「ねぇねぇ
人は死んだらどこに行くの?
天国や地獄はあるの?
意識はどうなるの?」
そうか
そんなことが気になっていたんだね
大丈夫 大丈夫
僕が答えを見つけてあげる
ただ
君に教えることは無理かもしれないけど
はは
それじゃあ意味ないかな
じゃあね
逝ってくる
「ねぇねぇ
人は死んだらどこに行くの?
天国や地獄はあるの?
意識はどうなるの?」
そうか
そんなことが気になっていたんだね
大丈夫 大丈夫
僕が答えを見つけてあげる
ただ
君に教えることは無理かもしれないけど
はは
それじゃあ意味ないかな
じゃあね
逝ってくる
ねぇ、ママ
とてもしんぞうがいたいんだ
ぼく、びょうきになっちゃったのかな
なんだかこわいよ・・・
・・・こころ?
ぼくは、しんぞうじゃなくて、
こころがいたいの?
それって、しんぞうとにてるもの?
ふうん、ちょっとちがうの。
どっちにしろ
こころなんていらないよ
だってこんなにいたいんだもの
ねぇ、こころって すてることはできないの?
体は布と綿の“お人形”
耳は高性能の“録音機”
目は高性能の“ビデオカメラ”
“ビデオカメラ”はただただ映像を流すだけ
見たくもない
あってもなくても変わらない
私はただの物になったんだ
人間でいるよりも
すごく 楽 だった
あぁ 最初から 物になっておけばよかった
急に“お人形”は震えだし
急に“録音機”は消え入りそうな声を聞いた
そして“ビデオカメラ”は灰色の雫を落とす
これはなんであろうか?
確かこれは、
涙といったか
なにも感じないはずなのに