評価:★★★★【4点】
危ういなー!背伸びする少女の行きつく先は・・・。
魅惑的な大人の世界を体験できた分だけ
その代償は大きかったということか。
しかしながら、彼女には再生する底力が携わっていた。
◇
1961年、ロンドン郊外。
16歳の少女ジェニーは、両親が期待するオックスフォード大を目指して
勉強に励む優等生。
しかし、本心ではパリに憧れ、退屈な毎日にうんざりしていた。
そんなある日、
彼女は倍以上も年の離れた男性デイヴィッドから突然声をかけられる。
最初は身構えたジェニーだったが、デイヴィッドの紳士的で
知的な言動に心を許し、あっという間に恋に落ちてしまう。
ほどなく両親の信頼も獲得したデイヴィッドは、
彼女をナイトクラブや音楽会といった魅惑的な大人の世界へと導いていく。
そんなデイヴィッドにすっかり夢中になるあまり、
大事な勉強にまるで身が入らなくなってしまうジェニーだったが…。
<allcinema>
◇
それにしても、デイヴィッドの紳士的な言動には唸らされた。
まさにナンパ師のお手本のような数々のシーンに
メモ帳をあわてて取り出す一部の世の男性諸氏がいたのではないかと。
いや、これは失言!ナンパ師ではなくスカウトマンということで。
学校で優等生であるジェニーは同級生はもちろん、教師からも
一目おかれた存在であったがため、彼女のする物事すべてが
学園内での噂となり、他生徒の影響を心配する校長先生を筆頭に
担任教師らの警告にもまったく耳を貸さない。
それどころか、教師らに対し「死人のような貴女たちにはなりたくない」
こういうことを平然と言い放つ度胸は並みの器ではありません。
デイヴィッドに誘われ、プロの音楽界、絵画オークション
ドッグレースのギャンブル、ナイトクラブ、パリへの旅行など
こういった魅力的な大人の世界を紳士的な態度でエスコートされれば
そりゃあ、誰もがデイヴィッドに夢中になることでしょう。
彼女の両親だってデイヴィッドの人柄と知的な言動に
まんまと嵌まったわけですからね。
終盤で“ある”ものを、偶然デイヴィッドの車のダッシュボードから見つけ
その瞬間の彼女の動揺する様と、直後の毅然とした態度には
正直、並みの若手女優ではないなと痛感させられました。
もちろん、こういった演技は監督の指導にもよるものでしょうが
それをこれほどリアルに演じられること自体が凄いと思うんです。
「この状況を貴方の口から両親に説明して!」
「私に説明しろと言うの?それがせめてもの貴方の責任でしょう!」
この台詞には唸りました!そういう責任の取り方があったんだ~!...ψ(。。)メモメモ
17歳の少女が吐く言葉としては余りにも大人びていたな~とは思うけど
ジェニーの早熟さからみれば違和感はなかったですね。
脇を固めた俳優さんたちの堅実な演技にも助けられ
本作は非常に質の高い映画になったのではないでしょうか。
おまけ)
・あれほどオックスフォード大学にこだわっていた父が
結婚をあれほど簡単に許したことに驚いたのはジェニーだけではなかった。
しかし、あの父の気持ちも分る気がするが、子にとっては
ただの優柔不断なだけに取られる危険性もあるのかな。
現に「なぜ、あの時!」とジェニーに問い詰められてたし。
・デイヴィッドのお陰で、すっかり父親の威厳をなくしてしまったのか
あそこで素直に謝りに行ったのは正解でしたね。
普通なかなかこれが出来ないのよ~。ビスケット置いてないし(ちがう)
・美形だがヘタレなボーイフレンドが妙に痛々しかった。両親の前で
自分の将来を話す内容に(おいおい、そこでそれを言うか~?)とジェニーの
顔だけの演技が秀逸だった。
・校長先生「・・・公務員にもなれるし」って苦し紛れのその台詞。
つぎに出たジェニーの「私みたいな子は必ず出てくる!そのときまでに
説得力ある言葉を見つけておくべきね」
ジェニーの発する台詞のひとつひとつにハッとさせられっぱなしだった^^;
---------------------------------------------------------------
監督:ロネ・シェルフィグ
脚本:ニック・ホーンビィ
撮影:ジョン・デ・ボーマン
音楽:ポール・イングリッシュビー
出演:キャリー・マリガン/ピーター・サースガード/ドミニク・クーパー/
アルフレッド・モリナ/エマ・トンプソン/オリヴィア・ウィリアムズ/
『17歳の肖像』
危ういなー!背伸びする少女の行きつく先は・・・。
魅惑的な大人の世界を体験できた分だけ
その代償は大きかったということか。
しかしながら、彼女には再生する底力が携わっていた。
◇
1961年、ロンドン郊外。
16歳の少女ジェニーは、両親が期待するオックスフォード大を目指して
勉強に励む優等生。
しかし、本心ではパリに憧れ、退屈な毎日にうんざりしていた。
そんなある日、
彼女は倍以上も年の離れた男性デイヴィッドから突然声をかけられる。
最初は身構えたジェニーだったが、デイヴィッドの紳士的で
知的な言動に心を許し、あっという間に恋に落ちてしまう。
ほどなく両親の信頼も獲得したデイヴィッドは、
彼女をナイトクラブや音楽会といった魅惑的な大人の世界へと導いていく。
そんなデイヴィッドにすっかり夢中になるあまり、
大事な勉強にまるで身が入らなくなってしまうジェニーだったが…。
<allcinema>
◇
それにしても、デイヴィッドの紳士的な言動には唸らされた。
まさにナンパ師のお手本のような数々のシーンに
メモ帳をあわてて取り出す一部の世の男性諸氏がいたのではないかと。
いや、これは失言!ナンパ師ではなくスカウトマンということで。
学校で優等生であるジェニーは同級生はもちろん、教師からも
一目おかれた存在であったがため、彼女のする物事すべてが
学園内での噂となり、他生徒の影響を心配する校長先生を筆頭に
担任教師らの警告にもまったく耳を貸さない。
それどころか、教師らに対し「死人のような貴女たちにはなりたくない」
こういうことを平然と言い放つ度胸は並みの器ではありません。
デイヴィッドに誘われ、プロの音楽界、絵画オークション
ドッグレースのギャンブル、ナイトクラブ、パリへの旅行など
こういった魅力的な大人の世界を紳士的な態度でエスコートされれば
そりゃあ、誰もがデイヴィッドに夢中になることでしょう。
彼女の両親だってデイヴィッドの人柄と知的な言動に
まんまと嵌まったわけですからね。
終盤で“ある”ものを、偶然デイヴィッドの車のダッシュボードから見つけ
その瞬間の彼女の動揺する様と、直後の毅然とした態度には
正直、並みの若手女優ではないなと痛感させられました。
もちろん、こういった演技は監督の指導にもよるものでしょうが
それをこれほどリアルに演じられること自体が凄いと思うんです。
「この状況を貴方の口から両親に説明して!」
「私に説明しろと言うの?それがせめてもの貴方の責任でしょう!」
この台詞には唸りました!そういう責任の取り方があったんだ~!...ψ(。。)メモメモ
17歳の少女が吐く言葉としては余りにも大人びていたな~とは思うけど
ジェニーの早熟さからみれば違和感はなかったですね。
脇を固めた俳優さんたちの堅実な演技にも助けられ
本作は非常に質の高い映画になったのではないでしょうか。
おまけ)
・あれほどオックスフォード大学にこだわっていた父が
結婚をあれほど簡単に許したことに驚いたのはジェニーだけではなかった。
しかし、あの父の気持ちも分る気がするが、子にとっては
ただの優柔不断なだけに取られる危険性もあるのかな。
現に「なぜ、あの時!」とジェニーに問い詰められてたし。
・デイヴィッドのお陰で、すっかり父親の威厳をなくしてしまったのか
あそこで素直に謝りに行ったのは正解でしたね。
普通なかなかこれが出来ないのよ~。ビスケット置いてないし(ちがう)
・美形だがヘタレなボーイフレンドが妙に痛々しかった。両親の前で
自分の将来を話す内容に(おいおい、そこでそれを言うか~?)とジェニーの
顔だけの演技が秀逸だった。
・校長先生「・・・公務員にもなれるし」って苦し紛れのその台詞。
つぎに出たジェニーの「私みたいな子は必ず出てくる!そのときまでに
説得力ある言葉を見つけておくべきね」
ジェニーの発する台詞のひとつひとつにハッとさせられっぱなしだった^^;
---------------------------------------------------------------
監督:ロネ・シェルフィグ
脚本:ニック・ホーンビィ
撮影:ジョン・デ・ボーマン
音楽:ポール・イングリッシュビー
出演:キャリー・マリガン/ピーター・サースガード/ドミニク・クーパー/
アルフレッド・モリナ/エマ・トンプソン/オリヴィア・ウィリアムズ/
『17歳の肖像』
こういうミニシアター系の作品って2カ月待ちというのは、もう普通なんでしょうかね^^;
この映画はもうちょっと公開館を増やすべきと思うんですけど。
>・クルマにあんなものを置いとくなよ、と思いました。。
ダッシュボードって絶対ダメですよね!
完ぺきな会話術を身に付けていても、案外ポカミスの多いひとなのかも^^;
>・ディヴィッドとの「幕切れ」は実にあっけなかった(⌒~⌒ι)
彼女の潔さは素晴らしかった!
あの若さにして見習うべきことが多々ありました(笑)
>・終盤に出て来る「彼氏」が一番おめでた悲しかったですね、、
完全に操られて行くんだろうな~って^^;
案外、あのまま結婚まで行っちゃったりしたらビックリですよね^^
・クルマにあんなものを置いとくなよ、と思いました。。
・ディヴィッドとの「幕切れ」は実にあっけなかった(⌒~⌒ι)
・終盤に出て来る「彼氏」が一番おめでた悲しかったですね、、
最近、イオン大高にワーナーマイカルが出来てからはベイシティまでが遠く感じます。
>「春との旅」。これも近いところでMOVIX三好のみ。
『春との旅』これ気になってはいたんですが
ワタシ的に、どうにも仲代氏が苦手な俳優さんということでスルー決定状態です^^;
でも、来週末辺りに観るものがなかった場合、鑑賞するかもしれません^^
それに年齢差のある年上男性との恋愛を絡ませたハートフルドラマと思いきや・・・
エスコート上手なピーターくんは、このキャラ嵌まってました^^
それにしてもたばこの吸いすぎ感があり、もしかしたら親公認だったのか?と不思議な感じでした。
この映画は全国順次公開なのでいずれ某松市でも公開するかもしれませんね。
邦画でおすぎが「今のところ“本年度ベストワン”の邦画」と絶賛してるのが「春との旅」。これも近いところでMOVIX三好のみ。
ダッシュボード・・の辺りで拝読をストップしときました(=^_^=)
「こっち」で上映してくれへんかな~
(・・ってか「そっち」で観ろよ、と)
外れかかったジェニーの人生はこれで一件落着でしょうね。
あの教師との再会には、胸につかえていたものが見事に取り除かれた気分でした。
そういえば、ここのシーンでも簡潔で切り口鋭い台詞だったように感じました。
ダニーが嫉妬していたから絶交したというデイヴィッドの言葉も、今思えば天才ですよね^^;
オックスフォード大学では経験を肥やしに出来るほど成長したジェニーに苦笑いです^^
そして、校長先生はあの直後“切り返す言葉”を考えたのでしょうかね~(なんちゃって)
>教師からも一目おかれた存在で
そうですね。自信に満ちて怖いもの知らずであったことで足元を確かめることをしなかったのかも。それが若さっていうことなのでしょうね。
でも女性教師へのあの言葉は辛辣でしたよね。
誰にも(若さ故とは言え)他人の人生を蔑む権利はないはず、、、だからあんな台詞を吐いたままで二人の関係が終わるのがイヤだったので、ジェニーがあの先生を再び訪ねていったことが凄く嬉しかったです。
後になって考えてみれば、デイヴィッドよりも彼の友人ダニーの方がジェニーを“真っ当に”見ていたといえるのかもしれません。
でもそういう背景も見えないくらいジェニーは舞い上がっていたのだから仕方ないです。
「経験」はお金では買えない「財産」・・・ですよね、きっと。