ある健康法の考案者が100歳まで実際に生きた恐らく唯一の例が、
塩谷信男という内科医が考案した正心調息法という健康法です。
塩谷先生は1902年に生まれ、東京の渋谷で半世紀にわたって
開業医として診療にあたり、60歳のときにこの正心調息法という
呼吸法を考案し、自ら実践することで、75歳でエベレストに
無酸素登頂し、100歳でゴルフをし、105歳で亡くなりました。
正心調息法は、横隔膜という筋肉を用いた呼吸法と、イメージと
自己暗示を組み合わせた精神操縦術を組み合わせた健康法で、脳細
胞に酸素を最大限送り込むことをその骨子としています。
呼吸という極めて当たり前で基本的な生命の営みに光を当て、
それを極めて平易に解説したこの塩谷先生の功績は医学会では
ほとんど知られていませんが、おそらくノーベル医学賞に値する
功績であると思われます。
次号に続く
井上敬先生
【プロフィール】
1973年京都生まれ。京都大学医学部を卒業後、大阪赤十字病院に救急医として勤務。
約1万人の急病患者を診察した結果、治療ではなく予防が医療の本質であると気付き、2005年に健康方程式を、2006年にThe Health Equationを出版。
また、人体を分割・細分化する生命科学ではなく、人間を総合・包括的に捉える倫理を普及するため2006年に生命哲学研究所を設立し、講演・執筆による一次予防に加えて、健診および産業医を通じた二次予防を行う。
座右の銘は、「信念を持った異端が世界を支える。」
尊敬する人物は、B.スピノザ、安藤昌益、C・ゲバラ、加藤周一。
将来の夢は、医学と娯楽が融合した健康管理施設を作ること。
ブログ:
Welcome to Institute of Biophilosophy
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