このたび日本能率協会さん主催の「第12回 開発・技術マネジ
メント革新大会」でいしかわMOTシンジケート活動3年間の
成果発表をしてきました。
300名近い参加者の中で、お話しする機会を与えていただいて
JMACさんにはとても感謝しています。
○日本能率協会(JMAC)さんの記事はこちら
http://www.jmac.co.jp/rde/12.html#3
今回「潮流を読み、R&Dの革新能力を高める」というテーマ
の中で、我々シンジケートの活動が潮流であるとして、普通の
地域異業種交流ではなく、「改善(改革マネージメント課題)」の
交流であると、JMAC佐藤さんから流れを作っていただき講演
いたしました。
講演は、見ていると途中からメモを取り出す人も増えてきた
ので、興味を示してくれているという実感をもてました。
講演後に名刺交換に来てくれる人もいましたので、心配して
いた遠いところの話で聞いてもらえないということはなかった
ようです。ほっとしました。
しかしそのような流れを作ってくださった佐藤さん、大崎さ
んのプロデューサーの力が大きいとも思いました。感謝です。
「四画面思考」「自分ごと」「改革の輪」が秘訣とご紹介した
のですが、そのうち「四画面思考」「自分ごと」は自社内でも
できますし、他の発表でも「ありたい感」「やらされ感」とい
った同類言葉が頻繁に出てきました。同じだなあと思いました。
でも「改革の輪」という言葉は出てこなかったように思います。
特に異質に触れる「改革の輪」は自社内ではできないことです。
ですからみなさんRD大会に参加して、自分たちの位置や他の
取り組みを参考にしようとしているのだと分かりました。改めて
差別化された活動をシンジケートができているのだと思いました。
最後に、忙しい中で応援に駆けつけてくれた仲井さん、滝川専務、
吉田常務、多河さん、櫻井さん、津田さん、池上さん、森田さん、
藤波さん、杉野さん、村田さん、田口君、武田さん、汪さん、山本君、
に感謝です。大崎さんの計らいで講演の最後にメンバーをご紹介
いただきました。JMAC池尻さんが感動したといっていたように
自然と拍手に包まれ会場が一体となりました。
今後とも勇気を持って活動に取り組みたいと思います。
仲間の村田さんがメモしてくれていたので、使用させてもらいます。
<講演内容>
特別講演:自分ごとでつながる地域企業イノベーションネットワーク
講演者 :いしかわMOTシンジケート幹事
株式会社朝日電機製作所
電子設計部 主幹技師 砂崎友宏氏
内容:
1. 自己紹介
2. いしかわMOTシンジケートとは
3. いしかわ企業の活性化事例
4. やるぞ感に変っていく秘訣
5. 今後に向けて
1. 自己紹介
・私は、石川出身で、地元企業に入社し、120年続く中小企業に転職した
38歳です。
・転職の際に、マネジメント能力の不足を感じ、JAISTのMOTスクールで
学びました。
・トップがコミットメントしてくれた社会人学生が、学びの仲間でした。
・今日もその仲間が応援にきてくれました。
・ご紹介する内容は、応援に来てくれた皆さんが主役の物語です。
2. いしかわMOTシンジケート(IMS)とは
・石川の人は働き者で、リーダークラスは責任感が強いです。
・トップから期待されたリーダークラスの人が、MOTスクールのメンバーでした。
・MOTスクールでは、各自の実践課題を持ち込んで、それを教材にしました。
・皆が、忙しい中でしたが、同じ悩みを共有し、助言し、助け合いをしました。
・私達は、こういう時間や場が大切だと気づき、IMSを発足しました。
・IMSは、北陸企業を元気にする為にに、マネジメント課題の解決を推進する
場です。
・活動は、体験交流会・シンジケートセミナー・MOT交流会の3本柱です。
・3年間で、24社65名のMOTスクールの卒業生がIMSに参加しています。
・応援団も含めると総勢80人、平均月1回の活動に20~50名が参加しています。
・活動内容は、ブログでも全国発信しています。
3. いしかわ企業の活性化事例
・IMSメンバー企業の小松電子、PFU、朝日電機製作所の3事例を紹介します。
・小松電子では、ゴミ処理機200台を売り切るという課題に取組みました。
・IMSの中で、横受け、部品供給、技術協力、お客様と様々な応援が
ありました。
・ゴミ処理機の単体販売から、環境循環システムのビジネスモデルが
生まれました。
・わかったことは、悩み・想いを共有することで応援が始まると
いうことでした。
・PFUでは、MOTスクールで学んだマネジメント手法を取り入れました。
・PFUは業務用スキャナーで世界NO.1シェアを持っています。
・我々が未来を創るのだとMOTスクール卒業生が中心となり未来塾を立上げました
・未来塾は、我々が未来をつくる為に、社内に気づきの場を創出する
ことが目的でした。
・IMSの他の改革事例も学びました。
・芳珠記念病院の和楽仁塾の四画面美術館の見学もその1つです。
・未来塾で、仲間ができ、いろいろなことに気づき、多くの思いが
湧き上がりました。
・改革人材(仲間)を増やし、改革成功体験につなげ、ビジネス成果に
繋げたいです。
・朝日電機製作所では、似た課題に対する互いの解決方法を学び
あいました。
・若手社員の「やるぞ感」を育む為に、デモプロをやりました。
・デモプロは、自社技術の横展開と顧客に目で見る実物を提案し、
受注することです。
・のと・七尾市再生祭りでは、鮮魚を自社開発のすし握り機で
300貫握りました。
・継続的なデモプロで、「ああそうか」という気づきを得ることが
できました。
・技術を売り込むではなく、信頼を獲得することが必要なことに
気づきました。
4. やるぞ感に変っていく秘訣
・IMSの活動の三原則は、四画面思考法・改革の輪・自分ごとです。
・それ以外にも多くのオリジナルの言葉が生まれました。
・本物の活動にはオリジナルの言葉がありました。
・四画面思考法は、JAIST近藤修司教授が考案されました。
・「現状」を捉え、「ありたい姿」「なりたい姿」を設定し、
「実践する」視点で、思いを見える化する枠組みです。
・IMSの共通言語で、1200名以上が体験しています。
・改革の輪は、つながることです。
・似た取組みは、褒め合います。良い手法は成長していきます。
・応援し合える輪です。
・MOT見本市では、ビジネス手法・風土改革活動・技術横展開活動で
刺激し合いました。
・自分ごとは、「やらされ君」から「やるぞ君」へです。
・やるぞ君は、外の風を受けて、社内に伝染させます。
・「やるぞ感」はオセロ式で伝染していきます。
5. 今後に向けて
・目指すは、外から見ると北陸自体が1つの企業に見える
知識地域企業体です。
・地域企業の1人ひとりが「やるぞ君」にそして、知恵を出し合います。
・全員参加!やらされ感から「やるぞ感」へ
・自分ごと、改革の輪、四画面思考法で変り、全国に伝染させていきたいです。
砂崎後記
地域イノベーションモデルになっていくため、成果が目に見えるもう一工夫
が必要かと思います。もがきながら探したいと思います。