・チェンを目指しているの?
なんてことを思ってもみたりします。
スタントマンにも職を与えてくださいね。
◇
ストーリーは至って単純明快。
NPO法人であり裏の顔を持つ男が、
ある天然資源を独占支配し大きなビジネスを画作している。
男はCIAや英国政府の一部の人間までも手玉に取り
元ボリビアのドン、メドラーノ将軍との取引を準備する。
その情報を得たMI6はボンドに捜査をさせる。
ボンドは任務を遂行するが関係各所に死者が続出。
Mは、やんちゃなボンドを叱責しながらも
彼のすることには理由があると寛大な心を見せる。
MI6のトップに何を言われても
己の突き進む道を決して曲げない。
そうする理由が前作にしっかりあったからだ。
「ヴェスパーよ、キミは何故ボクを裏切ったの?」
「そして、何故そんなに遠いところに行ったんだい?」
みたいな。
また、
カミーユも幼少期に目の前で起きた驚愕の事件に
こころの傷を引きずっており
それを整理するために、ある人物を追い求める。
とにかく、前作での悩める主人公と違って
本作は冒頭から、なにかが吹っ切れた感のあるボンド。
だから行動に迷いが全くないのである。
ハイテンポなストーリーに繋がっているのは、
そのためかもしれない。
カーチェイス、船舶チェイス、
航空機チェイス、パルクール、銃撃戦、
素手での肉弾戦、いや~!
たかだか106分という上映時間のなかで、
アクションシーンを、やや詰め込みすぎたかなという印象はある。
しかし、決して飽きることはなかったですね。
すべてのアクションがリアル志向に徹したため
怒涛にように押し寄せ、息つく暇を与えないのだ。
ダニエル・クレイグのボンドは何処まで突き進んで行くのでしょう。
◇
おまけ)
・NPO法人のドミニク・グリーン(仲居くん似)は
頭は切れるが体力は殆んどありません。
振り上げた斧での墓穴は大笑いもの。
・ラストはなかなか気が利いてます。
グリーンはここでも、ある意味墓穴を掘ってますね。
・遂に!MI6にもマルチタッチテーブルを導入したのですね。
今や、国家規模の機関では当たり前のグッズなんでしょうか。
気になったのは、あれですよ!見たい試料をスライドさせる時
2本指で弾くと何処までスライドして行っちゃうんだろうか。
エアホッケーみたいに戻ってきたりして(笑)
・気性の激しかったカミーユ。
2回目のポンコツビートルはどんな風に手に入れたのか謎。
・最大の謎、ミスター・ホワイトは
MI6内のスパイに冒頭で射殺されたと思っていた。
ところが後半のオーストリアでの歌劇のシーンで
観客の中に居たような気がしたんだが・・
う~~ん、気のせいだったのか。
・その歌劇の観客になりすましたボンドですが
要人のひとりをトイレに閉じ込めた際に
片手で金属製の取っ手を破壊したのには驚いた。
その破壊力、あんたは、アイアンマンか。
---------------------------------------------------------
監督:マーク・フォースター
脚本:ニール・パーヴィス/ロバート・ウェイド/ポール・ハギス
撮影:ロベルト・シェイファー
音楽:デヴィッド・アーノルド
出演:ダニエル・クレイグ/オルガ・キュリレンコ/
マチュー・アマルリック/ジャンカルロ・ジャンニーニ/
『007/慰めの報酬』
バシバシ叩かれる拷問シーンはないようでホッとしました。
(前作のあのシーン、男性客は顔面蒼白間違いないでしょう、、)
ボンドガールカー(?)は「カー」なんですね。。
先代モデルのイメージキャラだった「コムロ助教授」を思い出します(×_×) 南無・・
あれで、ボンドは吹っ切れたのかもしれないですね。
>(前作のあのシーン、男性客は顔面蒼白間違いないでしょう、、)
あれは殆んどの男性は右脳でイメージしまくりでしょうね。
自分だったら何処まで耐えられるかとか^^
今回は、ボンドに好意を寄せてしまう或る女性が
全身白塗りの山海塾の逆バージョンで白のシーツの上でうつ伏せになっていますが
芸術的感覚で観ればなかなかの優秀ショットでしたよ。
>ボンドガールカー(?)は「カー」なんですね。。
なんか言い難いですよね(笑)
>先代モデルのイメージキャラだった「コムロ助教授」を思い出します(×_×) 南無・・
と、いうことはFCが12年振りなので97年辺りですね。
羽振りが良かった頃でしょうかね~^^;
日本人メジャーリーガーにお友達とか居て、ポケットマネーでポン!ってことには・・・
(なりませぬ)
>全身白塗りの山海塾の逆バージョンで白のシーツの上で
>うつ伏せになっていますが
>芸術的感覚で観ればなかなかの優秀ショットでしたよ。
それってまんま『ゴールドフィンガー』じゃないのかな?
ボンド映画のパターンでは、大抵、彼に好意を寄せる女性が、中盤で可哀想な目に遭ってしまうんですよね、、
子供ながらに「ヒロインオーディションには受からなず、こっちのキャストに選ばれはったんやなー」とか思った頃もありました。。(ロジャー・ムーア時代)
>と、いうことはFCが12年振りなので97年辺りですね。
>羽振りが良かった頃でしょうかね~^^;
詳しくは覚えてないですが、当時は「マニュアルのみの設定」とか言う噂もあって「そりゃ、大変だ、、」と感じたのでした。
よく覚えていますね~^^
そういえばワタクシ、ボンド映画を観始めたのは『ゴールドフィンガー』からだったかも。
>子供ながらに「ヒロインオーディションには受からなず、こっちのキャストに選ばれはったんやなー」とか思った頃もありました。。(ロジャー・ムーア時代)
やっぱり、多少のお情け的扱いで、そういうキャラも無理やり作っていたんでしょうね。
今回のひと、ジュリアン姉さんに似ていたような気がします。
ボンドよりも可也背が高かったらしく、
シークレットシューズを余儀なく着用させられたダニエルとか^^
因みにヴァンダムが175センチ。
J・ステイサムが178センチ。
ダニエルボンドは177センチ。「シネマトゥデイ」より
最近の筋肉男優は、意外に小ぶりかもしれない。
>当時は「マニュアルのみの設定」とか言う噂もあって「そりゃ、大変だ、、」と感じたのでした。
スポーツ系でもないのに
そりゃあ、売れないでしょう(汗)
ダニエル・クレイグはどこか悪役っぽいので好きではなかったが、本作で(全作は見てない)見直しました。初代の次にボンド役がピッタリではないでしょうか。
ボーンⅢそっくりなシーンもあったが、アクションは本物?らしく見ごたえ満点。願わくばお色気シーンを・・・。ダニエルには似合わんかも・・。
確かに!まったく同感です。
残りの4人は単なる繋ぎというトコロでしょうか。
これだけブレイクしちゃうと当分はダニエルで行くしかないでしょうね^^
>アクションは本物?らしく見ごたえ満点。願わくばお色気シーンを・・・。ダニエルには似合わんかも・・。
70年代に戻りつつ、アナログ的でやっぱり本物の迫力は違いますね。
そういえば、ほんの気持ち程度のお色気シーンがありましたけど
ダニエル・ボンドは得意そうには見えませんでした^^
冒頭からいきなりのアクション!
そしてその連続!
途中からは観るスタンスを変えないと身体と精神が持たない感じでした。
もういいからダニエル・ボンド様に早くきりりと冷えた白ワイン飲ませてあげて~っ!って感じでした。
しかし「孤高のボンド」のイメージは継がれたようで一安心です。が、次回作はそろそろ??
それから、Mr.ホワイトはしっかり生きてオペラ鑑賞してましたよ。
観客の方でさえ、疲労感はボンドなみにありましたよね。
>もういいからダニエル・ボンド様に早くきりりと冷えた白ワイン飲ませてあげて~っ!って感じでした。
ですよね。
キーンと冷えたビールよりやっぱりワインが似合う高貴な男ですもんね^^
>それから、Mr.ホワイトはしっかり生きてオペラ鑑賞してましたよ。
やっぱり!そうでしたか。情報ありがとうございました。
となると次回作の脚本もストーリー的に書きやすくなったかもしれませんね。
Mr.ホワイト。永遠の宿敵という立ち位置だったり^^
時間が時間なので、きっと色々と訂正が必要だろうな、、
鑑賞お疲れ様です。
深夜3時ではないですか。もう、ほとんど朝と云う感覚ですね。
では、早速^^