いしかわMOTシンジケート

いしかわMOTスクール卒業生が「北陸企業を元気にする」ために活動する地域企業ネットワークです。

北陸MOT改革実践・交流セミナー2014(MOT見本市)

2014年12月22日 | JAIST行事
去る11/29に金沢市文化ホールにて、北陸MOT改革実践・交流セミナーが開催されました。
以下、簡単にですがイベント内容と概要を紹介します。

オープニング:北陸と東京の融合で未来を作る JAIST知識科学研究科研究科長 永井由佳里
セミナー全体像:JAIST知識科学研究科客員教授 近藤修司
近藤先生の新たなメソッドとして共創マトリックスについて紹介いただきました。
また融合の暗黙知として、北陸と東京、技術とデザインの二つの融合が交流会の目的であることが説明されました
基調講演:技術とデザインの融合に向けての新知識 JAIST知識科学研究科研究科長 永井由佳里
デザインは基本的にバックキャスティングであり、技術フォーキャスティングと融合するアスペクトを探すことが新知識というように、デザインについて興味深い内容を紹介いただきました。モノ・コトづくり全体を踏まえたデザイン視点という普段あまり考えが及んでいない視点からのお話が、とても興味深く感じました。
PICMET報告:PICMETから学んだこと気づいたこと JAIST 知識科学研究科教授 内平直志
去る7/27-31に金沢で開催された世界最大級の技術経営国際会議PICMET’2014についてご報告いただきました。




北陸の味と新商品を楽しむ昼食会

北陸の味を食す試みとして、株式会社加賀守岡屋の焼きいなりセットを参加者でいただきました。
加賀守岡屋の守岡社長は、近藤先生も関与されているかが元気塾の塾長でもあり、その縁もあって、焼きいなりの誕生秘話などもご紹介いただきました。焼きいなりの詳細については以下をご参照ください。
http://www.moriokaya.jp/yakiinari.html
また昼食会のサプライズ演出として、昨年までいしかわMOT研修のコーディネートを担当されていた石田さまが所属しておられる七尾市のよさこいチーム「舞幻」による演舞披露があり、場内は、一気に熱気の渦に巻き込まれました!
「舞幻」については、以下の動画サイトにて演舞する姿が見られます(当日のモノではありません、悪しからず)
https://www.youtube.com/watch?v=etS1om4Blvg
https://www.youtube.com/watch?v=-eI8NiMgMj8
https://www.youtube.com/watch?v=68g8DrSD5DU
https://www.youtube.com/watch?v=SmLfjZeIq8w





第一部:北陸と東京における改革実践物語に学び共創する

今年は新たなおもてなしとして、JAIST東京サテライト”iMOST”社会人学生の方々にも発表を行っていただきました。加えて、いしかわMOT側の発表者と組み合わせることで、こちらでも「融合」を意識した発表形式となり、例年以上に共創感あふれる発表となりました。
以下、発表企業様、発表者さま、発表タイトルを紹介だけさせていただきます。(役付、敬称略)
一組目:
スバル用品株式会社

 紺野稔浩さま:全社員が改革人材として行動できる企業体質創り
松本機械工業株式会社
 吉田麻友美:先端職人経営:技術とデザインの融合で美意識の完成を

二組目:
古河林業株式会社

 西川義寛:インターネットでニホンの森林を豊かにする
アール・ビー・コントロールズ株式会社
 木村祐二・山本麻梨菜:三層構造の改革と志響塾+喜びの創造と連鎖

三組目:
ソニー株式会社

 中村直人:技術の志士育成:社会のために尽くす志ある技術者集団
株式会社PFU
 石黒渉:PFU未来塾の10年の歩みと発見事項:継承と飛翔

四組目:
JR東日本株式会社

 鈴木雅彦:鉄道メンテナンスを極めて安全社会を想像創造する
株式会社別川製作所

 川島直之:別川トータルソリューションと別川未来塾:拡大経営企画会議構想
  なお資料はPreziで作成されていました!→ https://prezi.com/zprsctzybqxj/mot/

五組目:
インテル株式会社

 船木春重:ITで世界の人々を豊かに:これが究極の提案営業
医療法人社団和楽仁芳珠記念病院
 仲井培雄:のびのび能美ヘルスケアコミュニティの創造

六組目:
国立大学法人電気通信大学

 藤井弘樹:小さくても光る大学を目指して
EIZO株式会社
 的場直樹:安心・信頼を武器にしたソリューションビジネスの世界展開



なお番外編ですが、石川から東京への最大級のおもてなしとして、RBC山本さま(2012年度ミス加賀友禅)が、加賀友禅を着て参加してくれました。継続的に、加賀友禅をアピールする立場であることを、
”じぶんごと”マインドで実践されておる姿に感動させられました。また艶やかなその姿に、会場内の男性陣の眼は釘づけであったことは言うまでもありません…


第二部:北陸と東京の連携ワークショップ:北陸と東京の共創マトリックス
組となった発表者の方々のそれぞれのプレゼンに対して、交流会参加者で各々車座を組み、気づきを付箋にしるし、その投げかけに対して車座参加者で意見を酌み交わしました。


新商品展示へのコメント発表会
展示いただいた企業(朝日電機製作所、渋谷工業、本螺子製作所、PFU、ニッコー、松本機械工場、高松機械工業、別川製作所、芳珠記念病院、アール・ビー・コントロールズ)代表の方々から、展示品に対する参加者からのコメントを総括いただきコメントいただきました。



まとめ・講評
IMS代表幹事のニッコー株式会社滝本さまよりコメントを頂きました。
一番感動したのは、お昼の演舞でした。どうしたらあのように統率を取ることができるのか。想像ですが、統率を取るために、演舞中の「リーダーによる掛け声」が良いのかもしれないですね。盛り上げ方が大変上手でした。何か秘訣などがあったら教えて欲しかったです。


また講評として、JAIST副学長 井川康夫さまより、各企業の発表の一つ一つに対して、懇切丁寧なコメントを拝聴いただきました。井川先生のポイントが絞られた具体的なコメントに強い共感と気付きを得ました。もう少し時間をかけて、ゆっくりとお話が聞きたいと感じました。


最後に、近藤先生からまとめの言葉として、当日までの準備をお手伝いいただいたJAIST知識科学研究科佐々木助教授、JAIST学生の方々、並びに石川県IT総合人材育成センター菅谷様への労をねぎらうコメントとともに、今後とも地域・企業の融合を深めることが重要であるというお言葉をいただき閉会となりました。

なお、今回の交流セミナーより、IMSの直近三期の幹事にて運営・司会進行をお手伝いする運びとなりました。
今回は、8期:北野、9期:鷹橋、10期:長田にて司会進行させていただきました。次回は9期、10期、11期の幹事で対応させて頂く予定です。

以下、司会役を行った三名から、所感を紹介させていただきます。

RBC北野(いしかわMOT8期生)

今回のコンセプトは、「融合」。異質なものと異質なものの出会いから、二項対立を乗り越え、一段高いレイヤーで創発を起こす。それがイノベーションの醍醐味だと思います。本日のテーマである「デザイン」と「技術」、「東京」と「石川」、それらの融合をみんなで考え、気付きを得たと思います。それを各位が持ち帰り、自分の身近なところで異質なもの同士の組み合わせを考えるきっかけにすることが、この会の成功だと思います。また、今回永井先生を含めると、3名の女性スピーカーがご活躍されました(石田さんも入れると4名かな)。近藤先生もよく言われますが、女性が入ると社会性を帯びてきます。女性視点がとても必要になる時代でも有りますし、女性が表現する場の提供にもなりますので、今後も女性スピーカーの参加を、促していくことが出来たらよいと思います。


EIZO鷹橋(いしかわMOT9期生)
私は、いしかわMOTスクール在学中を含め、三回目の参加となりましたが、今回ほど「知識のバトルロイヤル」感が感じられた回はありませんでした。とくにiMOSTの方々からの発表というのは、日本全国に同じような悩みを抱えつつも、前向きに進もうとされている同志がいることを認識でき大変良かったです。
またよさこい演舞、焼きいなり弁当を食する、というような新鮮な試みが多く、昼食休憩も休憩できない(?)ほど熱気にあふれた交流会であったと感じます。
今後、企業が継続的に経営を行い、成長していくためには、いかに顧客の潜在ニーズを顕在化できるかがキーだという井川先生の話もありました。これは永井先生のバックキャスティングにもつながる話でもあり、私自身も当社の課題であると常日頃から認識していたところでありました。今後とも「顧客の声にならない声」を、他の企業様がどのように捉え、挑戦しているのかを、本交流会を通して学ばせていただきたく、来年の司会進行はもうすこしスムーズに行いたいと考えながら帰路につきました。


別川製作所長田(いしかわMOT10期生)
お昼休みのサプライズ企画の司会を担当させて頂きました。近藤先生が企画され、両者(守岡社長と舞幻の石田さん)と若干ではありますが面識があった私にお鉢が回ってきたと思っています。これも本来なら0.2秒で司会を請けますと即答すべきところ迷っていまい、引きずった結果が当日の段取りの悪さに出ていたと思います(反省)。今年に入って、近藤先生の仕掛=近藤マジックで、石川県初(=合同企業塾)や日本初(=PICMET)の試みの場に参加する機会があったのですが、私にとっては、その中でも一番刺激的な場になりました。特に舞幻のよさこいの演舞のときは、場の空気が一気に変わったと感じました。チームで何かする・・・今回の演舞は、皆が同じ目的に向かって前向きに「元気な」姿で「表現する」ところがすごく良かったと思います(感動)。


来年以降も本イベントはJAIST主催の下、IMSメンバーも積極的に連携し、交流を深めていきたいと考えます。
今回交流会への参加を見送られた方も、来年の交流会への参加を是非ご検討ください。