いきもの散歩

近所の自然観察、飼育している川魚の記録

田んぼの生き物たち

2020年05月06日 | 自然観察
久しぶりに田園地帯を散策した。そこで会った生き物たち。


▲ミシシッピアカミミガメ, 要注意外来生物


▲ケリ


▲カダヤシ, 特定外来生物


▲ツバメ


▲イワツバメ


▲カワウ


▲ナマズ


▲ダイサギ

クロベンケイガニとアシハラガニを見たかったが、いつも見かける水路や川の泥地にその姿はなかった。その代わり、特定外来生物であるガーが数匹のコイと一緒に水路を悠々と泳いでいるのを見つけた。


体に斑紋が目立つのでスポッテッドガー(以下、スポガー)なのだろうか。体形からはアリゲーターガーの幼魚のような気もする。この水路は時期によって水位がかなり低くなるので、通常は水路が流れ込む川に生息していて、一時的にコイと一緒に上がってきたのだろう。全長は40~60cmといったところ。スポガーは小型のガーでサイズは5, 60cmになるようだ。しかし、アリゲーターガーの幼魚なら将来2メートルを超える可能性がある。静岡県では過去に富士市や南伊豆町、静岡市でアリゲーターガーが捕獲されたり、目撃されたりしている。

平成30年4月1日から、アリゲーターガーをはじめとするガー科全種が特定外来生物に指定され、飼育や運搬、販売、譲渡、輸入、野外への放出が原則禁止となった。違反した場合、個人では最大で300万円の罰金もしくは3年間の懲役となる。

このガーを放流してしまった理由・背景はいろいろと考えられるが、「最後まで責任を持って飼育する」という覚悟を持たずに飼育を始めてしまったというのは間違いなさそうだ。

自分は生き物を野外で観察するだけでなく飼育するのも好きだ。生き物を購入することはほとんどなくなり、主に採集した日本淡水魚を飼育している。放流に関しては、ペットや国外外来種はもちろんのこと、国内外来種、そして在来種でさえも一旦飼育したら野外に放たないというルールを自分に課している。これは放流によって生じる様々な問題を避けるためで、日淡最強サイト「日本淡水魚類愛護会」さんで掲示板をROMしていたり、下記のページを読んだりしたことが大きく影響している。
元いた場所に戻す [日淡会]
移入魚を守る町 [日淡会]

一度飼育したら元いた場所であっても戻さない。観察のために一晩だけ持ち帰り、翌日に元いた場所に返すということもしない(これは正直つらいと思うことがある)。採集個体から繁殖した子孫も、放流することなく最後まで飼育する。「いかなる場合も放流という選択肢はない」という単純明快なルールなため、運用・判断で迷うことがない。放流するかどうか判断する上で細かい条件式を導入すると、自分にとって都合の良いように条件を変更・追加し始める可能性があるが、その心配がない。また、採集生物を飼育するか判断するとき、最後まで飼育する覚悟があるか自問するようになり、安易に飼育することがなくなった。

昨冬から採集したヤゴを飼育し始めた。今春、一部が羽化しトンボ(成虫)になった。羽化したトンボをヤゴが生息していた場所に戻すなら大きな問題にはならないように思うが(新型コロナで混乱中の人類が「問題ない」と言っても説得力はなく、将来未知の問題が発生するかもしれない)、ヤゴの飼育を始める前、トンボになっても野外には戻さず飼育すると決めていた。トンボの飼育部屋を用意し、プラ舟を使った簡単なビオトープを設置した。「俺は家の中で何を始めているのだ?」としばしば思った(笑)。水や捕まえてきた小昆虫を口元まで運んで与えた。しかし、飼育技術が未熟で長生きさせることができなかった。トンボには申し訳ないが、私に捕まった時点で「あなたの命をいただきます」ということである。とは言うものの、罪悪感に責められた。飼育技術を磨きたい。ヤゴを飼育している方々が、羽化したトンボをどのように扱っているかは気になるところである。

参考
[1] 元いた場所に戻す [日淡会]
[2] 移入魚を守る町 [日淡会]
[3] アリゲーターガー出現!静岡県の外来種!: 加藤英明の「静岡ぐるっと生き物探検!」
[4] 街の中でみつけた化石
[5] アリゲーターガー(Atractosteus... - イズー(体感型動物園 iZoo) | Facebook

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。