
表紙画像はアカネ属の未成熟オス。
翅端に褐色斑があるのでリスアカネ、ノシメトンボ、コノシメトンボのいずれかである。この3種のトンボは翅胸側面の黒条で識別できるが、背面写真のため確認できない。また、成熟オスの場合、体色で判断できる。

リスアカネ 成熟オス 2018.10

ノシメトンボ 成熟オス 2018.10

コノシメトンボ 成熟オス 2018.10
ノシメトンボは暗赤色。コノシメトンボは翅斑のあるナツアカネ、リスアカネは同アキアカネと言ったところだろうか。しかし、今回の個体は未成熟オスである。
ノシメトンボは他の2種に比べて細身であり、腹部側面の黒が最も顕著である。したがって、表紙画像のトンボがノシメトンボでないことはすぐにわかった。では、リスアカネなのか、コノシメトンボなのか?

表紙画像の個体 腹部の拡大画像

リスアカネ 成熟オス 2018.10

コノシメトンボ 未成熟オス 2019.07
@腹部側面の黒斑
リスアカネ♂は腹部第8,9節側面の黒が顕著である。リスアカネの未成熟オスの写真がないため、成熟オスのものを使っているが、腹部側面の黒斑に大きな違いはない。
腹部側面の黒斑を照らし合わせると、表紙画像のトンボはコノシメトンボと思われる。
@上付属器
リスアカネの上付属器は反り上がっていない。コノシメトンボはマユタテアカネほど顕著ではないが、若干反り上がっている。ちなみにコノシメトンボはヒメアカネ、マユタテアカネ、マイコアカネと近縁とのこと(書籍「日本のトンボ」)。
表紙画像のトンボは上付属器が若干反り上がっているように見え、コノシメトンボと合致する。
以上から表紙画像のトンボはコノシメトンボの未成熟オスと推測する。
@まとめ
翅斑のある未成熟オスの背面での識別は今回が初めてだ。ポイントさえ押さえれば、難しくないという感想を持った。
となると、次は翅斑のあるメス、未成熟メスの背面での識別ということになる。かなり難しいイメージがあるが、どうなのだろう。実はこのテーマは数年前から頭にある。しかし、リスアカネやノシメトンボのメスを見たことがないのを言い訳にして保留してきた。トンボ観察を続けていれば、いずれ取り組まなければならないテーマであり、今年がそのタイミングなのかもしれない。
@関連記事
マユタテアカネ 翅斑型♀ vs. コノシメトンボ♀ - いきもの散歩
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リスアカネ 成熟オス 2018.10

ノシメトンボ 成熟オス 2018.10

コノシメトンボ 成熟オス 2018.10
ノシメトンボは暗赤色。コノシメトンボは翅斑のあるナツアカネ、リスアカネは同アキアカネと言ったところだろうか。しかし、今回の個体は未成熟オスである。
ノシメトンボは他の2種に比べて細身であり、腹部側面の黒が最も顕著である。したがって、表紙画像のトンボがノシメトンボでないことはすぐにわかった。では、リスアカネなのか、コノシメトンボなのか?

表紙画像の個体 腹部の拡大画像

リスアカネ 成熟オス 2018.10

コノシメトンボ 未成熟オス 2019.07
@腹部側面の黒斑
リスアカネ♂は腹部第8,9節側面の黒が顕著である。リスアカネの未成熟オスの写真がないため、成熟オスのものを使っているが、腹部側面の黒斑に大きな違いはない。
腹部側面の黒斑を照らし合わせると、表紙画像のトンボはコノシメトンボと思われる。
@上付属器
リスアカネの上付属器は反り上がっていない。コノシメトンボはマユタテアカネほど顕著ではないが、若干反り上がっている。ちなみにコノシメトンボはヒメアカネ、マユタテアカネ、マイコアカネと近縁とのこと(書籍「日本のトンボ」)。
表紙画像のトンボは上付属器が若干反り上がっているように見え、コノシメトンボと合致する。
以上から表紙画像のトンボはコノシメトンボの未成熟オスと推測する。
@まとめ
翅斑のある未成熟オスの背面での識別は今回が初めてだ。ポイントさえ押さえれば、難しくないという感想を持った。
となると、次は翅斑のあるメス、未成熟メスの背面での識別ということになる。かなり難しいイメージがあるが、どうなのだろう。実はこのテーマは数年前から頭にある。しかし、リスアカネやノシメトンボのメスを見たことがないのを言い訳にして保留してきた。トンボ観察を続けていれば、いずれ取り組まなければならないテーマであり、今年がそのタイミングなのかもしれない。
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