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マー君、開幕20連勝!101年ぶり“世界記録”

2013年09月07日 16時18分28秒 | iso
マー君、開幕20連勝!101年ぶり“世界記録”

【写真】クルリと一回転して拳を突き出した。試合中は厳しい表情だった田中は、勝利の直後、ガッツポーズを繰り出した

 (パ・リーグ、楽天32日本ハム、18回戦、楽天10勝8敗、6日、Kスタ宮城)

 楽天・田中将大投手(24)が6日、日本ハム18回戦(Kスタ宮城)で7安打2失点で完投し、開幕20連勝を飾った。1957年に西鉄(現西武)の稲尾和久がマークした単独シーズン20連勝のプロ野球記録に並び、1912年にルーブ・マーカード(ジャイアンツ)が記録した開幕19連勝を超える“世界記録”も達成。また、昨年8月26日から続く連勝のプロ野球記録も、24に伸ばした。チームは優勝マジックを「20」とした。

 ためにためた思いをはき出した。最後の打者、佐藤を空振り三振に斬ると、田中は豪快にガッツポーズ。ついに開幕20連勝。たった一人でチームの貯金20を稼ぎ、優勝マジックも20に減らした。

 「本当に欲しいものは、優勝です。そこに向かって、一つ一つ頑張っていきます!」

 Kスタ宮城の開場以来最多となる2万2316人の前で叫んだ。注目を集めた二刀流ルーキー、大谷との投げ合い。二回、先頭のアブレイユに136キロの外角高めスライダーを中越えに被弾し、先に2点を失った。

 「(先制され)僕が足を引っ張った。先輩に引っ張ってもらう形で、僕もリズムに乗れて後半は投げられた」。目が覚めた。五回に牽制で一塁走者を刺し、六回に勝ち越し点をもらうと、尻上がりに調子を上げた。九回に最速154キロ。11三振を奪って通算37度目の2桁奪三振。これでパ歴代単独8位(1位は野茂英雄の70度)となった。

 「別に何もないです」。大谷との投げ合いには多くを語らなかったが、試合中は大谷の投球に厳しい視線を投げた。自身も1年目の2007年、尊敬する日本ハム・ダルビッシュ(現レンジャーズ)と2度投げ合い、2敗を喫した。今度は自らが先輩エースとして、胸を貸す番だ。ルーキーの目の前で1957年の稲尾(西鉄)の単独シーズン20連勝に並び、12年のマーカードの大リーグ記録を抜いた。

 今季の田中は試合中、雄たけびや派手なガッツポーズを見せなくなった。「今季は気持ちの浮き沈みがない。自然と気にならなくなった。年を取ったということですかね」と笑う。一昨年19勝を挙げて沢村賞に輝いた際には、選考委員から「賞にふさわしくない」と苦言を呈されたマー君の代名詞を封印したわけではなく、平常心を保てるようになった。

 かつて稲尾と対戦した野村克也元監督は「打者への洞察力、観察力を身につければ稲尾レベル」という。田中自身も今季は「漠然と投げているだけではない。打者を観察したり雰囲気を読む。一球一球、意図を持って投げている」と恩師の言葉を実践している。

 「100年経っても破られることはないだろう。スゲえヤツだ。想像を絶する。こんな投手は見たことがない」。星野監督は手放しでほめた。投手が一人で貯金20を稼いでシーズンを終えれば、1968年の皆川睦雄(南海)以来。二度と破られない、二度と現れないと思われた昭和の大エースたちの数字を塗り替え続け、田中は優勝へと突き進む。

(サンケイスポーツ 09/07 05:20)
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