先日、夕日を見ながら浜辺でビールを飲んでいた時のこと。
偶然、知り合いのウインドのインストラクターと再開して
とても素晴らしい話を聞いたので、ここで皆にも伝えたと思います。
ある日、葉山にある彼のスクールに全盲の女性が
「ウインドサーフィンをやりたい」といって訪ねてきたそうです。
いままで全盲というハンディキャップを持つ生徒を教えた経験もなく、
もちろん海に出れば危険が伴うため、依頼を断るつもりだったとのこと。
しかし、彼女の熱意に負けて二人で海に出たそうです。
すると彼女は健常者以上に風を読み、風を感じて
セイルを巧みに操りつつ進行方向をコントロールしたといいます。
その話を聞いて自分自身のことについて考えました。
パソコンやスマートホンから入ってくる
目で見る無限の情報に惑わされ、また何の疑いもなく信じ、
視覚以外の感覚が、どんどん退化していっている気がします。
彼女のハンディキャップはハンディキャップではなく、
「健常者」と上から目線でいっている自分の方が、
実は重度なハンディキャップを背負っているのでは?
いつもスクールでは「もっとよく波を見て!」と言っていますが、
さらにこれからはこんな言葉も追加したいと思っています。
「もっと波を感じてください。内なる感覚を研ぎ澄まして…」