「うつ病っぽいんです。」と電話越しに消え入りそうな声で伝えてきたのは
高校1年生の女子。
ネットのメンタルヘルス診断で簡単チェックをしてみたのだそうです。
その診断によると、その子は重度の社会不安障害と結果が出たそうでした。
なのに、その子は「精神科に行く気はさらさらありません。」と断言します。
なぜなら、医者の、上から目線で押さえつけてくる感じが嫌だからなんだと。
その子は、
自分がいる空間が本物かどうかがわからない。
自分が生きているのか死んでいるのか、起きているのか寝ているのかさえも
わからないこともあるんだと、自分の思考の状態を説明してくれました。
これは離人症、の症状なのだと説明までしてくれました。
(専門家みたい!と感心する私)
今どきの情報化社会の中で育った子供たちは、いっぱしの専門家並みの
予備知識を引っ提げて、答え合わせでもするような感覚で本物の専門家を
受診するような時代なのかもしれませんから、本物の専門家さんたちは
大変かもしれません。
本物の専門家がおられる精神科に行く気はさらさらないと言うこの子が
私の電話セッションなら受けてくれるというのはとても嬉しいと思います。
そして、重度の社会不安障害とやらを持っている高1女子とのセッションでは
この子の「考えて考えてもわけがわからないんです。」と言うところの
わからない。を取り上げて、"なぜ、わからないのか?" の理由を説明しま
したところ、すぐに納得して わかりました。と言ってくれました。
それで私が「うつ病は少しは良くなった?」と聞きましたら、
「はい。治ったかもしれません。ありがとうございました。」と
明るい声で答えてくれてセッションは終了したのでありました。
10分でうつ病が治ってもいいんですよね?