満足度:★★★★☆【4.5点】(Disney+)
1920年代、女性蔑視が横行していた時代に一人勇敢に挑んだ女性。
◆
女性として初めて英仏海峡を泳いで渡ることに成功した実在の水泳選手
トゥルーディ・イーダリーの半生を描いたドラマ。
まだ女性が泳ぐことが一般的でなかった当時、世間から白い目で見られながらも
姉や献身的なコーチらに支えられながら、1924年パリオリンピックに出場を果たす。
そして彼女は、
屈強な男だけが達成できると言われた英仏海峡を泳いで渡ることに挑戦しようと決意。
女性には不可能だという声をはねのけ、困難に立ち向かっていく。
<映画com>
◆
主人公トゥルーディの12歳時の切っ掛けから始まり、その後の水泳選手として
22歳でアメリカ代表でパリ・オリンピックに出場したものの味方コーチの妨害で
期待された結果が出せず落胆した気持ちで帰国したのを機に
新たな挑戦として女性で初めて英仏海峡を横断する夢を姉に語り始める。
女性蔑視が当たり前の時代に於いて、母親の不屈の決意から始まり姉の支えも受け
自らスポンサー探しと、いよいよ海峡横断のスタートに立った時に、
またしてもスポンサー公認コーチからの嫌がらせや、妨害に逢うトゥルーディは
挑戦の序盤で力尽きてしまい失敗となってしまう。
オリンピックに続き、海峡横断も失敗し落胆の末、スポンサー共々帰国すると思いきや
彼女を取り巻く仲間たちには秘策があった。
帰国船から 彼女を脱走させ再挑戦をさせるべく行動を起こす。
間髪おかず、2度目の挑戦のときには彼女を心底応援する経験豊富なコーチが付き
彼女自身命を懸けた最後のスタートを切ることになる。
そして、ここから海の怖さが次々現れることになる。
コースの遥か前方に赤潮のような状態をみつけた船員はクラゲの大群だと叫ぶ。
しかし潮流を考えると突き進むしかなかった。
その後の嵐が近づく深夜にひとり大海原に取り残され、方向を見失なうシーンでは
暗黒の恐怖が彼女を包み込み、荒い呼吸音から恐怖が手に取るようにわかる。
怖いです。本当に夜の大海原で死を覚悟する瞬間がキツイ。
だが、しばらくすると希望の光が・・・。
遥か向こうに、かすかではあるが無数の小さな明かりが
ゴール地点のイギリス側でいくつもの火を上げるギャラリーたちだった。
向かってくるであろう彼女に対し灯台の代用行為に思わず感涙してしまう。
その後、ニューヨーク市内での凱旋パレードの規模の大きさには
実際のニュース映像と相まって、期待を超える感動を与えてくれたのがいい。
◆
【今週のひと言】
・全体的にテンポよく140分もあっという間、しかも映像が美しい。
・主人公が体中にワセリンを塗りたくる理由は水の抵抗と体温保持から。
・100年前のパリ・オリンピックでも果実やビーガン食しか与えられず
練習さえさせてもらえない状況に、当時からパリ・オリンピックはポンコツ。
・当初、彼女に付いた専属コーチは今ならSNSに晒され大炎上だろう。
・英仏横断は屈強な男性でも成功率はかなり低く、賭けをするメディアに加え
ベーブ・ルースも失敗に終わるだろうと予想する。
・とはいえ、凱旋パレードのギャラリーの中に喜ぶベーブ・ルースの姿が(笑)
・こういったアスリートの伝記モノをみると、今の大谷投手も数十年後には
伝記映画が作られることは確実でしょうね。
・ちなみに『ナイアド』主演アネット・ベニングもフロリダ海峡横断の実話なので
気が向いたら観ようと思う。
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監督:ヨアヒム・ローニング
脚本:ジェフ・ナサンソン
音楽:アメリア・ワーナー
出演:デイジー・リドリー、ティルダ・コバン=ハーヴィー、スティーヴン・グレアム
『ヤング・ウーマン・アンド・シー』
1920年代、女性蔑視が横行していた時代に一人勇敢に挑んだ女性。
◆
女性として初めて英仏海峡を泳いで渡ることに成功した実在の水泳選手
トゥルーディ・イーダリーの半生を描いたドラマ。
まだ女性が泳ぐことが一般的でなかった当時、世間から白い目で見られながらも
姉や献身的なコーチらに支えられながら、1924年パリオリンピックに出場を果たす。
そして彼女は、
屈強な男だけが達成できると言われた英仏海峡を泳いで渡ることに挑戦しようと決意。
女性には不可能だという声をはねのけ、困難に立ち向かっていく。
<映画com>
◆
主人公トゥルーディの12歳時の切っ掛けから始まり、その後の水泳選手として
22歳でアメリカ代表でパリ・オリンピックに出場したものの味方コーチの妨害で
期待された結果が出せず落胆した気持ちで帰国したのを機に
新たな挑戦として女性で初めて英仏海峡を横断する夢を姉に語り始める。
女性蔑視が当たり前の時代に於いて、母親の不屈の決意から始まり姉の支えも受け
自らスポンサー探しと、いよいよ海峡横断のスタートに立った時に、
またしてもスポンサー公認コーチからの嫌がらせや、妨害に逢うトゥルーディは
挑戦の序盤で力尽きてしまい失敗となってしまう。
オリンピックに続き、海峡横断も失敗し落胆の末、スポンサー共々帰国すると思いきや
彼女を取り巻く仲間たちには秘策があった。
帰国船から 彼女を脱走させ再挑戦をさせるべく行動を起こす。
間髪おかず、2度目の挑戦のときには彼女を心底応援する経験豊富なコーチが付き
彼女自身命を懸けた最後のスタートを切ることになる。
そして、ここから海の怖さが次々現れることになる。
コースの遥か前方に赤潮のような状態をみつけた船員はクラゲの大群だと叫ぶ。
しかし潮流を考えると突き進むしかなかった。
その後の嵐が近づく深夜にひとり大海原に取り残され、方向を見失なうシーンでは
暗黒の恐怖が彼女を包み込み、荒い呼吸音から恐怖が手に取るようにわかる。
怖いです。本当に夜の大海原で死を覚悟する瞬間がキツイ。
だが、しばらくすると希望の光が・・・。
遥か向こうに、かすかではあるが無数の小さな明かりが
ゴール地点のイギリス側でいくつもの火を上げるギャラリーたちだった。
向かってくるであろう彼女に対し灯台の代用行為に思わず感涙してしまう。
その後、ニューヨーク市内での凱旋パレードの規模の大きさには
実際のニュース映像と相まって、期待を超える感動を与えてくれたのがいい。
◆
【今週のひと言】
・全体的にテンポよく140分もあっという間、しかも映像が美しい。
・主人公が体中にワセリンを塗りたくる理由は水の抵抗と体温保持から。
・100年前のパリ・オリンピックでも果実やビーガン食しか与えられず
練習さえさせてもらえない状況に、当時からパリ・オリンピックはポンコツ。
・当初、彼女に付いた専属コーチは今ならSNSに晒され大炎上だろう。
・英仏横断は屈強な男性でも成功率はかなり低く、賭けをするメディアに加え
ベーブ・ルースも失敗に終わるだろうと予想する。
・とはいえ、凱旋パレードのギャラリーの中に喜ぶベーブ・ルースの姿が(笑)
・こういったアスリートの伝記モノをみると、今の大谷投手も数十年後には
伝記映画が作られることは確実でしょうね。
・ちなみに『ナイアド』主演アネット・ベニングもフロリダ海峡横断の実話なので
気が向いたら観ようと思う。
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監督:ヨアヒム・ローニング
脚本:ジェフ・ナサンソン
音楽:アメリア・ワーナー
出演:デイジー・リドリー、ティルダ・コバン=ハーヴィー、スティーヴン・グレアム
『ヤング・ウーマン・アンド・シー』
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