霊感クリエーター 委員長の手記

究極の癒し系 アホな霊体験の数々

最高の狂宴 その3

2006-08-31 15:13:13 | 実録!体験記
教祖 福永法源率いる宗教団体「法の華 三法行」



僕はその集会の真っ只中にいた。




「最高~!!」の大合唱の直後、会場の雰囲気は一変した。




教祖の話は、要約すると以下の通り


・自分にしか聞こえない神の声を伝えるのが、自分の役目(天声というらしい)

天行力と呼ばれる力を扱うことが出来るらしい。

・教祖様が天行力を加えた水を飲むことにより、信者にもその力が伝わるらしい。
(ちなみにその水、僕らバイトが水道から汲んだヤツの可能性大)

・信者たちは、天行力指輪、天行力手帳というアイテムを所持することにより力の恩恵を受けることが出来る。
(ちなみに、一つ2万円

・足裏診断により、医者でもわからないような病気を見つけることが出来る。




…どれもこれもが非常に胡散臭い話です。
しかし、会場の信者はすごい人数だ。なぜだ…。
(後に知ったのだが、そのうち何人かはサクラだったらしい)


天行力水を飲み、指輪に祈りを捧げる信者。
各所から、「最高!」という叫び声が聞こえる。
最低だ。




そして集会はクライマックスを迎えます。
この宗教には歌があるらしく(校歌のようなモノ?)、全員で斉唱するのです。
そりゃもう、右だか左だかの軍歌を彷彿とさせる歌です。




















ここからがヤバかった…


















斉唱中、興奮して居ても立っても居られなくなった信者たちが
ステージに押し寄せてきたのです。


僕らバイト警備員は、押し寄せる信者たちに
文字通りもみくちゃにされます。


さらに、会場のいたるところで興奮しすぎた信者が
意識を失い、ぶっ倒れるのだ














リアルに、怖かった
幽霊よりも、人間の方がよっぽど怖い。それを学んだ。

まさにカルチャーショック。



まあ、教祖が逮捕された今だからこそ、笑い話にもなるんですけどね…。






最高の狂宴 その2

2006-08-10 15:26:58 | 実録!体験記


ちょうど正午、アルバイトの面々は両国国技館に集合しました。


スケジュール的には、セッティングに2時間ほど、入場整理などの庶務
休憩を挟んで本番の警備、そして片付けと言う感じです。


まずはステージのセッティングです。


…セッティングとはいえ、今回は教祖様の演説がメインらしく、
ミキサーと大型のスピーカーをいくつか設置する程度。カンタンです。

(ちなみにこれが、「ドリカム」「ジャニーズ系」などの大物のコンサートともなると、
会場設営だけで丸3日、スタッフ動員数も200人とかスゴイことになります)


今回は、スピーカーの設置以外に大変な作業はなかったのですが、
一つだけ妙な作業がありました。


「たくさんの灯油用のポリタンクに水を汲む」という作業です。
そのときは、その水を何に使うのかは解かりませんでした。。


そして作業は終了し、本番である「宗教の集会」イベントが開始されました。


お客さん(信者)が次々と入場してきます。



どうやらこのイベントは、全国から信者が集まる一大イベントらしく、
国技館に集まった信者は、おそらく1万人近かったと思います。
客層もいろいろで、主婦からサラリーマン、意外なことに若い女性も多数いました。



ほどなくして、教祖と思われる男性と、教団の幹部と思われる
数人の人がステージへ登場。教祖の男性が、演説のために
ステージ中央に立ちます。



…大きい…。




教祖は、優に180cmを超える身長。雰囲気は、ちょっと小泉首相に似ています。
独特の存在感は、さすが教祖と言えるものでした。
そして演説開始。



…不運なことに、僕の配置された警備位置は
大型のスピーカーの真正面。うるさくて仕方ありません。。


教祖の演説の内容は、「学者は嫌い」「医者はあてにならない」など、
まあ一般的な新興宗教的なものです。
この話が終われば仕事はほぼ終了。楽勝だな…などと考えていました。


そして演説開始から40分ほど経過。
興味のない話に飽きが来ていたころです。






教祖:
「では、そろそろ休憩時間に入りましょう」






僕はその言葉を聞き、一瞬気を緩めました。





…その一瞬の気の緩みこそが、僕の最大の失敗でした。







唐突に、まさに唐突に、教祖は割れんばかりの大声で
マイクに向かって叫びました。








教祖:
「みなさぁ~~ん!!!」









スピーカーの前に配置されていた僕は、その唐突な怒号に
心臓が飛び出るほどビビル。声も出ません。。
それと同時に、会場全体に一瞬にして「ざわっ」とした気配が広がる。
「空気が変わる」という感覚を、初めて体験しました。










続けて、教祖が叫ぶ!











教祖:
「最高ですか~~~!!!???」


僕:
「( Д)゜゜…!?!?!?」







呆然とする僕など無関係に時間は進む。
会場の1万人の信者が、それに応える!!












信者1万人:
「最高~~~~!!!!」







国技館が、震えた。



つづく