いきもの散歩

近所の自然観察、飼育している川魚の記録

ミルンヤンマ 脱皮

2020年01月15日 | 昆虫類
ヤゴ観察水槽を覗いてみると、ミルンヤンマの脱皮殻が底に転がっていた。脱皮したミルンヤンマは、一回り大きくなったのが一目瞭然だった。


右が今回脱皮した個体で体長29mm、左が24mm。両者は同じぐらいのサイズだったが、ここで一気に差がついた。
ミルンヤンマは2~4年1世代(幼虫期間は半年から3年程度)。今回脱皮した個体は、今年羽化してくれそうだが、もう片方はどうだろう。


餌はイトミミズを与えている。カメレオンが舌を伸ばすように、下唇を伸ばして捕食する様子はおもしろい。脱皮してから、食べる量が増えた。ヤゴを買い始めたばかりでエサの量をまだ把握できていないなか、食欲旺盛なのはわかりやすくて助かる。


ミルンヤンマの他にアサヒナカワトンボとコオニヤンマ、ダビドサナエ、コヤマトンボのヤゴを飼育している。これらのヤゴは同じ川で採集したものだ。ミルンヤンマのヤゴがそのなかで最も人に敏感だ。サナエトンボ科であるコオニヤンマやダビドサナエのヤゴは、触覚で主に感知するのに対し、ヤンマのヤゴは視覚で感知するからなのだろう。ミルンヤンマのヤゴは流木の裏や水草に隠れるようにとまっていることが多い。大磯砂の上にいる時に、イトミミズを目の前にそっと落としてあげている。
観察水槽にはヤゴの他にヤマトヌマエビとカワニナを入れている。ヤマトヌマエビがミルンヤンマの体をモフモフしようとしたら、腹部を大きく曲げ肛上片で刺そうとする防衛行動が見られた。ヤマトヌマエビは驚き、腰を曲げて後ろ向きに泳いで逃げた。以後、ヤマトヌマエビがミルンヤンマのヤゴに近づくところを見かけない。学習したのだろう。


ミルンヤンマのヤゴはギンヤンマほど獰猛ではないようだが、同居している他のヤゴを捕食する可能性は、高いのだろうか。45cm水槽に、隠れ家となる流木や水草を入れて複数飼いし様子を伺っているが、今のところ共食い・捕食は起こっていない。


最後にミルンヤンマの擬死行動。コシボソヤンマのヤゴのようには大きく反り返らない。



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