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肝炎友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。

005 食道静脈瘤の出血(破裂)に伴う変化

2007年06月10日 | 門脈圧亢進症 食道静脈瘤
このスライドは、左側は出血(破裂)状態のもので、血を見ると具合悪くなる方は、みない方がいいかもしれませんが、、、左の上が勢いよく出血している状態、これは、静脈瘤の中の血液の圧力が強かったり、血管が破れた穴が小さい場合に起こります。左下の破裂状態は、泉がわき出ているような出血の仕方で、圧が低かったり、穴が大きかったりする場合に起こります。どちらも胃カメラで観察したときに診断され、止血が必要となる状態です。

スライドの右側は出血がとまったときに起こる変化で、破裂したところにかさぶたが着いた状態で、その色が赤っぽいか白っぽいかで、赤色栓、白色栓と名前が変わっています。出血後このような印がある場合がほとんどなのですが、無い場合があり診断に苦労することがあります。
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大阪では (sin)
2007-06-12 01:19:17
 いつもわかりやすい説明をありがとうございます。
 昨日、放射線科専門クリニックで造影CTの検査日でした。
 検査結果はどうもなかったのですが、主治医からの説明後に、最近経験されたことが紹介されました。肝がんの治療を担当されていた患者さんのことでした。
 自宅で静脈瘤からの出血をされ、家族から連絡が入ったそうです。クリニックでは処置できないので、あちこち問い合わせたそうですが、治療を引き受けていただけるところが無く、結局救急車で相当遠い病院に搬送されたそうです。
 クリニックのドクターは、医療崩壊が顕著に進んでいる、静脈瘤の治療ができる消化器内科医(勤務医)がいなくなってきていると、こぼしておいででした。
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そうですかあ (inazumi_2006)
2007-06-13 00:18:55
内科医の病棟をみる医師の減少は、マスコミでは取り上げられていませんが、比率としては、産科小児科の比ではないかもしれませんが、人数からみると圧倒的に減ってきています。このことをなんで報道していないのか。実際私も自分の病院にかかっている患者さんですら引き受けるのがやっとの状態であることは否めません。静脈瘤破裂の患者さんは、救急病院で一時止血をしてもらってから引き受けるという形をとることも少なくありません。医師の体制が維持できていないという現状が、国にはわかっているはずなのに、大変なことです。
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